思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

えほん版「教育基本法」--教育における「理念」とは?

2005-04-25 | 教育

「新・教育基本法案」の歪んだ思想との闘い? (?は、クリックして下さい)


絵本版「教育基本法」が出版されました。今朝の東京新聞に紹介記事が載っています。

書名は「十一の約束―えほん教育基本法」(ほるぷ出版)このえほんの和文和訳?は、伊藤美好さんと池田香代子(「ソフィーの世界」などの訳者)さんです。
伊藤さんによると、中央教育審議会の委員にも「教育基本法」の内容を理解していない人がいた!という証言があるとのこと。
まずは、みなが読んで内容を「知る」ことが必要ですよね~~(念押し疑問文)



通常の意味での理念があったらいけないのが教育です。

政治―行政がすべきことは、読み書き計算、知識と思考力、対話・発言能力、情感の豊かさなどの人間力を育てるための条件を整備することです。

「国を愛する人間」「伝統を重んじる人間」「国旗・国歌を尊重する人間」「天皇を敬愛する人間」というような理念を先立たせれば、教育ではなく、洗脳になります。あらかじめ理念=思想的目標を置くことは、民主制が未発達の国が採る愚策でしかありません。

教育における理念とは、民主主義の理念と同じで、通常の理念ではない「理念」なのです。はじめに思想内容を規定してはいけないのです。基本の条件を整えることが教育の仕事であり、そこからどのような内容が生まれるか?は、現実に生きる一人ひとりの人間にゆだねられるわけです。 「実存」が先立つのは、人間存在の原理なのですから。

2005.4.25 武田康弘





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