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★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

Far East Suite

2010-12-12 22:57:45 | 音楽
今日は、演習Ⅱのレポート採点しつつ、飽きたら大澤真幸の「〈世界史〉の哲学」を読んだ。

眠くなってきたので、Duke Ellingtonの「Far East Suite」で眼を覚ます。「極東組曲」と訳されているアルバムである。



何回聴いてもおかしげなメロディーにお尻がむずむずしてくるが、とにかくすごい音楽である。1曲目の「Tourist Point of View」のあやしげなサックスの旋律で油断してると、2分30秒ぐらいから、突然ドラムがデゲデゲデゲデゲデゲとやり始めたとおもったら、よく知らないんだけどたぶんキャットアンダーソンという男の意味不明な超高音トランペットの雄叫びがww──全く、東の世界をなんと心得るっ。

2曲目、はいはい天才天才……

3曲目の、アルトサックスの【神】ホッジス【神】のソロで陶然となっていると……第4曲目「Depk」でピアノうめえな、誰だこれ?(←エリントンです)となる。しかし、5曲目の「Mount Harissa」から、6曲目の「Blue Pepper (Far East of the Blues)」の流れで、俄然、なんだか決断したぞ、何をかはわからんが!という感じになってくる。

高校生の時に、学生のなんとかジャズフェスティバルに出た。ほとんど初めての東京滞在であった。本番前の練習場所がないので、皇居の周辺の道路で吹いていたら(私はピアノ担当なので関係ないぞ……)、機動隊が来た。――それはともかく、そのフェスティバルで、己の実力も省みず、カウントベイシー楽団の「ウィンドマシーン」をやって天下に恥をさらして以来、私の辞書には「トラウマ【名詞】ジャズのこと。」と載っているのであるが、デューク・エリントンは言わずと知れたジャズネ申であって、これを聴いていると「トラウマ=ジャズ神」ということになり、なんだか気分がよくなってくるというものだ。という気分で、第7、8曲目に至る。とにかく、旗にも多少の精霊だ!

最後の、第9曲目「Ad Lib on Nippon」……地の果て日本。ありがとうエリントン様。