膵臓と脾臓の位置
東京国際クリニック・ 消化器外科の片桐聡医師によると、 近年膵臓がんが増えてきているそうで、片桐先生は以下のようなことを発表しています。
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膵臓がんは世界的にも増加しており、男女ともがんにおける死因の第4位を占めています。
膵臓がんは60歳以上になると増加します。
膵臓がんのリスク因子としては、生活習慣病で特に糖尿病や肥満のある方、喫煙をしている方、多量に飲酒をされる方が挙げられます。
さらにまだ遺伝子異常のメカニズムは不明な点が多いのですが、親族に膵臓がんの人がいる場合は膵臓がんになる確率が一般の人に比べて4割高いと言われています。
膵臓がんにかかった人が家族に2人いるとそのリスクは10倍、3人いると40倍、膵臓がんになりやすいといわれており、「膵がん家系」が最近では注目されています。
加えてアルコールが原因の慢性膵炎から膵臓がんに進行するケースもあります。
また、IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)という腫瘍があり、これは良性腫瘍なのですが、膵臓がんに移行していくリスクがあります。
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鍼灸で臨床をしていると、
① 左側腹部が痛い
② 左肋下部が痛い
③ 左背中が痛い
④ 胃部の不快感
⑤ 腹痛
⑥ 食欲不振
等々を訴える方が時々います。
それは、上のイラストで見てもわかるように膵臓・脾臓が腹部の左側にある~で、鍼灸では、膵臓も含めて「脾」という診方をします。
つまり、「脾臓・膵臓」と考えればいいです。
しかし鍼灸には「虚里の動 」(こりのどう)というのがあり、左の乳下に服の上から触っても分かるような拍動のことです。
「虚里の動」があった場合は、「胃の腑」や「脾の臓」の病変を意味し、「胃の気」は生命力のそのモノの変化も指します。
つまり、「虚里の動」を感じたら、「生命の危険がある」と考えられているのです。
とまー、怖い話になってくるのですが、私も患者さんにこの虚里の動を感じたことがあり、ドキドキしながら治療をしたことがあるのですが、「心・心包が原因」のように思われたので、心・心包の治療をしたら、難なく治まりました。
最近、
① 左の側腹部が痛い
② 左の肋下部が痛い
③ 左背中が痛い
④ 胃部の不快感
⑤ 腹痛
⑥ 食欲不振
④ 胃部の不快感
⑤ 腹痛
⑥ 食欲不振
等を訴える方々が来られました。
脈を診ると、お二人とも心包経と脾経に異変のある方でした。
そして、三鍼(胞中鍼)をしました。
三鍼(胞中鍼)は、脾臓・膵臓を狙った鍼ではありませんが、その痛みが取れてきたのです。
まだまだ分かりませんが、三鍼(胞中鍼)は「脾臓・膵臓」にも治療効果があるのかな、と考えたくなります。
ただ、三鍼(胞中鍼)は、「天地人」を調和させる方法として考えた鍼なので、「脾・膵」が整う可能性は十分あります。
きょうはちょっと難しい話になってしまいましたが、要約すると、
「三鍼(胞中鍼)で全経絡と臓腑が整うかも知れない」
ということです。