思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

京セラのコンタックスーツアイスレンズ製造中止の決定に思う。偉大な文化をどう継承するか?

2005-04-27 | その他

カール・ツアイス(ドイツ)のカメラ用レンズ、双眼鏡、顕微鏡などをお使いの方は、その品質=見え味の美しさをよくご存知のことでしょう。
単にコントラストや解像力がよいというのではなく、階調が豊かで立体感と質感に優れ、なにより「気高さ」を感じさせる上質な像・描写は、人類が生み出した至高の文化の一つです。

京セラ経営陣のみなさん、カメラ部門から全面撤退!!とは、どういうことなのですか?
大衆文化全盛の中で、貴族的な高品質の製品が商売にならないことは、1975年のコンタックスRTS発売当初から分かっていたはずです。大企業には「偉大な文化」を守るための社会的義務があるはずです。とキツイことも言いたくなります。

私が長年愛用している35mm用のツアイスレンズのことと、1999年に発売されたブローニー版・コンタックス645用のレンズについて、実体験からその描写の特徴をレポートしようと思っていた矢先の「事件」に大変残念な思いです。

レンズのことは日を改めて書きますが、35ミリ版は9月まで。645は12月までで発売中止です。これらの史上最高の高品位レンズは、それ以後は中古でしか入手できなくなります。

京セラには、ツアイスの偉大な「視覚文化」継承の展望を喫緊に示されるよう、強く要望します。今までせっかく頑張ってきた努力を無にしないためにも。
わたしたちユーザーも本物を知り、ほんとうによいものを長く愛用する「文化」を育てなければと思います。


2005.4.27 武田康弘





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