思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

開き直る!東京都教育委員会。 抑圧するのが教育ですか?

2005-04-07 | 教育

学校で、こどもと先生の共同作業でつくるべき卒業式を、教育委員会が上から「適正化」という名で強制指導している実態が、3月28日、NHKで放映されましたが(クリック)なんと都教育委員会は、自分たちの意図が伝わっていないー「極めて遺憾」という申し入れ書をNHK橋本会長に提出したとのことです。

「NHKは自分たちの報道機関だ」と豪語している自民党としては、この「事実」の報道がよほど面白くないらしく、都議会自民党と歩調を合わせての抗議となりました。愚か者たちは「反省」とは無縁です。

ファシズム=権力による個人の自由の剥奪を「適正化」と称して押し通す『公共悪』。石原都知事以下の愚か者たちは、日本社会の閉塞状態を国家主義=ナショナリズムへの誘導でごまかそうとする危険な保守政治家たちの「お先棒担ぎ」の役を担っています。

中国、韓国を植民地支配したこと、おぞましい国家悪を重ねてきた事実の隠蔽―露骨と婉曲を織り交ぜての教科書検定による教科書会社の自主規制に先ごろ成功!するや、文部大臣と自民党の国会議員は、「正常化してきてよかった」と言っていました。

近代史の最も大きな問題を、ごまかし、隠し、教えないようにすることで「国を愛する人間」をつくろうと考える保守権力者たちは、最も恥ずべき人間たちです。嘘と偽りの上によきものがつくれるはずはありません。深部まで腐っていき、国を亡ぼすだけです。真に自国を愛する人間は、このような卑劣な思想と行為には「ノー」と言わなければなりません。

「靖国神社」や「君が代」や「十五年戦争」について基本的な歴史さえ知らないなら、議論自体が成立しません。もし自分がその当時、中国人あるいは韓国人だとしたら、という視点を持てる子どもたち・日本人の育成こそがよき愛国心=『公共善』を生むのです。広い視野をもち大きく考えることのできる人間、自分の中に「他者感覚」をもてる人間の育成こそが急務です。現代日本の止め処もない右傾化は、自殺行為でしかありません。昨日の私のブログ(この下)も見てください。

ところで,NHKはどう対処するのでしょうね? 裸の個人―ひとりの市民の立場にたち、報道の自由、権力からの独立の姿勢を示せるか? 注目して見守ろうと思います。

2005.4,7 武田康弘





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