10枚組で1132円!
あまりに安いので、つい買ったCDのボックスセット(1950年代と1960年のクレンペラー指揮のベートーベン、ブラームス、ブルックナー)は、思わぬ名演が幾つもあって、よろこんで聴き進めていましたが、今まで知らなかったピアニストによるベート―ベンのピアノ協奏曲4番を聴いて、唖然呆然。グイグイ引き込まれ、鳥肌が立つほどの感動を味わいました。もう6回聴きました。
ジャケットには、Leon Fleisher と記載されています。
この演奏は、
リズムとテンポがよく、明瞭でダイナミック。
輝かしく剛毅にして、繊細で多彩。
変化に富むが全体はひとつ。
深みと平易、
思索的と身体的、
落ち着きと情熱、
痺れるような美音と沈思が両立。
豊かにして軽やか。
弱音と強音、深淵と愉悦の幅が広い。
とにかく、生理的快感があり、何度でも繰り返し聴いてしまう演奏。
まるでベートーベン自身が奏でているかのよう。
バックの巨人クレンペラーの指揮は、いつものように悠然・磐石。リズム感がよく揺るぎない。深く、大きく、豊かで、自然そのもの。ピアニストに霊感と自信を与えているように思える。これまたベートーベンのイデアを具現化したよう超名演。
わたしは、40数年間、これほどの4番の演奏は聴いたことがありません。
いま、あわててLeon Fleisher(レオン・フライシャー)について調べて見ました。うーーん、驚くべきことが分かりました。クリックしてみてください。
武田康弘