思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ホイットマンの「草の葉」、法然・親鸞の他力思想  (白樺ML)

2011-08-13 | 恋知(哲学)

以下は、昨日と今日の「白樺ml」です。


楊原様 皆様

柳の講演会(7月18日)の後、ホイットマンの詩集(「草の葉」)を読んでみたいという楊原さんからの白樺mlメールがありましたが、一昨日の『愉しい哲学の会』でそれについてお話できませんでしたので、メールします。

ホイットマンは、「草の葉」と名づけた詩集を生涯かけて改訂し続けましたので、「草の葉」にその一生が集約されているとも言えます(表題が、平凡=自然・ふつう・健康を端的に表します)。

内的であることが民主的、民主的であることが内的であることの宣言のような「草の葉」は、柳夫妻と寿岳夫妻が出し続けた美しい手づくりの本『ブレイクとホイットマン』=肯定の二詩人において激賞されているように、誰でもが読める平明・分明な詩集で、自己を信頼し、人間の内面性と民主性を高らかに謳った傑作です。

岩波文庫は、1997年の木島始さん編集ですが、活字も大きく見やすいですし、左右見開きで英語と日本語訳が並び、たいへん読みやすく出来ています。
ホイットマンの英語は平明です。まさに「民知」。
対訳・ホイットマン詩集(岩波文庫)560円+税。
みなさん、ぜひ一冊お手元に。

(なお、全訳は、岩波文庫3冊です。)

―――――――――――――――――――――

武田康弘様

ホイットマン詩集「草の葉」のこと、お教え下さり、ありがとうございます。
お知らせ下さったamazonで注文してみます。
翻訳詩は訳した人の想いが間に介在しますので、元の英文と対訳なのは嬉しいですね。(英語はあんまり分かりませんが・・・)。

先ほどのタケセンさんのブログ「なぜキリスト教は、日本に入れないのか?」―――

心の中で「南無阿弥陀仏」を唱えれば、みな等しく救われるという絶対他力の優れた思想があったから日本ではクリスチャンが少ないということ、以前「愉しい哲学」の授業の時に話が出た韓国の状況との比較するといっそう納得できますね。
韓国はキリスト教信者が全体の30%(カトリックとプロテスタントを含む)、仏教信者が20%くらいだと聞いています。
韓国の仏教の状況はよく分かりませんが、上下倫理である儒教思想の影響が強い韓国にはキリスト教が入りやすかったのかも知れませんね。
とても興味深いです。

楊原泰子

―――――――――――――――――――――

楊原様、皆様
人間は「意識存在」ゆえに、悩み、迷うのです。ゆえに、救いを求めます。
救われたいと思えば直ちに救われるーこれは弥陀の大願(=自然の摂理)であるゆえに間違いないこと。(救いを必要としない人は、はじめから救われているので、何もする(思う)必要はありません。)
観念に縛られる存在だからこそ、人間の悩みや苦しみは深くなるのですが、その理由(私は意識存在であるゆえに他者の眼差しに恐怖する)を自覚すれば、その牢獄から解放されます。明晰な自覚は、それだけで半ば以上問題を解決するからです。そうなれば、「わたしはわたしの声を出す」=主観性の開発が始まります。わたしから始まる生。
武田

―――――――――――――――――――――――――

武田様

ありがとうございます。
法然や親鸞の教えが驚くほど広く深いものであるということ、とても納得できました。
その思想を言葉として、論理としてだけではなく、私自身の人生で、日々の暮らしの中で真摯に向き合い噛みしめてみたいと思います。

ホイットマン詩集「草の葉」をamazonで注文しました。
楽しみにしています。

楊原
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする