★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

アニメーションファン悲しみの朝

2010-08-25 23:09:59 | 映画
http://www.asahi.com/culture/update/0825/TKY201008250233.html

「「千年女優」「パプリカ」アニメ映画監督の今敏さん死去」

46歳だったそうである。

私自身のことを考えてみても、この年齢では、ほとんど自分はまだ何もやってないと思っていたはずである。アニメーションの現場のことは何もしらないが、集団作業である。こういう仕事は、いっしょに仕事をしたい人としたくない人がはっきりしてきて、自分が世界を表現したいと考えることと、案外自分の世界が狭くなっていくことの相克に悩むのではないかと思う。ただ、この相克がない人は何かをつくり出すことはできないのではなかろうか。世界が近づいてくる感じと、世界が割れていく感じ。もっと歳を重ねるともっと別の感じ方があるのかもしれないが、そんな状態で突然死ななければならないとは想像しただけでもやりきれぬ。死の直前に、逢いたくない人間が突然やって来て和解を申し出たりしなかったことを祈るだけだ。それこそ最悪の終わり方である。