⇩
「三角筋後部が痛い」という方が来られました。
これを治すにはいろいろな方法がありますが、原因を特定できなければ完治させることはできません。
では、解剖学で考えてみましょうか。
三角筋は、肩部の筋肉で、上腕骨(上腕の骨)の周りに広がっています。
三角筋は肩の動きに重要な役割を果たし、以下の主な働きがあります:
- 三角筋の前部が働くと、肩を前方に持ち上げる動き(肩の屈曲)を可能にします。
これは前腕を前に持ち上げる動作や、物を持ち上げるときに使われます。 - 三角筋の中部が働くと、肩を外側に回す動き(肩の外転)を行うのに役立ちます。
これは腕を横に広げる動きや、腕を外側に回す動作に関与します。 - 三角筋の後部が働くと、肩を内側に回す動き(肩の内転)を行います。
これは腕を内側に回す動作や、後ろに物を運ぶ際に使用されます。 - 三角筋全体が協力して、肩を後ろに伸ばす動きとして(肩の伸展)を実現します。
これは背中に物を運んだり、腕を後ろに伸ばしたりするときに関与します。
さてここからです。
三角筋と脊柱起立筋は、肩と背中の筋肉グループであり、特定の機能や動きで協力し合うことがありますが、直接的な物理的な結びつきはない、とされています。
しかし、上の最初の写真を見ますと、明らかに「脊柱起立筋」が縮んでいるのがわかるはずです。
ここが大きなポイントになります。
三角筋は、肩の筋肉であり、肩の動きに主に関与し、脊柱起立筋は、背中の筋肉であり、脊椎(背骨)の両側に沿って走り、背中の伸展や脊椎の立直をサポートします。
脊柱起立筋は体を前屈から直立姿勢に戻すときや、背中をまっすぐに伸ばす動きに関与します。
これらの筋肉は脊柱を安定させ、姿勢を維持するのに重要です。
そして、以下のように解剖学では説明しているようです。
三角筋と脊柱起立筋は、体の上半身の安定性と運動をサポートする役割を果たしていますが、特定の動きや機能で直接的に結びついているわけではありません。
それぞれの筋肉群は、異なる部位で異なる動きを制御し、連携して体のバランスを保つために協力します。
臨床家なら、これに疑問を持つはずです。
何故なら、脊柱起立筋の縮みが、背骨を曲げ、背骨の曲がりが三角筋に影響を与えて要るのが分かるからです。
だから、脊柱起立筋を整えれば、三角筋の痛みが消えることが想像できるはずです。
最近「頭腹鍼」と云うのを頻繁に使っていますが、それは骨格矯正をしなくても、骨格が矯正され、治療時間の短縮になるからです。
七星論はほんとにおもしろいです。(^o^)