自・公・民の「相乗り」候補が敗退したのは、まことに喜ぶべきことです。
新幹線の新駅建設という公共事業にノーの審判を下した滋賀県知事選は、基地移転問題でノーを政府に突きつけた岩国市長選(自民党は安倍幹事長などがテコ入れしたにも関わらず敗北)や千葉7区衆院補選の民主党・若手女性の当選につづき、市民派の勝利です。
これで民主党も、「相乗り禁止」を徹底せざるをえなくなるでしょう。
私は個人的にも政治家と付き合いがありますが、プロの政治家=政治屋は、政治理念や実現すべき政策をもたず、選挙のことしか頭にありません。自分が勝つためには何でも受け入れてしまう本末転倒の姿勢が「相乗り」を加速させますが、これでは民主制は死にます。
シチズンシップに基づく市民運動に積極的に取り組むことにこそ民主制下の政治家には存在理由があるにも関わらず、何も分かっていない政治屋さんたちが大多数です。市民運動こそが間接民主制の下で、直接民主制を実現する貴重な契機であり、中心となるものですが、政治家は自身の特権の上に胡坐(あぐら)をかいて、汗することをしません。
小泉首相が進めてきた、そして彼の子分・安倍幹事長が引き継ごうとしている「小泉改革」という名の「経済格差」を広げるアメリカ主義=本質的に反・民主的な政策に、私たち市民は、今後も連続してノーを突きつけていきましょう!
近江聖人と呼ばれた偉大な陽明学者=江戸時代初期の私塾の開祖―中江藤樹を生んだ滋賀県民の判断に、再度拍手を送りたいと思います。オメデトウ。
武田康弘