メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない(岩崎書店)

2014-06-13 15:33:44 | 
知ってほしい!子どもの「こころの病気」3 心身症 元気が出ない(岩崎書店)
佐々木正美/監修

『知ってほしい! 子どもの「こころの病気」』のシリーズ3冊目。
『知ってほしい!子どもの「こころの病気」2 自閉症とLD 仲良くできない』

ココロと体って、ひとつにつながってるんだなぁ。
自分にも当てはまる項目が多くて、病院で検査しても体そのものには異常はないって言われる。いわゆる「不定愁訴」も関係してる?
これって、ストレス社会では、もう珍しくないんじゃないかなって思えてくる。
本人の症状より、周囲の環境改善のほうが大事ではないだろうか?


【内容抜粋メモ】

(前文)
子どもは精神のはたらきが、大人のように発達して分化していません。
そのため、はっきりとした症状にならず、ココロと体の不調が一体にまじりあった「心身症」になりがちです。
ヒトの精神の不調の多くは、人間関係で生じるストレスによっています。
同時に、人間関係には、ストレスを癒すはたらきもあります。

発症を防ぐのも普段の人間関係だということです。


「心身症」
ココロの問題が引き金になって、体に症状が出ること。
もともと症状があって、ストレスによって悪化している場合もある。

例:頭痛、発熱、円形脱毛症、過呼吸症候群、発疹・アレルギー、胃痛、過敏性腸症候群、ぜんそく
(いくつか当てはまるなぁ・・・

心身症は、問題の根元にある悩みをとりのぞかないことには治りません。


************************心身症

悩みやストレスがつのって、体を壊すこと。仮病のように思われがちだが、本人は辛い。


●特徴

「頭痛・吐き気がする」
学校に行く前が一番ツライ。家族はズル休みだと疑っている。病院では「体の異常はない」と言われる。
例:友だちと気まずい→顔を合わせたくない→頭が痛いから休みたい。

【対応例(以下同)】
×仮病と決めつける。
○嫌がらなければ、「病気だから」と避けないで、遊びに誘う。「ひとりじゃないんだ」と思って、すこし元気になる。


「行事の前になると熱を出す」
病気ではないのに熱が出る。状況によって上がったり、下がったりする。クスリがあまりきかない。
ココロに強い不安を抱えている時に出る。
例:スポーツが苦手で、みんなに迷惑をかけるのが憂鬱→運動会がイヤ→熱が出た。これで休める。

×「○○ちゃんの頑張りしだいだよ」などとプレッシャーをかける。
○頑張りを認める。悩みを聞いてもらうだけでも、ラクになる。


「発疹の痒みが気になって集中できない」
「アトピー性皮膚炎」ホコリをすったり、空気が乾燥していると痒くなる病気。肌が敏感に反応する。イライラすると余計に強まる。

「蕁麻疹」ふつう短時間で消えるが、疲れたり、イヤなことがあると、なかなか消えない。
みんなと同じものが食べられない。
例:痒い→気になって集中できない→ストレスで余計痒くなる。

×特別扱いする。
○体質が違うと知って欲しい。肌のことを口に出さない。


「気管支ぜんそく」
ホコリや花粉などでアレルギーが起きて、ノドの奥に炎症が起こる病気。
急に息が苦しくなって、咳が止まらない。ホコリ、タバコの煙を吸ったり、体を動かすだけでも咳き込む。
例:発作は死にそうなくらいツライ→「また苦しくなったらイヤだな」といつも不安→外に出たり、遊んだりするのがコワイ。

×「体が弱いから」と仲間に入れない。
○天気が悪い日は発作が起きやすい等、発作について分かってほしい。
 息苦しくなったら、そっとして、休んでいれば、また元気になる。


疲れたり、風邪をひくのもよくないので、早寝早起きを心がけている。


「円形脱毛症」
ストレスなどがきっかけで、髪の毛のもとになる部分が壊される病気で、
一部が抜け落ちて10円玉くらいのハゲができる(母も親の介護の時になったなぁ

1.うっすらうぶ毛が生えて、数ヶ月で治る。
2.ほかにもハゲができ、まゆ毛などにも広がる。
という2パターンがあるが、塗り薬でたいていは自然に髪の毛が生えてくる。
例:学校に行くのがツライ→誰にも言えない→ガマンするしかない。

×仲間はずれにする。
○帽子をかぶる。心配だという気持ちを素直に伝える。


ココロと体は切っても切れない関係
子どもの場合、気持ちを言葉に表す力がまだ十分ではない→体の症状として表れる。

自律神経の乱れが影響している(これなんだよね


「交感神経」体を活動状態に保つ。
「副交感神経」体を休ませる。

この2つのバランスで体がコントロールされているが、ストレスは脳に負担をかけ、はたらきを乱して、いろいろな症状となって出る。
悩みの原因は、親子・きょうだい関係、友だち関係、進学などさまざま。

心身症は「このままでは耐えられない」というサイン。
環境を整えることが望まれるが、長い目で見れば、子ども自身が悩みを解決する力を伸ばすことも大事。


●Q&A
Q:治療が必要?
A:体の病気が関わっていることもあるので、医療機関で体に異常がないか調べる。

Q:どうしてそんなに悩むの?
A:保護者や教師が生活環境を見直し、子どもが安心できる環境をつくることが悩みの解決につながる。

Q:学校を休ませてもいいの?
A:ひとまず休ませて、体力&気力を回復させるのが大事。


************************過敏性腸症候群

緊張などで、お腹の痛みをともなう下痢・便秘を繰り返す状態(これも診断されたことがある
腸の動きは、緊張感に影響されやすい。
「なんでも、キチンとやらなくちゃ」と思うタイプで、常に緊張感を持っていると、腸が敏感になる。

●特徴

「お腹が痛くなって何度もトイレに行く」
ひどい時は1日に4~5回もトイレにこもる。バスや電車に乗ると、トイレに行きたくなる。トイレに行ってもスッキリしない。
例:そろそろ出かけなきゃ→お腹が痛くなってきた。

×「急いで!」とせかす。
○無理をさせない。「友だちが待ってる」と思うとますます緊張するので、先に行ってもらう。
 あまりひどい時はクスリを飲むと安心して症状がやわらぐ。


「トイレに行けない時にかぎってお腹が痛くなる」
授業中、朝礼など、逃げられない状況になるとお腹が痛くなる。お腹が痛くない時も不安が消えない。
例:授業中にトイレに行きたくなったらどうしよう→お腹が痛い。でも恥ずかしくてトイレに行けない→平気になったけど、またなったらどうしよう。

×いっしょにトイレをガマンしてしまう。
○いつでもトイレに行ける雰囲気づくりをする。便秘は、元気に運動をするとよくなる。体をよく動かすと、腸の動きもよくなる。



************************過呼吸症候群(息切れ・めまい)

必要以上に息を吸って、体内の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、さまざまな症状を起こす病気。
「息が吸えない」っと焦るが、本当は息を吸いすぎて苦しくなる。
月に1、2回発作を繰り返す人は、気が強そうに見えて、実は自信がなく、不安や淋しさを抱えている。
その不安が発作をよんでいる→なんでも一人でがんばらず、友だちや家族といっしょにがんばろう。

・ケンカをした時
・胸がドキドキして頭痛、めまいがする
・手足が痺れる
・気を失う
(パニ障にも似てるから、よく「過呼吸症候群なの?」と言われるんだよね

興奮すると、困った状況を乗り切ろうと、体が酸素をとり入れようとして自然に息が速くなる。
例:口論していてカッとなる→気がつくと息を吸い続けている→「倒れそう」とパニックになる。

×大変!と騒ぎたてる。
○紙袋を用意する(この方法が実は適当じゃないって話も聞いたことあるけど?




************************起立性調節障害(立ちくらみ・めまい)

立ち上がった時におきる。緊張感やストレスなど、ココロの問題が関係している。
ふつうは、自律神経と心臓のはたらきで血液が下にたまらないようにできているが(へえ!
この仕組みがうまくはたらかないと、脳にまで十分にいきわたらず、立ちくらみやめまいが起きる。
(図書館とかでしゃがんで立つたびに立ちくらみする。貧血かと思ってたんだけど?
 子どもの頃もお風呂場とかで、よくひっくり返ったなあ

・急に立つとクラっとする。
・立っていると気分が悪くなり、朝礼など長時間だと倒れてしまう。
(朝礼で校長のつまらない話でバッタ、バッタ倒れてるコがいたのに、それでも止めなかった人がいたな

×急に立ち上がる。長時間立ちっぱなしでいる。
○立ち上がる時は、頭を下げて30秒数えるつもりでゆっくり動く。無理せずしゃがむ。

起こりやすい人には体質的な問題がある。同時にストレスも症状を強める。
バランスのよい食事、適度な運動、早く寝るなどで、症状はなくなっていく。



************************トラウマ・PTSD

災害、事故、いじめ、暴力などでショックを受けて、ココロに傷をおい、忘れられなくなること。
身を守ろうという気持ちが強く、いつも周りを警戒している。
「自分はダメな人間だ」という思いもあり、「また傷つくくらいなら人から離れているほうが安全」と思っている。

・物音や、まわりの変化を怖がる。
・震えたり、パニックになる。
・ひとりでいる。

×コソコソ悪口を言う。
○無理に話そう、遊ぼうとがんばらない。怖がりなのは、臆病だからじゃない。

ココロの傷を癒すのに必要なのはおもに3つ
・安全だと思える環境をつくる。
・感情を抑えず吐き出す。
・自分を信じる。そのためには、よい友だち関係が大きな力になる。医師・カウンセラーの助けが必要なこともある。


「クルマの事故に遭って、一緒に乗っていた母親を亡くした後、性格が変わった」
・遊びで事故のマネをする。
・クルマや交差点を避ける。
・悪夢を見る。

例:事故のことは思い出したくない→そんなことは誰にも言えない→クルマを見ると思い出してツライ。

×「しっかりしろ」「がんばれ」とプレッシャーをかける。
○友だちとして普通に接する。本人から話すまで、事故のことを尋ねない。

ツライ体験に向き合い、怒り・悲しみを吐き出せるようになれば、傷は治る。専門家の助けが必要な場合もある。
(むしろカウンセラーに相談したほうがいいと思うんだけど



************************解離性障害

悩み・ストレスから無意識に逃げようとして、一時的に記憶が失われたり、幻覚を見る病気。

「ある時期の記憶がすっぽりなくなる」
例:ココロの奥で、どこかに逃げたいと思っている→気づいたら知らない所にいた→なにがあったかサッパリ分からない。

×家出の理由を聞き出す。
○まず安心させる。脳や体の病気がないか病院でしらべる。


「離人症」
解離性障害の症状の1つ。自分だけが別世界にいるような気がする。テレビドラマを見ている気がする。
イヤな気持ちを無理に抑え続けていると「今の自分がどこか変だ」と感じるようになる。
大勢でいると、自分だけ取り残された感覚になりやすい。

例:みんなが変に思える→誰にも分かってもらえない。


×「気のせいだ」ととりあわない。
○少人数で、落ち着いて話せる時なら、悩みを打ち明けてくれるかも。様子がおかしかったら大人に相談する。



************************転換性障害

悩み・ストレスが募り、体がうまくはたらかなくなる。周りが注目するほど症状は強まる。

・足が動かなくなり、立てなくなる「運動障害」
・声が出なくなる。
・体が痙攣する。
・失神して倒れる。

例:マラソン大会は行きたくない→学校に行く途中で立てなくなってしまった
 →マラソン大会は休めたけど、友だちと一緒じゃないし、ずっと寝てばかりいるのはツライ。

×「仮病だ」「さぼりたくてウソをついた」と疑う。
○先生・家族など身近な大人を呼ぶ。病気が原因ではないか調べる。いっしょに練習して苦手意識をなくす。


「急に目がかすんで見えなくなる
目、耳、手などの感覚に異常が出るのは「感覚障害」と呼ぶ。
視力検査をしても異常はない。目の病気ではない。

・目が見えなくなる
・耳が聞こえにくくなる
・手で熱さ、冷たさを感じなくなる

例:学校に行くだけでヘトヘトに疲れる。ツライ→あれ?目が見えない!→どうしてだろう、コワイ!

×「見えないなんておかしい」とケンカする。
○目に異常がないかしらべる。悩み事を聞いてみる。学校を休んでいるうちに治ることもある。


本人がショックや症状を自覚していないことがある
突然変わった行動をしたり、激しい症状に襲われるが、周囲を騙そうという気持ちではない。
受験、友だち関係に苦しみながら、ストレスだと自覚せず、黙って頑張ってしまう子がいる。
無意識に自分のココロを守ろうとして起こるのが「解離性障害」「転換性障害」だと言える。

逃げようとしても、いつまでも解決しない。
辛さに向き合い、どう受けとめ、どう解決したいか、気持ちを言葉にすることで、初めてココロの整理がついてゆく。
そのためには、周囲の大人が、子どもが安心して向き合える環境を整えることが大切。


●Q&A
Q:放っておけば治るのでは?
A:症状は助けがほしいというサイン。後ろに隠れているココロの問題に気づくことが大事。

Q:傷つきやすい子?
A:同じ経験をしても平気な子もいる。個人差があることを理解し、より丁寧な対応をすること。

Q:周りの大人のせいでは?
A:保護者、とくに母親が非難されることがあるが、責めるだけでは解決しない。
  大人全員の責任と考え、全員で取り組むことが必要。


「心身症」はココロの病気。病院に行っても「悪いところはありません」と言われてしまう。対処療法だけでは治らない。
ストレスがあることを周りに相談して、辛さが本物だとハッキリと伝えてください。仮病ではないと分かってもらう必要があります。
周りに悩みを理解してもらい、同時に病院で診てもらえば、徐々に治っていきます。



************************トゥレット症候群・くせ

くせを直せなくて悩んでいる子がいます。体に表れるチックと、声に表れるチックの両方がみられる病気。
何度も注意をして、本人もやめたいのに直りません。それが辛くて、ココロにストレスをためこんでいます。

「チック」

くせとは、知らず知らず繰り返す動作・行動

肩をすくめる、まばたき、咳払い、うなり声など、さまざまある(以前、派遣先で咳払いばかりするおじさんがいたなあ
行事などで緊張感が強くなると表れる。いくつもが次々と表れる場合もある。

・ギュっと目をつぶるようにまばたきを繰り返す
・ツバを吐く(オヤジが道端でやるのとは違うんだよね?
・顔をしかめる
・鼻を鳴らす
・言葉を繰り返して言う

例1:くせを自覚していない→周りから変だと言われる→気になって、くせがひどくなる。

×「なんで止められないの?」と責める

○普段通りに接する。なにかに熱中しているとくせはあまり出ないので、邪魔しないようにする。

例2:無意識に声が出てしまう→みんなをビックリさせるのがツライ→自分では止められない。

×止めさせようとする。いちいち反応する。マネをする。
○緊張しない雰囲気づくり。変なことを言っても聞き流す。
 楽しく話しながらのグループ行動ならリラックスできる。クスリで症状を抑えられる。

中には「クソ」「シネ」「エロ」など下品なこと、性的なことを繰り返す子もいる。
本人には悪意はない。怒らず、聞き流すのがいちばん(子どもが好きな言葉だよね


止めさせようとすると、かえってくせが強くなる
叱って止められるものではない。「チックを起こしやすい体質」があるとも言われる。
原因を取り除くことより、子どもが楽しく過ごせる時間を増やすこと。
大人が気持ちを十分受け止められれば、安心感をおぼえ、いつのまにか消えることも多い。

「なくて七くせ」
「この子には、こういうくせがある」と割り切ることも必要。
ただし、抜毛症、重症のチックで本人が苦しいなら医師に診てもらう。


●Q&A
Q:ウチの子に伝染るのでは?
A:伝染るものではない。マネをしているならたしなめましょう。

Q:親のしつけが悪いのでは?
A:注意するとくせが強くなる。保護者が注意をしないからといって、頭ごなし否定しない。

Q:子どものうちに治したい?
A:子どもと楽しく過ごすことを大切に。くせの多くは、中学生くらいには自然と治る。

Q:なにかの病気では?
A:病気が原因ではない。くせがココロを落ち着かせるための儀式のようになっている。



************************習癖異常

・爪を噛む(時には出血することも
・指をくわえて吸う
・鉛筆を噛む
・鼻をほじる
(大人でもあるくせが多いよね

くせがとれないこと。病気ではなく、原因はストレス・悩み。
指しゃぶりは小さな子によくある。退屈すると出る。
爪を噛むのは、指しゃぶりの続きで起こったり、少し大きくなってから出る子もいる。
退屈だけでなく、緊張感、不安、イライラ、寂しい時などに出る。

例:両親が妹に夢中でかまってくれない→爪を噛む→ボクの話も聞いてほしい→でも言うのが恥ずかしい→妹ばかりズルい


×何度も叱る。
○ストレスを減らす。くせを気にせず、好きな遊びに誘う。妹の世話に参加させる。


「抜毛症」
自分で自分の毛を抜くくせ。髪だけでなく、まゆ毛、まつ毛を抜くこともある。
けして珍しくない。不安や緊張を紛らわすために始まる。
どんな場面でやるかよく考え、その状況を減らすようにする。

・部分的にハゲてしまう
・なくなるまでまゆ毛を抜く
・腕、足の毛まで抜く

例:勉強がうまく進まずイライラしている時、一人でボーっとしている時に髪の毛を抜いてしまう
  →髪が薄くなった部分がある→チクっとした感じが気持ちよくて止められない


×「なんで止められないの?」と責める。
○「抜かないほうがいいよ」と穏やかに言う。
 みんなで勉強すれば、イライラするのは自分だけじゃないと気づいて、ちょっとホッとする。


●Q&A
Q:くせのせいでイジメられたらどうする?
A:からかわれることはあるかもしれないが、イジメになることは滅多になく、そのうち見慣れる(そうかなぁ・・・?
  くせをなんとかしようとするより、家族・友だちとの会話を増やそう。身近な支えがあれば、不安は減る。



************************睡眠障害

夜になってもなかなか眠れない。原因は夜更かし、ストレスなど人それぞれ。
眠れない、起きられない、寝ぼけて歩き回るなど。
睡眠の質、時間帯、睡眠にともなっておかしな行動が起こる、不眠・過眠などをまとめて言う。



いろいろ考え込んでしまうタイプで、学校での出来事、友だち関係、将来のことなど、あれこれ考え始めて余計に眠れなくなる。
ココロにためこんでいるモヤモヤを吐き出す、昼間に体を活動させると、寝つきもよくなる。

・寝つきが悪くてイライラする
・疲れがとれない
・ウトウトしてもすぐに目が覚めてしまう
・寝起きが悪い
・眠れないと思うほど、さらに眠れなくなる

例:眠れなくてツライ→「また眠れないのでは?」と不安になる→不安な考え事をして眠れない

×「早寝早起きしたほうがいい」と言う。
なんでも話し、相手の話もよく聞く友だちは心強い存在。趣味に熱中する。
 昼間の生活に問題が出ているなら医師に相談する。


「生活リズムの乱れ」
ヒトの体は、昼間に活動し、夜は休むように自動的に調節されている。
昼にあまり体を動かなさないと、夜はますます眠れず、生活リズムが崩れて昼夜が逆転する。

例:夜のほうが調子がよく眠くならない→朝がツライ。寝坊して遅刻する→早く寝ようとしても眠れない。

×「夜型生活でいいじゃない」と認める。昼間いっしょにゴロゴロする。
○昼間に誘って外出する。朝、窓を開けて日光に当たる 朝は決まった時間に起きる。
 朝ごはんを食べると「活動モード」に切り替わる。


「睡眠障害の随伴症状」
眠っている間にみられる奇妙な行動。子どもにはけっして少なくない。
眠りには“脳を休めるため”と、“体を休めるため”の2つある。
子どもは、この2つがうまく切り替わらないことがある。大人になれば眠れるようになる(大人でも多いよね
何度も繰り返す場合、普段の生活に悩みや不安がないか話を聞き、解決が必要。

・悪夢を見てうなされる
・夜中に寝ぼけて歩き回る
・眠ってから叫んで起きる
・眠りながら汗をかき、息を切らす


「夢遊病」も随伴症状の1つ

例:眠って1~2時間後、急に叫んで汗びっしょりになって起きる→家族が話しかけても反応がなく、10分くらいでまた寝てしまう
 →朝起きると、よく覚えていない。

×騒いで怯えさせる。「なんで叫んだの?」と問いただすと本人を心配させる。
○「大丈夫だよ」と安心させる。


「夜尿」
小学生になって、とくに病気がないのにおねしょが続き、本人や家族が悩んでいること。
「治らない」と悩むことで、ますます治りにくくなる。

・寝る前は水分をとらない、寝る直前にトイレに行く工夫をしてもおねしょが治らない
・心配でよく眠れない
・自分がイヤでたまらず、なにをするにも自信がない
・旅行などに行くのがイヤになる

例:おねしょが治らなくて恥ずかしい→またしてしまった。僕はダメな人間だ。

×「いい加減にしなさい」と怒る。
○親に甘えられる雰囲気をつくる。
 キャンプや旅行を休ませるのも1つの方法だが、それだとまた自信をなくしてしまう。
 先生に事情を話して、もししても、みんなに分からないうちに着替えられる準備をしておけば安心できてのりきれるもの。


「おねしょぐらい、どうってことない」と大らかにしていると助かる。


眠りの異常はストレスと関係がある
しっかり眠ることは、心身の健やかさを保つ基本
昼間の生活に苦痛、不満があることが多い。いったん眠れなくなると、それがストレスで不眠が強まる。
睡眠そのものより、昼間の生活に喜び、満足があるよう改善をこころがける。
子どもを不安にさせるような家庭不和はないだろうか?など考えてみる。


●Q&A
Q:なにかの病気ではと心配。
A:うつ病、統合失調症、摂食障害等にともなって表れる場合もあるが、それらがないなら心配ない。

Q:子どものうちからクスリを飲ませても大丈夫?
A:クスリがなくてもたいていは乗り切れる。クスリなしで眠れなくなるなることは、まずない(そう?

Q:多少の夜更かしは仕方ない
A:大人の都合に合わせて、子どもを振り回していませんか? 睡眠不足は子どもの生活を乱し、さまざまな症状を引き起こします



子どもがココロからくつろげるところ、それが本当の家庭です。


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『ココ~ゴリラと子ネコの物語』(東京 あかね書房)

2014-06-13 14:54:11 | 
『ココ~ゴリラと子ネコの物語』(東京 あかね書房)
フランシーヌ・ペニー・パターソン/文 ロナルド・H.コーン/写真 宮木陽子/訳 松沢哲郎/監修

図書館巡りで見つけた1冊。
大きなゴリラが、小さな猫の赤ちゃんをペットのように可愛がるなんてフシギすぎる
インパクトのある写真に驚いて、思わず手にしてしまった。

読んでみて、さらにビックリしたのは、ゴリラのココは、世界で初めて手話を教えて、ヒトと会話ができるということ

それで分かったのは、改めて言うまでもなく、野生動物にもヒトと同様、
細やかな感情、喜怒哀楽があって、伝える能力があるということ。

コトバが話せないというだけで、「知能が低い」「感情がない」と考えて、
実験に利用し、棲みかを荒し、開拓し、追いやり、革製品にしたり、肉料理にしたり、、、
もし、彼らがコトバを喋ったら、これまでと同じ仕打ちを繰り返せるだろうか?


【内容抜粋メモ】


赤ちゃんだった頃のココ

著者のペニーさんが初めてココと出会ったのは、サンフランシスコの動物園で研究していた頃。
ココの本名は「ハナビコ」。日本語の「花火の子」という意味。動物園が行った名前のコンテストで入賞した。
ココの誕生日はアメリカの独立記念日で、各地で花火があげられていたから。

生後3ヶ月のココは死んでしまいそうなほど重い病気にかかっていて、隔離され、母親を必要としていた。

ある講演会で「アメリカ手話言語」を使って話のできるチンパンジーのことを聞いたのも同じ頃。

「アメリカ手話言語」は、約50万人のアメリカの聴覚障害者が使っていて、手話といっても、手、腕、体、顔の表情で表す言語。
そのチンパンジーは、4年半の教育で132の単語を覚えたというのに感動し、同じような仕事をしたいと思うようになった。

動物園の園長にココの研究を頼むと、最初は断られたが、少なくても4~5年はいっしょに過ごすつもりだと話すと受け入れてくれた。
著者はココの言語能力の研究をはじめ、手話を教え始めた。

それから30年。1972年から始めた動物の言語能力についての研究はライフワークとなった。
現在、ココの知っている単語は約1000語、毎日、異なる単語を100語以上も使っている。

Q:あなたは動物? それとも人間?
A:ステキナ ドウブツ ゴリラ と答える。(“ステキナ”てゆうのが素晴らしい



【誕生日のプレゼント】
 
「寝る」と「ネコ」を意味する手話

Q:お誕生日には何をするの?
A:タベル ノム トシトル

Q:プレゼントは何がいいかしら?
A:ネコ
その後も「ネコ ネコ ネコ」と何度も繰り返していた。

理由は、『ながぐつをはいたネコ』と『3びきの子ネコ』の絵本の読み聞かせが大好きだから。


絵本の中のおかあさんが「オコッテル」と言っている

ぬいぐるみのネコだと壊してしまうので、壊せそうにないのを見つけたが、通販で間に合わず、クリスマスまでおあずけに。

Q:クリスマスには何が欲しい?と絵を見せながら聞くと、
A:絵をよく見てから、人形、ナッツ、ネコを指さした。



【クリスマスのプレゼント】
 
ココはナッツを放り出し、ゴムの人形は「コレ クサイ」と言ったw
おもちゃのネコには「コレ アカイ」と言った。

ココは怒るとよく「アカイ」と言う。怒りを表しているのでしょう。
ゴリラは、驚いたり、危険を感じると、体を正面に向けて横に走り、立ち上がって両手で激しく胸を叩く。
これは「ドラミング」と呼ばれ、四足で立つ姿勢に戻り、また走り回ります。
ココは、おもちゃじゃなく生きているネコ、つまりペットが欲しかったのでした。



【ネコがやって来た!】
助手のカレンが3匹の子ネコを連れてきたのは半年もたってから。
母ネコに捨てられ、犬に育てられた子ネコだった


ネコを見せるとココは「コレ ダイスキ」と言って、1匹ずつ息を吹きかけた。
ココは初めて会った動物、人間にそっと息を吹きかける。もっとよくニオイが分かるようにするためだと思う。

Q:どの子ネコがいい?
A:アレ
と指さしたのは、シッポのない灰色のトラネコだった。たぶん、ゴリラにもシッポがないからでしょう。




ココは「アカチャン」と言って、太ももとお腹の間にそっと挟むようにして持ち歩いた。
それはお母さんゴリラが子どもを抱っこする時とまったく同じ。

Q:子ネコの名前は何がいい?
A:マンマルボール
「そう、マンマルボールみたいね。しっぽがないものね」

ボールは最初の数週間、著者の家で暮らし、毎晩6時にココのいるトレーラーに連れて行く。
ボールは少し大きくなると、ココのトレーラーにこっそり一人で行くようになった。
ココは噛まれて「ネコ カム イヤ」と言うけれども、仕返ししたことはない。


 
赤ちゃんゴリラと同様、ココもボールを背中に乗せる。
毛づくろいをしたり、舐めてキレイにしたり、体をよく見て傷ついていないか調べる。

Q:ボールのお話をしてちょうだい
A:フワフワシテル ステキ ネコ ネコ


 

ココが考えていることを知るには2つのやり方がある。
1つは手話、もう1つは絵を描いてもらうこと。

ココがとくに好きな遊びは追いかけっこ。鬼ごっこのようなもので、野生のゴリラの間では人気があるが、
ボールには分からないため、ボールの好きなようにじゃれさせてあげている。





【ボールの死】
12月の霧の濃いある朝、ボールはクルマに轢かれて即死してしまった。
ココにボールがクルマに轢かれたこと、もう2度と会えないことを話した。
ココは何も言わず、私の言ったことが分からないのだと思い、トレーラーを出た。

それから10分ほどたった時、悲しい泣き声が聞こえてきた。
「フーフーフー」と甲高い大きな声をあげて、いつまでも泣き続けているのはココだった。著者も一緒に泣いた/涙×∞

ココと話をしたのは、それから3日後。

Q:ねえ、ココ、ボールのお話をしたい?
A:ナク
Q:もっと、なにか言ってちょうだい。
A:ミエナイ
Q:そうね、ボールにはもう会えないわね。ボールはどうなったの?
A:ネムル ネコ

それからまた数週間たって、ボールにとてもよく似たネコの写真を見て、
ココは指さして「ナク カナシイ イヤナキブン」と言いました。


「カナシイ」と言うココ

ボールの死のニュースは瞬く間に広がり、たくさんの人から何千通もお悔やみの手紙をもらった。
どの手紙にも「ココにまた、子ネコをあげて」と書いてあった。



【次のクリスマス】
Q:今度のクリスマスに何が欲しい? と、バーバラが聞いた時、
A:ネコ ネコ トラ ネコ と言いました。


1月になって、著者はココに3匹の子ネコの絵を見せた。

Q:もう一度、子ネコをもらうとしたら、どれがいい?
A:アレ と指さしたのは、やはりシッポのない子ネコだった。

動物愛護協会に電話をしても、ボールと同じ、シッポのない珍しいマンクス種のネコはもちろん、
里親を待っているネコは1匹もいなかった。あまり産まれない時期だったのでしょう。

ある時、マンクス種のネコを飼育している人から手助けをしたいと手紙をもらい、
あちこち探してくれた結果、南カリフォルニアで、もうすぐ母親のもとを離れる子ネコが見つかった。

でも、事情があって子ネコの到着がまた遅れることになった。
ココは不機嫌になり「タイヘン」と言った。
「そう、子ネコをもらうのは大変よ。でも、みんなで頑張っているのよ」



【新しい子ネコ】
3月、とうとう赤っぽい縞模様のマンクス種のネコがやってきた。
「私にも抱かせてちょうだい」と言っても、ココは子ネコを放そうとはしません。
子ネコにキスをしてあやしはじめ「アカチャン」と、ココは言いました。
赤い子ネコは、ココと一緒に暮らすことになりました。


リップスティックと名付けた子ネコにミルクを飲ませるココ



【あとがきメモ】

ココの弟分のマイケル。残念ながら2000年に27歳で亡くなった。

マイケルはココより2歳年下で、ココには弟のような存在。
今回も写真を撮ったコーンさんは「ココ・プロジェクト」を最初から写真に記録している。

ゴリラ財団でのココとマイケルの日課はいつも同じ。言葉の勉強、テスト、運動、食事、遊び。
著者の家はトレーラーから15mほどにあるから、必要な時にはいつでもすぐにとんでいける。
近い将来、もっと気候が良くて、広い土地のあるハワイのマウイ島にみんなで移るそう。


【監修者・松沢さんのあとがきメモ】
ゴリラもチンパンジーもヒトも「霊長類」といって「サルの仲間」。
我々が言う「サル」は英語で「monkey」と言ってシッポがあるが、
ゴリラやチンパンジーにはシッポがないので英語で「ape(類人猿)」と呼ぶ。ヒトも同じ仲間。
ゴリラとヒトは、約800万年前までは同じ生きものだった/驚

ココのことをもっと知りたい人は、ぜひペニーさんの「ゴリラ財団」のサイトを見てください。
会員になると、ココやヌドゥメや、アフリカの森に暮らす野生ゴリラを救うためにお金が使われます。

日本には2002年現在、32人(!)のゴリラがいて、12の動物園に分かれて暮らしています。
ぜひ本書を読み聞かせて、野生ゴリラたちのことを考えてください。

ワシントン条約で、ゴリラは「絶滅の危機に瀕した種」になっています。
今、手を差し伸べなければ、やがてゴリラは絶滅してしまいます。


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里親を探しているネコなら、保健所等に行けば各地に必ずいる気がしたけど、シッポの短いネコは希少な種類なのかな。
それとも、アメリカの動物愛護センターには、日本ほどネコが大量に持ち込まれる状況じゃないのか、とフシギに思った。


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『小さないのち まほうをかけられた犬たち』(金の星社)

2014-06-13 14:25:21 | 
『小さないのち まほうをかけられた犬たち』(金の星社)
今西乃子/文 浜田一男/写真

「いのちをすてる人と いのちをすくう人
 あなたは、どちらになりたいですか?」

“捨てられたすべての命を救うことはできなくても、ひとつずつなら自分にも救えるはず”
という思いから始まった無償の活動、人の輪、犬の輪。ほんとうに頭が下がる思いがした。


【内容抜粋メモ】

 

「ぷりんママ」と呼ばれている安並圭子さん。
今日は、たくさんの犬仲間と集まる「元捨て犬」たちの同窓会
犬親さんたちは、1年に2度、同窓会を行う。

ドッグランで笑顔で走っていた犬たちとであったのは、動物愛護センター
ぷりんママがここに通い始めたのは、数年前のこと。
ヒトの身勝手さで捨てられた犬たちを1頭でも救いたいという思いからだった。

 

ここに来て、数日が過ぎれば、この犬たちは、真っ暗な、ステンレスの箱の中で、ガスによって殺されていく。

 



2匹の子犬はガリガリに痩せて、皮膚病にかかっていた。


 
ボロボロになった犬もヒト次第でキラキラに輝くことができる!

 


“捨てられたすべての命を救うことはできなくても、ひとつずつなら自分にも救えるはず”



ぷりんママと捨て犬との出会いの瞬間

まず、多くの犬たちの中から引き取りたい犬を選ぶ。全員はムリ。
里親が見つかるまでの犬のゴハン、病気の治療、予防等にかかるお金は自分で払うため。
責任をもって引き取れるのは1、2頭が精一杯。

センターの職員さんに申し出て、伝染病にかかっていないかを確認してもらう。その2週間は家に連れてはいけない。

トリマーさんにカットしてもらう。


病院で健康診断を受ける。

犬の性格、クセ、トイレのしつけができるまで、家のサークルに入れて、様子を見る。
トイレシート、ゴハン皿、首輪、リード、迷子札なども用意する。


【愛されるコに育ててから】
ぷりんママは、すぐに里親探しはしない。
センターから来た“あずかりっ子”たちは、以前の飼い主から虐待を受けたり、辛いめに遭ったコも少なくないため、
「人間と暮らすって、こんなに楽しいんだよ」と知ってもらうことが大事。


魔法のことば
「いい子だね! だーいすきだよ!」「もう捨てたりしないからね」と抱きしめながら声をかけ続ける。
「もう信じていいんだ・・・」そんな声が聞こえてきたら旅立ちの時。


【里親探しも慎重に】


ぷりんママは、里親さんを決める時は、その家族全員と会い、住んでいる家も見て、たくさん話す。


【ボランティアのきっかけ】
 

ぷりんママは、小学校の帰り道、生まれたての子ネコが死んでいるのを見つけた。
カラスがついばんだためか、目玉はえぐりとられ、ウジ虫がわいていた。

「どうして、こんな風に寂しく死ななきゃならなかったんだろう?」

その死体をどこかに埋めたいと思ったけれども、怖くて触ることができず、
「ごめんね!ごめんね!」と叫びながら、泣いて走って逃げてしまった。

その後もぷりんママは、子ネコを埋めてあげられなかったことを後悔し、弱虫な自分がキライになってしまった。
今、多くの命を救っているのは、犬だけのためではなく、「好きな自分でいるため」でもある。

“命を捨てる人間になるより、命を救う人間になったほうが、みんな自分を好きになれます”



【生まれたばかりの子犬「あん」と「みつ」】


ぷりんママのもとに「捨てられていた子犬2匹の預かり先を探しています」と電話が入った。
まだ生まれて2週間ほどで、目もあいていないとのこと。



4時間ごとにミルクをあげる。1回に1時間はかかる。
その後、ウンチが出やすいようお尻を濡れたティッシュで拭いてあげる。
目の見えていない子犬の世話は、昼も夜も関係なし。

そのたびにぷりんママは
「好きな自分って、どんな自分?」と問いかける。
「好きな自分って、この子たちの命を守りとおせる自分」

「キライな自分って、どんな自分?」
「大変なことから逃げる自分。この子たちの世話ができない自分」


その後、“あんみつ”は元気に大きくなり、ミルクから離乳食、ふつうのゴハンが食べられるようになるとイタズラざかり。

「2人のおかげで、またひとつ、キライな自分とさよならすることができたよ」



【「おはぎ」の骨】


ぷりんママのもとには、元あずかりっ子たちの元気な姿とともにたくさんのメールが送られてくる。
そんな時、いつもリビングの棚に置いてある小さなお骨を振り返る。

「おはぎ」は、センターから連れて帰った数日後に病気で亡くなってしまった。

“捨てるのはカンタン。でも、命を救うことはカンタンではないのです”


ぷりんママが助けた「元捨て犬」は30頭以上。
ボロボロだった命をキラキラに変える「まほう」は、「小さな命を守りたい!」と思った人間にしかかけられません。
そして、みんな、命を輝かせることができる「魔法使い」なのです。



【著者あとがき抜粋メモ】
「生きる」ということは「息さえしていればいい」というものではありません。
命の尊厳とは、共に暮らすもの同士が、愛し、愛され、しあわせに暮らすことができる、ということなのです。

人は、本来、与えられるより、与えることに喜びを見出す生き物です。
命を傷つけ、捨てる人間と、命を守り、慈しむ人間、
どちらになったほうが、あなたは、自分を愛しいと思えますか。
どちらが、人としてしあわせな人生を送ることができるのでしょう。

小さな命を捨てることは、人としてのプライドも同時に捨てることなのです。
“捨てられるいのちゼロ”の社会をめざして。






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