12月2日(土)日本画教室で猪熊佳子先生のご指導で第4弾目の色紙が出来上がった。
今回の絵には多少いきさつがある。12年前の辰年の猪熊佳子先生の円窓の竜の色紙をモデルに4枚目となる色紙を描く途中、ドジなことに墨汁を飛ばした。
水で薄めたがどうしてもシミが残った。そのま教室に持参して猪熊先生に見ていただいた。
「絵を描き込めばいいよ。」と一言。
何を描き込むのかと思ったら見ての通りの稲妻となった。「なった」というより「化けた」というのが正直な感想である。
もう一言付け加えるなら12年前の色紙の竜の歯は小ぶりだった。「歯を変えてみました」と1月ほど前に修正モデルを「ライン」で先生に送ってもらっていた。
今回の竜の色紙には歯と稲妻という2つの修正ポイントのお陰で絵に心地よい緊張感が生まれたと自画自賛している。
今年も1か月を切った。あっという間の印象もある。しかし、コロナで3年休んで高校・中学の同期会を開いたが、その間に学年全体で12名が鬼籍に入った。同じクラスで高校3年間、机を並べた5名が亡くなった。
人は生まれた時から死に向かっていると最近読んだ池波正太郎の「男の系譜」(新潮文庫:昭和60年(1985)で読んだ。
今年の秋に聞いた「歎異抄」の講演会で親鸞上人が9歳のとき「明日は分かりません。今得度してください」と訴えてその日に得度してもらった話は特に印象に残る。
「命あっての物だね」という言葉もある。「生きてるだけで金メダル」という元東レさんで大病されたあと落語家になられた樋口強さんから10年以上前になるが、聞いた言葉も頭に残る。
今、何故か日本全体の風潮として、見て見ぬ振りをする人が増えたような気がする。そんな中で、阪神ファンとしては、阪神タイガースが38年振りに日本一になった。2023年の「年間流行語大賞」に「アレ。A.R.E.」が選ばれた。神戸生まれの人間としては、J1リーグで初優勝したヴィッセル神戸にも元気をもらった。
たかが色紙、されど色紙である。まだ少し早いが2024年の辰年を希望をもって迎えたい。(了)