思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

エゴイズムの塊=アメリカを象徴するWBC。強欲でズルイ米国には毅然とした態度が必要。

2012-09-05 | 社会批評

WBCの問題(アメリカがお金を独り占めする制度)は、あらゆる分野におけるアメリカの強欲と狡さをよく現しています。

日本の外務省情報局のトップであった孫先さんの書いた『戦後史の正体』は、東西両陣営とイスラム圏のすべてを体験的にも知りつくしている人が書いた【証言】ですので、大変な重みがあります。アメリカという国の驚くべきエゴイズム、狡さ、支配欲と、それに自ら進んで従い「国民をアメリカに売り渡す」言動を繰り返してきた天皇ヒロヒト・政治家・官僚・財界人のナマナマしい言葉と行為が赤裸々に描かれています。歴史書としては、「為政者史観」で、立体性と厚みに欠けていて二流としか言えませんが、戦後史の「隠されてきた事実」を知る上では必読本であり、日本人みなが読むべきでしょう。

話を戻しますが、口先で奇麗なことを言い、その実はエゴイズムの塊でしかない強欲な米国に対してわれわれはどう対処すべきか?

その答えの一つが、新井貴浩選手が会長を務める「労組日本プロ野球選手会」の闘い方でしょう。よくぞ!と拍手喝采ですが、NPB(日本野球機構)のおじさんたちは、依然としてアメリカの妾でナサケナイ限りです。政界・官界・財界に集う卑怯でテイタラクなおじさん・お爺さんたちと全く同じです。

 以下は、毎日新聞のコピーです。

日本の3連覇がかかる第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への参加が4日、ようやく決まった。不参加を決議していた労組日本プロ野球選手会の新井貴浩会長は甲子園球場で記者会見し、参加への道筋をつけたことには表情を和らげた。しかし、「加藤(良三)コミッショナーの発言は残念でなりません」と発言するなどコミッショナーを中心とした日本野球機構(NPB)の取り組み姿勢を批判した。【吉見裕都】

選手会は4日午前、役員選手で協議し、12球団の選手会長間で合意。新井会長が甲子園での巨人戦に備えた練習後にユニホーム姿で記者会見した。

新井会長は方針を転換した理由を、選手会の主張がおおむね認められたためと説明する一方、代表チームの権利についての主張は「本来は選手会ではなくNPBがやるべきこと」と繰り返した。

さらに加藤コミッショナーが8月28日、「(WBCに)参加すべきだと思う。(東日本大震災の)震災復興という意味でもWBCを見たいという人がいると思う」と発言したことに対し、「(プロ野球界の)トップなわけだから、ちゃんとイニシアチブをとってMLBと対決して交渉しないといけない。その機能を果たしていなかった」と強く批判。「これからが大事。期待している」と代表チームの権利の管理とビジネス構築についてNPBに強い口調で注文を付けた。

選手会が参加表明したことで、NPBは今後、早急に監督選任やチーム編成に入る。監督選任は加藤コミッショナーに一任されている。

 ◇解説…大会の姿、考え直す時

昨年、今年と2度の不参加決議を経て選手会は一転、WBCへの参加を決めた。これまで日本野球機構(NPB)が行ってきた主催者との交渉に一定の評価を下し、NPBの参加方針を「追認」した格好だろう。

選手会が日本代表のスポンサー権やグッズなどの商品化権の帰属を主張したこの大会は、そもそも大リーグ機構(MLB)と大リーグ選手会が共同出資した運営会社の主催。参加費用などは主催者が持ち、参加国・地域は選手を派遣するだけという招待大会だが、一方でスポンサー権などは主催者がすべて握るという、いびつな構図だった。主催者の営利戦略が見え隠れし、国際サッカー連盟(FIFA)が主催するワールドカップ(W杯)のような国際大会とは別物だ。

だからこそ選手会は、日本代表の権利を主張することで、この大会の不合理さをただそうとした。実質MLB66%、日本13%という利益配分を問題にするのではなく、「日本代表を応援する企業のスポンサー権は日本側にある」という正攻法で主張した。大会の構図を公にしたことである程度、意義は達成されただろう。

代表のスポンサー権を確保したことで大幅な事業展開が望めるし、日本球界の底辺拡大に向けての資金投下も可能になった。だが、大会自体のいびつさは残ったままだ。優勝しても日本への13%の配分は変わらない。スポンサー収入の約7割を日本関連企業が占め、日本ばかりが貢献してきたこの大会をどうとらえたらいいのか。

五輪に野球競技がない今、WBCが重要なことは十分に理解できるが、新たな国際大会の創設も含め、この大会の有りようを、考え直す時に来ている。【鈴木篤志】

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