今年度の授業が粉砕されたので、記念に、録画しておいた、NHK交響楽団の定期演奏会を聴いてみた。
井上道義の指揮で、ショスタコーヴィチ3連発である。
「ロシアとキルギスの民謡による序曲 作品115」
「ピアノ協奏曲第1番 作品35」
「交響曲第12番 作品112」
タコさんは、根本的にロシア?民族楽派だとおもうのである。プロコフィエフやストラビンスキーがフランスとかに魂を売った人たちだったとすると、タコさんは全然違うので、彼らに比べて泥臭いのではない。R・コルサコフよりもムソルグスキー的に発展的に泥臭くなったのがタコさんなのである。ロシアにもジャズや社会主義や12音音階が入ってきた、それをロシアの頭のいいおっさんが料理した――それがタコさんの音楽である。ブーレーズなどのすかしたおフランスが嫌うのは無理もない。
井上氏の指揮は、そういうタコさんのロシアの歌魂をよく表現したものだったが、すごく整理整頓がされていたように思いました。