思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

警察によって市民が拉致される国はどこでしょう?わが日本です。

2007-02-24 | 社会思想

「冤罪(えんざいー無実の罪)天国」と言われるほどわが日本という国は、市民の人権を警察(及び検察)という行政権力が踏みにじっています。
私のブログでも昨年触れたように鹿児島県の小さな村で起きた「鹿児島県警による選挙違反でっち上事件」は、昨日鹿児島地裁で12名全員の無罪判決が出ました。
脅迫まがいの取り調べによって自白を強要し、それを唯一の根拠とし、物的証拠もないのに起訴・抑留し、裁判にかけるというこの法治国家にあるまじき「暴挙」は、まさに警察(およびそれと共謀した検察)による市民の拉致事件だと言えるでしょう。

一つの物的証拠もないのに一年間近く塀の中に閉じ込め、取り調べをする国家=わが日本国は、北朝鮮を拉致国家だと非難する資格がありません。自国の市民を警察が拉致する国なのですから。行政権力=官が民を支配する国では、法律はないも同然です。「日本国憲法」など完全無視の民主主義国家!? 法律は権力者の恣意的解釈でどうにでもなる国を「美しい国」(安倍首相)ないしは、「希望の国」(キャノン御手洗会長)というようです。

(少しそれますが、市民は政府の言う通りに生きればいい、労働者は資本家の言う通りに生きれいい、それが日本という希望に溢れた美しい国だ!!!!逆らうやつは非国民、国旗を拝まないやつ、君が代をしみじみと歌わないやつは、非国民(被告民・笑)というわけです。)

今度の事件では明白なアリバイがあったから無罪になったものの、無実の罪を着せられたままの人は大勢います。後に真犯人が出てきてようやく解放された「罪人」の言を聞くと、権力の持つ恐ろしさがよく分かります。「疑わしきは罰せず」という法治国家の基本さえ守られない国を一体なんと規定したらよいのでしょうか?名著『日本権力構造の謎』を書いたウォルフレンのいうように「官僚独裁国家」なのでしょうか。

私が小学5年生のときに暗記した「日本国憲法」には以下のようにありますので、警察、検察のみなさんも知って下さいね。もっとも安倍首相のブレーンである八木秀次は『反人権宣言』(ちくま新書)で、人権などというのはヨーロッパ人のつくったものであり、日本人には合わないと言っていますので、「基本的人権の尊重」を定める憲法も無視するのがよいと思っているのかもしれませんが。

日本国憲法 第3章 第38条
1. 何人も,自己に不利益な供述を強要されない。
2.強制,拷問若しくは強迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は,これを証拠とすることができない。
3.何人も,自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には,有罪とされ,又は刑罰を課せられない。

3にあるように、【物的証拠がない場合、刑罰は科せられない】のです。憲法に明白に規定されていることさえ守らないのでは論外ですよ。

武田康弘



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