メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『光の旅人 K-PAX』(2002)

2024-09-14 15:56:04 | 映画
原作:ジーン・ブリュワー 監督:イアン・ソフトリー

出演
プロート:ケヴィン・スペイシー
マーク・パウエル博士:ジェフ・ブリッジス
レイチェル・パウエル:メアリー・マコーマック
クラウディア・ヴィラー:アルフレ・ウッダード
ハウイー:デヴィッド・パトリック・ケリー
ほか

スピリチュアルな映画で検索して観てみた
たしかにセリフや設定にあちこちにスピ的要素満載だった



【内容抜粋メモ】
駅に光がさして、プロートが現れたのを目撃したのは物乞いの男だけ
老女がひったくりにあって警官が来て、助けようとしたブロートは連行される
プロート:この星は明るすぎるからサングラスは外したくない

マンハッタン精神科
パウエル博士がブロートを担当する
プロートは自分をK-PAX(琴座方面)から来た異星人だと言っている

プロート:
光エネルギーに乗ってきた
前に何度も来てる
進化がBA-3クラスの星に好奇心があったから



プロートとの会話をテープに録音して医療スタッフと話す
マーク:彼は本当に異星人なのかも

バナナを皮ごと食べるプロート

女王になりきってるドリス
ドリス:11年間待ってる人がいる

プロートは紫外線まで見えるため
部屋を暗くするとサングラスを外す

プロート:
家族は存在しない その概念は不合理だ
子どもは大勢の手で育てられる
僕の話を聞いてないな
政府も法律も弁護士もいらない
人間は“目には目を”というが宇宙では笑われるぞ
滅亡しなかったのがフシギだな

(大体『宇宙人アミ』と同じなのは偶然か?



ホームパーティー
プロートについて天文学に詳しいスティーブに相談する
マーク:あんなに説得力のある患者は初めてだ
スティーブ:質問リストを作ってやろう

強迫性障害のハウイーの様子が変

ハウイー:
幸せの青い鳥をプロートが見つけろと
3つの任務のうち1つ
それを果たすと病が治る

プロートは他の患者にもアドバイスしているのを注意するマーク
プロート:生き物は自らを治癒する力がある
質問表の答えを渡す

スティーブ:
プロートの言う星は、フリン博士と数人の他は知らない
学会でも未発表なんだ
我々もその男に会いたい

天文学の施設にプロートを連れて来て博士たちに会わせる
プラネタリウムで星を見せていろいろ質問する

博士:
ハッブル望遠鏡で撮った写真に
K-PAXの軌道を書いてくれないか?

プロートは高速で複雑な数式と軌道を書いて謎が解明する
マーク:サヴァン(特殊才能者)で、宇宙人じゃない

ハウイーは青い鳥を見つけて大興奮して
他の患者にも伝わる

医師:集団ヒステリーだ
マーク:青カケスだ
ドリスも部屋から出て来る

ベス:あなたが青い鳥なんだわ

アーニー:
光の旅をオレに見せてくれ
この臭いに耐えられない
ホテルのドアマンをしていて臭気にガマンできなくなった
君だけが臭わない

プロート:
戻る時は1人しか連れて行けない
そろそろ戻る時が来た
北へ行き、7月27日にK-PAXに戻る

マーク:
到着してからちょうど5年目
その日になにかトラウマが起きたんだ

独立記念日のホームパーティーにプロートを呼ぶ
犬が吠えて、言葉を翻訳して伝える(!

プロートは肉を食べず、果物をバカ食いする
家に入り、家族写真などを見ていく

前夫の息子マイケルとマークは縁遠くなっている

プロート:地球人は家族関係を大事にするとマークが言ってた

レイチェル:
家族を持つと心配ばっかり
でも素晴らしいものよ

庭に水をまくと必死に止めて大騒ぎになるプロート



上司:拘束室に入れるべき

マーク:
ブランコの押し方は慣れていた
娘を水から守ろうとしてた
彼は私を選んだんだ

プロートは出発前に北に行った
上司:脱出など出来ない 探して

病院の庭の木にプロートが戻っている
ブロート:グリーンランドなどを見てきた

マーク:
ぜんぶ空想だ
催眠療法なら信じる
じゃなきゃ注射を打たれて一生ぼんやりすることになる

催眠療法を受けるプロート
マーク:時間をさかのぼる 何が見える?
ブロート:友だちの父の棺だ 仕事場で事故にあった

(こういうシーンを観ていて催眠にかかっちゃう人はいないのかな?

数年後
友だちの家にいる ボクの故郷の星を見せたい K-PAXだ
外に出たい!

マーク:全国のと蓄場を探すんだ

患者はみんなプロートと一緒にK-PAXに行きたがる
ハウイーはエッセイを書かせて選ぶ

催眠療法2回目
1985年 友だちは17歳 ブロートは175歳
彼に恋人がいて妊娠した

1991年 彼はノッカーだ
牛を失神させる 残酷だ
友だちは6年後にサラと結婚した
子どもはレベッカ 来週が誕生日だ

アメリカの該当しそうな場所はたくさんある

アーニー:
ハウイーが絞め殺しに来て、死は人の力を越えたものだ
怯えるのはバカらしいw

ハウイー:もう1つの任務で私も治る

7月24日 催眠療法
1996年7月27日 K-PAXでキノコをとってた
友だちに呼ばれて地球へ来た
家の裏の川で自死しようとしている
彼は流れていく 流れが早くて助けられない!

(普通ならこんな危険な状態になるまで催眠をかけないよね/汗



プロートが落とした小さな鉛筆を見て場所を特定
ニューメキシコの救世軍 サンタローザ

新聞を調べると、ロバート・ポーターが溺死した記事がある
現地に行って保安官に調べてもらう

事件のあった家に行くとそのまま空き家になっている
前科2犯の流れ者ウォーカーが来て、妻をレイプして子どもと一緒に殺した
ロバートは惨状を見て、犯人の首を折って殺した
庭にはブランコとスプリンクラーがある

近くに川があり、そこに飛び込んだ
死体は発見されなかったが溺死と言われた

家に戻り、妻子が安全に寝ている姿に感動する



プロートの送迎パーティー
みんなエッセイをハウイーに提出する

プロート:
自分の家族にもっと時間をかけたほうがいい
地球には命の絆がある

マーク:去る必要はない 人間として残るんだ

プロート:リポートを書きたいが鉛筆がない
マークはペンをあげる

マークは卒業アルバムを見せる
マーク:君はロバートなんだ

プロート:
それを認めたら、僕がK-PAXから来たことを認めるかい?
彼によろしく伝えてくれ

ハウイー:最後の任務は?
プロート:ここに残ることだ 何があっても受け入れること

レイチェルは心配で仕事場に食事を持って来る
レイチェル:仕事中毒よ

マークは寝落ちしてK-PAXぽい夢を見る
日の出まであと2分

監視カメラ映像が乱れる
朝日を浴びてプロートは病室から消えたと思ったらベッドの下にいて急患で運ばれる(あれ?
患者:彼は星に帰ったんだ あいつは誰だ?

ベスが消えてる
患者:彼女が選ばれたんだ
彼女のエッセイには「私には家がない」と書かれていた

ロバートは何も喋らず廃人となる

マーク:
ハウイーは図書館の職に就いた
ベスはどこを探してもいない
なにか思い出すまで待とう

プロート:
宇宙は拡大しはじけて崩壊し、永遠に繰り返す
今の世界で犯した過ちをまた犯す
だから今間違いを正すんだ
今あるのはこの時だけなのだから

マークは疎遠だった息子マイケルに会う


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自分のクローンを作って一緒に基地を開発していくカオスなクラフトサバイバル【The Altersデモ版】@実況 コーマさん ほか

2024-09-14 15:56:03 | ゲーム
自分のクローンを作って一緒に基地を開発していくカオスなクラフトサバイバル【The Altersデモ版】@実況 コーマさん
“自分の分身を作成しつつ基地開発していくアドベンチャー&サバイバルゲーム”




見知らぬ星に不時着して、自分以外のクルーは全員死亡
移動基地に戻り、周りにある資源を集めて
拡張したり、クエストをこなしていく

誰か分からない者とスクリーンで通信する
DNAを使ってクローンヒツジ“モリー”をつくり、自分も複製する!

会話の選択によって、いろんなパラレルワールドに分岐していくのも面白い
コーマさんの場合、はじめは対立していたけど
母親の料理を再現したことで打ち解けた感じ

どれも自分なのに、別の職業を選ぶと、微妙に違った見た目、履歴、考えになっていくのも興味深い
完全版が楽しみ!


Steamで圧倒的好評な酒場経営SLGをプレイしたら人気の理由がすごく分かった【Tavern Keeperデモ版】@実況 コーマさん
“管理パラメータ多めで手ごたえのあるファンタジー世界の酒場経営SLG”




酒場の名前:ベロンベロン亭(w
商人から飲み物を仕入れて、客に出す
飲みに来た客(スケルトン)の話を聞いて、採用することもできる
こちらも面白そう 2024年四半期にPC版配信予定








写真の世界が現実に侵食して「ぐにゃぁ」ってなるゲーム【Viewfinder】



写真の中にワープしたり、時間を巻き戻したりしながら進めるのが新鮮



頭がお尻の変な生物と農作業を始めました【Monster Harvest】#1




住民が個性豊かなのと、変な生き物がついてくる以外はStardew Valleyにそっくり



【アクション】弟者の「Pikuniku(ピクニック)」【2BRO.】END




頭から足が生えたような生き物がカワイイ







三浦大知くんのマイクラ つづき

「村人を増やす」
ベッドをたくさん置いといたら自然に増えてた
何回も就職させて、使えるエンチャントが出るまでガチャ








「初ネザー」
チラ見しただけだけど、すごい慎重




「森の洋館でアレイを救出」
ものすごい数いて、近くの村にオシャレな家を建ててあげたら
キレイな虹が出てた!









「メサ」
いろんな色のテラコッタがとれるバイオーム
沼地、砂漠など、必要な場所をすぐに見つける幸運をいつも持ってるのがスゴイ!




「ラクダ」
エサをあげてペットにして鞍をつけて乗れるようになった
耳が動くのカワイイな






鉄塔さんのマイクラ つづき
なんとなく大知くんと似た進行になってるのがフシギ

「トキワ荘を建てる」
いろいろ迷って、骨粉で白い壁をつくることにしたんだっけ?
軽くていい音がするんだよね




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ジュニア版世界の文学 4 青春は美し ヘルマン・ヘッセ/著 金の星社

2024-09-13 18:23:55 | 
1967年初版 1983年 第14刷 高橋健二/訳

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します








ヘッセは『車輪の下』が好きで、それ以上追わなかった
長生きした人なんだな

自然描写が細かくて、本題の恋愛話に届くまで長い気がした

虫の鳴く声を聞き分ける耳は日本人特有って聞くけれども
セミ、秋の虫、蚊の鳴く声などの描写も多かった

「大理石材工場」
この時代の恋愛もので、女性があっけなく死んじゃうのがフシギ
絶望して自死したり、病気やお産で亡くなったり

「秋の徒歩旅行」
10年も経った初恋の人を訪ねて、歩いて帰郷するって、女性はしないよな
結婚して子どももいるのに、一体何を期待していたのか
あの頃の美しさがもうないって批判されるのもツライ/汗

『車輪の下』もそうだけど、とても勉強した少年が
社会に出る前に消耗して燃え尽きてしまう感じが今作にも表れている


【内容抜粋メモ】

■青春は美し
両親が心配するほど内気だった主人公が、紳士となって帰郷
家もペットのオウム“ポリー”もほぼ昔のまま

昔、恋をした妹ロッテの友だちヘレーネも美しいまま
再会しても、上品でよそよそしい態度は変わらない

マテーウス叔父夫婦を訪ねると、正賓として迎えられ
前途有望だと認められる

両親のもとでの家庭生活を一時、奴隷暮らしのように感じて
夜、家を忍び出て、居酒屋に飲みに行ったことを思い出す

弟フリッツは火薬で花火をつくって爆発させる遊びに夢中

ロッテの2つ上の友だちで、女教師アンナは特別美しくはないが
異性でざっくばらんに話せる相手となる

ヘレーネが婚約するという噂を聞きショックを受ける
母は信仰を忘れないようにと注意する

旅立つ日、アンナに想いを打ち明ける

アンナ:
私もある人を愛しているが、自分のものにすることができずにいる
ですから、私たちはよいお友だちでいましょうね








■ラテン語学校生
16歳のカールは下宿先の賄いが十分でなく、いつもお腹を空かしているため
台所から食べ物を失敬しているところを女中バベットに見られる







バベットはカールに同情し、♪こがねの夕日 の口笛を吹いたら
なにかしら食べるものを持っていくと約束する

夕方、女中たちが集まって喋るグループに交わるカール
そこには学生の身分では知り得ない様々な人間模様がある
カールが将来ドクトルになると言うと尊敬を集める

悪い友だちとイタズラを繰り返し、金髪の美しい女中に恋する
食欲が落ちたカールを心配して、女中リースの結婚パーティーに誘うバベット
そこに恋する女中がいた
カールはバイオリンを弾いて、和やかな夕べを過ごす

彼女もグループに加わり、名前をティーネと知る
カールの真剣な恋を知り、傷つけずに、身分違いの想いを消す方法はないかと迷うティーネ

ティーネ:
私の恋人になるなら、まず一本立ちしなきゃダメよ
よいお友だちになって、時を待ちましょう







ティーネは大工職人に出会って婚約する
カールについてバベットに相談すると激怒される

バベットは2人を中庭で会わせ、バベットは説得する
カール:死んだほうがマシだ!

ティーネが町を出て、しばらくすると、カールは立ち直る

その後、ティーネと再会した時、夫が建物から落ちて重体だと打ち明けられる
それでも看病して、夫は回復する
カールは見舞いに来て、ティーネに別れを告げる



■旋風
町の工場で見習い奉公をして、のみで手に穴を開ける事故に遭う
かつてない蒸し暑さで、雷雨が次々起こった(最近の天気とかぶるな

友人から紡績工場のベルタが自分を好きだと聞くが
苦労せず、女性から好意を寄せられるのは本意でなく無視する







釣りをしていると、悪魔のような嵐が襲い、雹が降る
ベルタは走ってきて、いきなりキスする

ベルタ:
私、世界が滅ぶかと思ったの
あなたは私を愛してくれないの?

畑で雹に打たれて死人も出て、工場もガラスが割れて被害が出る
私は幼年時代との間に裂け目ができたことを感じる


■大理石材工場
私は24歳で、試験に合格し、2か月の休暇に入る
近所の大理石材工場に通い、ランパルト氏の娘ヘレーネに恋する
彼女の性質は父の圧力で抑えられている







リッパハ屋敷の支配人グスタフ・ベッカーと親しくなり
ランパルト氏について聞くと

ベッカー:
見かけによらずズルイ奴さ
君はランパルトの娘に惚れ込んでいるな
ランパルト親子はまったく君には向かない

何度も会ううち、ヘレーネは自分を愛していると確信するも
次に会うとまったく他人行儀に戻っている繰り返し

ヘレーネ:私たち(女性)はそんなに自由じゃありませんの

とうとう休暇はあと1週間になり、ベッカーに別れの挨拶に行く
もう会うまいと思いつつ、足が向き、ヘレーネに会ってキスをする
ヘレーネ:さようなら もう二度と来ないで!

将来、結婚するつもりで手紙を出すが
ヘレーネには父が決めた婚約者がいて、父を裏切ることはできないと言う

ヘレーネ:
私は父の手で売られたの
父も私同様、かたく縛りつけられている

旅立つ前にヘレーネの父を説得しようと家に行くと
人々が集まり、ヘレーネは自死した後だった
ベッカー:ボクはヘレーネと婚約していたんだ

私はベッカーにヘレーネを愛していたか問いたかったが声にならない








■少年時代から
夜、両親の寝室から声が聞こえる
ブロージーは春までもたないから、見舞いに行かせたほうがいいかどうかという話

私より1つ上のキレイな少年と一時期遊んでいたのに
彼が病気になって会わなくなり、すっかり忘れていたことに気づく







母に言われて見舞いに行くと、ブロージーはベッドに寝ている
肩に大きな傷あとがあるのを見つけて、なぜか泣いてしまう

母は息子にヒヤシンスを与え、毎日忘れずに水をやり
花が咲いたら、ブロージーにあげたらいいとすすめる

私は花をブロージーだと思い、花を咲かせてブロージーに渡す
ブロージーは亡くなり、彼がいつか言ってたみたいに天使になったのだと考えた



■秋の徒歩旅行
恋人を塔から救う妄想をしながら、初恋の相手ユーリエが住む町イルゲンベルクを目指して歩く
ユーリエはヘルシェルという裕福な商人と結婚し、3人の子どもを産んだ

宿屋を見つけるが、1部屋しかなく、もう客がいたため
暖炉で寝かせてもらう

“自分は結局、自分の道をこのように孤独にしてしまったのだ
友人、親類、知人、愛人らは私を満たしてくれなかった

おそらく、人間は投げられた球のように転がって行く軌道が決まっているのだ
運命を強制しているつもりでも、とっくに定められた線に従っているのだ

運命は私たちの内にあり、外ではない
したがって、人生の目に見える出来事は重要でなくなってくる
普通重大で、悲劇的と呼ばれることも、くだらなくなる”


私は商人の馬車に乗せてもらって、イルゲンベルクに着く
彼はヘルシェルでユーリエの夫だった







家を訪ねると、夕食をすすめられる

私:
あれは私たちの青春時代だった
私はそれをもう一度たずねて、まともに見たいと思ったのです

ユーリエを見つめると、あの頃の美しさはなくなり、いち夫人になっていた
明日、お茶に呼ばれると約束して、古いレンガが頭に落ちて殺してくれたらと思う

“このばかものめ!”

私は朝早く目が覚めて、旅を続けることにする
濃い霧が視界をさえぎっている

“物と物、人と人が、根本においてあくまで無縁であり
常に瞬間の間だけ交わるにすぎないと感じる”

ある詩が浮かび、口ずさむ

“不思議だ 霧の中を歩くというのは!
人生とは孤独であることだ
だれも他の人を知らない
みんなひとりぼっちだ”




解説
本書は1916年版と1930年版とでずいぶん違う

「ラテン語学校生」
ヘッセが神学校に入る準備でラテン語学校で勉強したことにちなむ
ヘッセは神学校を逃げだし、16歳でタバコを吸い、夜遊びして退学
町工場で職工となったのは『車輪の下』に描かれている







年譜
1877年 ドイツ生まれ 父は牧師
15歳 神学校を逃げだす 精神療法をする牧師に預けられ、神経衰弱で自死をはかる
16歳 高等学校に入り、1年で退学
25歳 母が死去
46歳 マリア夫人の憂鬱性的精神障害が悪化し離婚
47歳 ルート・ヴェンガーと結婚
54歳 ニノン女史と結婚
59歳 弟ハンスが自死
85歳 死去








コメント

岩波少年文庫 2081 隊商 キャラバン ハウフ/作 岩波書店

2024-09-12 18:58:20 | 
1977年初版 1995年第6刷 高橋健二/訳 ヨーゼフ・ヘーゲンバルト/挿絵

「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します

隊商(キャラバン)が砂漠を旅する過程と
1人ずつ話を披露する短編とが交差する構成

あらゆる人が出てきて、複雑に絡み合い
独特な言い回しもあって、ストーリーが読み取りにくい感じがした


【内容抜粋メモ】

商人衆のキャラバンに堂々とした男ゼリムが加わり
退屈だから1人ずつ物語を披露しようともちかけ
まず言い出した自分から話を始める


■コクノトリになったカリフの話
カリフ(回教国の王)カシドと宰相マンゾルは
商人からいろいろ買ったついでに小箱を手に入れる

学者ゼリム:
粉をかいで、ムタボルと唱えると動物に変身できる
東を向いて3回礼をし、呪文を唱えれば人間に戻れるが
笑ってしまうと戻れなくなる

カシドとマンゾルはコウノトリに変身し、滑稽な踊りを見て笑ってしまい呪文を忘れて焦る
フクロウに身を変えられた王女は、プロポーズされるまで魔法が解けないと泣く







カシドはプロポーズして、魔法使いから呪文を聞き、ヒトに戻る
王女も美しい姿に戻る








■幽霊船の話
アハメットが語る
乗っていた船が沈み、アハメットと老僕は幽霊船を見つけて助かる








船には2、30の死体が転がり、船長はクギで額を帆柱に打ち付けられている
海に葬ろうにもびくともしない
夜になると、みんな生き返り、朝になると死体に戻る

陸地を見つけ、賢いムライに聞いて、死体を板からはがすと灰に戻る
船長は50年もの間、ずっと呪いがかけられていたが
ようやく死ぬことができると感謝し、お礼に宝をあげる


■切り取られた手の話
左手をなくしたツァロイコスが語る

医者の勉強をして、父が亡くなり、多額の遺産はなぜか教会に寄付されて一文無しになる
インドのものをイタリアで売る商売で身を立てる

ある時、メモを見つけて、橋に来いと呼ばれて行くと
赤いマントの男が現れて消える

そのマントを店に置いて、男が現れるのを待つが
若い男がマントを大金で買ってしまう

マントに倍で買うというメモを見つけて、金を払って返してもらい、マントの男に会う
亡くなった妹の頭を切って、父の所に持って行かねばならない手伝いをしてほしいと頼まれる

メスで首を切ると、女はまだ生きていたと分かるが時すでに遅し
彼女は知事の娘ビアンカと分かり、結婚に関する警告を受けていた









片手を切り、財産没収、永久追放の条件で命は助かる
マントの男は家を買い、不自由のない暮らしを提供する








■ファトメの救い出し
弟ムスタファと妹ファトメらを乗せた船が転覆し、海賊に誘拐され
父から永久追放され、探しに出かける

テントの大将オルバザンからズリアイカの総督に間違われて
部下の小男も彼に間違いないとウソの証言をするが
後にそっくりな本人が捕まり、人違いを謝り
金貨と短刀を預けて、助けが必要な時にいつでも駆けつけると約束する

奴隷市に着くと、きょうだいはティウリという老人が高値で買った後
総督になりすましてテントに入るが小男がいて、妹を嫁にくれないとウソを暴くと脅される

医師になりすまし、奴隷は重病だとウソを言って仮死状態になるクスリを与える
女奴隷が死んで棺に入れられたのを確かめるとファトメと名付けられた別の女
彼女は噴水の管から逃げる方法を教える


■小さいムクの話
ムライが語る
故郷に小さい男ムクが住んでいて、幼い頃からかったのを父に怒られムチで打たれる









ムクの生い立ちについて父が語る
ムクの父が亡くなり、形見として長い剣を持って幸せを求める旅に出た

たくさんの犬猫のためにおかゆを食べさせているアハヴツィ夫人の下男になるも
ここにも幸せはなく、大きな靴とステッキを盗んで家を出る

魔法の靴はものすごい速さで走り、3度かかとで周ると好きな所にワープできる
ステッキは3度叩くと宝があり、2度たたくと銀を見つける

ムクは競走に勝って王の早飛脚の職につくが、他の家来に嫉妬される
王の父が庭に埋めた金を探して家来にふるまうと、国庫から盗んだ疑いをかけられて捕まる
命請いをする代わりに、王に靴をあげる

いちじくの実を食べて鼻と耳が伸び、第二の木で元通りになる秘密を知り
王のご馳走にふるまい、鼻と耳が伸びた王は、宝をなんでもあげるから元に戻せと頼む

ムクは靴とステッキを持って、王はそのままにして国を出た
その後も人間を軽蔑して信じなくなった








■偽りの王子のおとぎ話
仕立屋の職人ラバカンは、トルコ皇帝の服の仕立てを頼まれ
着てみるとよく似合ったため、わけありの王子として旅に出る








オマルは王の息子だが、恐ろしい予言のために別に育てられた
22歳になり、円柱のそばに行き、短剣を渡して王子の身の上を明かす予定だと話す

ラバカンは羨ましくて、剣を奪って、先に円柱に着き、自分が王子オマルだと名乗る
後から来た本人を仕立屋ラバカンだとウソの証言をする

王妃はオマルがにせものだと見抜き、2人に上着とズボンをつくるよう命令する
ラバカンは上手く縫ったが、オマルは失敗したのを見て、オマルこそ王子だという

迷った王は仙女に聞くと、2つの箱のうち正しいほうを選んだのが王子だと教わる
幸いと富を選んだラバカンの箱には針と糸
誉れと栄光を選んだオマルの箱には王冠と勺が入っていて、オマルが本物だと分かる









オマルの情けにより助かったラバカンは師匠の元に戻るが散々叩かれて放り出される

小箱を売った金で店を持つと、小箱に入っていた針はひとりでに上手に縫物をし
糸は永遠になくならないと分かる



キャラバンが目的地に到着する
ゼリムが赤いマントを着けてツァロイコスの前に現れて身の上を明かす

兄は若い娘ビアンカと結婚したが、ナポリ人と駆け落ちしてしまった
父と兄は政府の疑いを受けて処刑された

母が呪うフィレンツェ人は知事になっていた
彼を嫌う下男を買収し、娘ビアンカの二度目の結婚を阻止するためにツァロイコスに頼んだ

その罪を許してほしいと頼む
彼は盗賊オルバザン?



解説

ヴィルヘルム・ハウフ
1802年 ドイツ生まれ
父はヴィルヘルムが7歳の時、37歳で亡くなった
修道院学校を経て、家庭教師になる
長い文学修行の旅に出て、いとこルイーゼと結婚
25歳で病死 娘の誕生を喜んで1週間後だった



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【土曜ドラマ】Shirink シュリンク 精神科医ヨワイ(1)パニック障害

2024-09-11 18:36:21 | ドラマ
【土曜ドラマ】Shirink シュリンク 精神科医ヨワイ(1)パニック障害
原作:七海仁、漫画:月子

出演
弱井幸之助:中村倫也 「新宿ひだまりクリニック」を経営する精神科医
雨宮有里:土屋太鳳 看護師
綿矢陽美:井桁弘恵 弱井のかつての恋人
松野裕樹:三浦貴大 弱井の帝應大学医学生時代の同期でルームメイト
早乙女瞬:竹財輝之助 弱井の父親の右腕として東北の病院で腕を磨いたあと、東京で「早乙女メンタルクリニック」を開業
岩国真紀:酒井若菜 「新宿ひだまりクリニック」に勤める精神保健福祉士

第1話ゲスト
雪村葵:夏帆 都内の大手広告代理店で働く会社員。シングルマザー。保育園児の息子・翔がいる
高橋文世:余貴美子 葵が離婚した夫の実母

パニ障のLINEオプチャメンバが教えてくれたので予録して観てみた
メンタルに関するドラマって今っぽいし
こうしたドラマを観て、少しでも理解が深まればいいなと思う

【内容抜粋メモ】
コウノスケは恋人ハルミも一緒に外国行こうと誘うが
新宿が好きだから、帰国したら一緒に住もうと言っていた





ゴミ屋敷の自宅で目が覚める

アオイはショウを子育てしているシングルマザー
朝ごはんもそこそこにショウを保育園に送る
(低血糖も不安・パニックを起こす要因の1つなんだよね





みどり先生は休んでいる
ママたちは精神科で見かけたと噂する
(こうした他の人たちも後で取り上げられるのかも

満員電車の中で過呼吸になり死にそうな思いになる
コウノスケが通りかかり呼吸法をする
(実際のパニック発作はこんなに派手にハアハアにならなかったが・・・
心臓発作と思って駅員が駆けつけた時はもうコウノスケはいない







会議中、暗くて閉じこめられた部屋に不安を感じ、また過呼吸に襲われる
見てるだけで苦しくなる・・・↓↓↓

病院でみてもらうが体に異常はない
医師:一度、精神科にもかかってみては?
(最初のハードルだよね

テレビで事件を起こした犯人が精神科に通っていたと報じている
コメンテイターは「早乙女メンタルクリニック」を開業している早乙女瞬

コウノスケ:
アメリカで精神科医は「シュリンク」
大きくなった患者の妄想を小さくすることからきている
アメリカでは身近な存在
周りに知られたくない 恥ずかしいという風潮があるのは問題

夫の浮気で離婚したアオイ
母親は北海道で酪農しているため頼れない

同僚は早乙女メンタルクリニックを見つけてすすめる
同僚:精神科よりハードル低い気がしない?

女医に事情を話す
女医:不安障害ですね クスリを出すので飲んでください
パソコン叩いて患者を見ないでクスリだけ出すってあるある/汗





クスリは眠気やめまいの副作用が強い?
会社にベッドで休める所があるっていいな

起きたら夜
ショウは元夫の母が面倒を見ている
保育園のおゆうぎ会のおしらせがある
夫からちゃんと養育費もらってるのかなあ?





翌日、また満員電車に乗ろうとしても怖くて乗れない
新宿駅か・・・ムリ↓↓↓

ホームでまたコウノスケに会い、「新宿ひだまりクリニック」で診てもらう
コウノスケ:典型的なパニック障害です
(ちゃんと説明してくれる医師は珍しいぞ

「広場恐怖」発作が起きても逃げられない場所に不安を感じる
「予期不安」また発作が起きるのではと不安になる







アオイ:私、メンタルには自信あったんですけど

コウノスケ:
心が弱いからかかる病気ではありません 脳の誤作動です
少し休みましょうと体が教えてくれてる
パニック発作で死ぬことはありません
それを知るだけで症状はやわらぐはず
(知るのはいいことだけど、症状は変わらんが?

不安階層表をつくる宿題を出す
(私もだいぶ前にやったな その時から全然変わってない





不安を感じたら、ゆっくり数をかぞえながら呼吸するとよい
吸うより吐くほうが重要
頓服薬を出す
(こんなに空いてるクリニックはないぞ てか、逆にコワイかも

子どものおゆうぎ会には絶対行くとゴールが明確なのはいいことだ



え?! 医師と看護師が一緒に階層表みて
外で指導してくれるってありえんのだが???

徐々にニガテな場所に近づいてみる
運動で心拍数が上がるのは自然

「ベイビーステップ」不安が低いほうから1人でやってみる

暴露療法で成功体験を脳で認識することが大切
行動範囲が狭くなる悪循環を予防する

ホームのイスに座ってみる
できたら自分を褒める



松野裕樹:こんなちっぽけなクリニックで何がしたいんだ?
コウノスケ:患者を1人も死なせたくないんだ

勤めはじめたばかりで、まだ試用期間中のユリはコウノスケについて聞く
マツノ:研究室で飛びぬけて優秀でハーバードにも留学していたが、あの日からすべて変わってしまった
(恋人が自死したとか?








アオイは昼間の各駅停車に挑戦する チャレンジのスピードが早いな
コウノスケが駅でバゲットを食べてる
(パンは腸内環境を荒らすって言われてます・・・

元夫は途中で仕事を理由にショウを義母に任せた
義母は高所恐怖症

ショウと遊園地に来るがどれも長蛇の列 観覧車もムリ・・・
発作が出て、頓服薬を飲む手も震える
(見てるだけで手に汗出てくる



コウノスケ:なぜ観覧車に乗ろうとしましたか?

アオイ:
最近どこにも連れてってあげれてない
ずっとショウにガマンさせてて
完璧な義母と張り合う気持ちもある
ショウの喜ぶ顔が見たかった

コウノスケ:一番のごほうびはショウくんの笑顔なんですね

アオイ:
来週のおゆうぎ会に行きたい
絶対行くと約束した
でも、人がいっぱいいるホールは絶対ムリ

コウノスケ:ショウくんのために少しだけ周りに甘えてみませんか?



コウノスケは園長に頼んで会場となるホールを見せてもらう
実際、パイプ椅子に座って呼吸法をする
(後ろも満杯になるんだろうなあ・・・





おゆうぎ会当日
あれ、そうでもないな 一番後ろの席ならいいかも
義母も来てる

うわ、窓とカーテンまで閉めなくてもいいじゃん!
ステージで踊っていたショウは泣いているアオイを見て駆けつけて一緒に踊る

義母:
私も昔ツライ時期に精神科に通いたかったけど勇気がなかった
意地張って、過保護に育てて、息子はダメ男になった
だからショウのことでツライ時は遠慮せず言ってちょうだい





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topics~Googleでイヌ・ネコを検索すると・・・? ほか

2024-09-10 17:30:16 | 日記





図書館で借りた本を読んでいて、チワワについて調べたくて
ググったら、「実物大のチワワを近くで見る」って出てきて
クリックしたら、なんともカワイイわんこが動いてる!

ほかの犬種やネコも出てきたけど
ラクダやプレイリードッグなどで検索しても出てこなかったw

家の中をスキャンして、動物を写す機能もあったけど
ウチは反応してくれなかった・・・


2024年8月分(7月22日~8月21日)の電気のご使用量と料金@ハチドリ電力
契約プラン: 市場連動プラン
ご使用量: 197 kWh
電気料金: 8256 円

アマプラ 日活プラス無料登録 2024/09/11まで
月額390円を払うほどでもないので解約した




塩分チャージが販売中止の理由はなぜ?値段やスーパーとコンビニどこに売ってる? | Answer




毎年、酷暑の中、熱中症対策に欠かせない塩分チャージタブレッツが売ってない・・・/汗
調べたら、販売中止とかじゃなくて、売り切れてるみたい
似た商品もあるけど、この味が好きなんだよな
かといってAmazonでわざわざまとめ買いするほどでもないし



その他

引き続き、三人称のラジオを楽しんでいる

三人称雑談放送【第417回】復活して欲しい食べ物




雪見弁当食べたことあるかもしれん!?




三人称雑談放送【第418回】好きなキャラクター









三人称雑談放送【第457回】もう買えないもの




都市伝説の回かどこかで気になった









【公式】チームラボプラネッツ TOKYO DMM, 豊洲, 東京




イチマルク │ FREE RIDEのチャンネルで時々出てくる東京の観光スポット「teamLab」
体験型のポップなアートって感じなのかな

#11『永久保存版』宇宙記憶をもつ9才が語るレムリア ・アトランティスの真実!
地下都市テロスや火星人とかの話が満載で面白い!




あまねりかさんが動画内で話してた「アガスティアの葉」の話や
「波動医療」の話も気になった


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ジュニア・ベスト・ノベルズ 7 天井が落ちた日 ジェニファー・ウェイン/作 岩崎書店

2024-09-10 16:33:06 | 
1973年初版 中山知子/訳 桜井誠/画

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タイトルから災害みたいな話だったら気が滅入るなと思っていたら、言葉通りの話だった
訳文が一風変わっているせいで、内容がスムーズに読み取れなかったせいもあるけど
たくさん伏線を張った割りに、大したオチがなかったような?


【内容抜粋メモ】

登場人物
ルイザ 14歳 親友ジョージア
ジャフェット
ローズ
オーツ 飼い犬
ギリングズ夫婦
グローバー 前の家主
ディレック ティルおばさんの息子 家でブタを700頭飼っている



浮浪者が家に来て、バタバタしながらもお茶を出す
天井が落ちて、古新聞が出てくる
ジャフェットは隠し宝のありかのヒントがあるかもと思ってとっておく









ローズは頭にできたコブを見せに、隣りのギリングズ夫婦を訪ねる
夫人はいつも子どもたちにビスケットをごちそうしてくれる

家族が住んでいる家は、もとは船長のものだったが
家主のグローバーさんが家具ごと追い出したと話す

おばさん:よくある遺言マニアで、毎日、新聞で行方不明の相続人を探していた

きょうだいは、可哀想な船長さんを夏休み中に探す計画を立てる



今度は水道が故障して、カーター宅からバケツで水を汲んでこなくちゃならなくなる
ジャフェットは近くに井戸があるんじゃないかと掘り始める







父は庭の草刈り代を浮かせるために小馬ジョーを馬匹協会から借りる
子どもたちは乗りたがるが、背中に汗もがあるし、鞍もないから禁止される

ジャフェットは友だちのディレックに協力してもらい重いローラーを引っ張るが動かない
ジョーに引かせようとして柵から逃がしてしまう
みんなで探しに行こうとして、協会から様子を見に人がやって来て、散々注意される

ローラーは井戸跡に沈んでいた
母は危険だから井戸をふさぐべきと考えるが
ローズは人形を空井戸に落としてしまい号泣する

ジャフェットはマホガニーの箱を見つける
“アルバータ 1880”と刻んである

ジプシーの子ダニーが来て、父に言われてジョーを買いたいと言うが母は断る
ダニーの兄ジム:弟は馬キチなんだ

水道屋さんが来て、井戸からローズの人形を助けてくれる
井戸の底に水夫の長靴と頭蓋骨を見つける







ダニーの父がジョーを連れて来て、また金を払うと言うが
母に断られて憤慨して帰っていく

ダニーは1人で来て、ジョーを乗りこなす
きょうだいは1つベッドが空いてるから家に来ないかと誘う

ダニーはしょっちゅう父に殴られているが、それが当たり前だと思い
きょうだいの父が殴らないのをフシギに思う

ルイザはギリングズ夫妻から船長の名前がノア・フォグウェルだと聞く
ノアは盲目だった

ジャフェットは頭蓋骨を博物館館長に見せると犬の骨だと教える
館長の名前がグローバーで驚く
ルイザはノア船長のことを知っているか手紙で問う







ルイザは親友ジョージアの両親が町へ行くので一緒に行き
ノア船長が亡くなったかどうか確かめるために死亡証明書を何時間も調べるが
どうやら今も生きていると分かる







電気屋のカスバートソンが来て、古いテレビを修理に持っていき
その間新しいのを貸してくれた

ジャフェットはディレックと一緒に大好きなテレビドラマを観ていて
興奮して空気銃を撃ち、借りているテレビを壊してしまう!








森が火事になり、消防団が駆けつける
ジャフェットはジムとケンカをする

家に帰ると母の結婚指輪がなくなり
父の書斎が何者かに荒らされていた(事件起きすぎじゃない?
きょうだいはジプシーの親子を疑う

ローズが行方不明になり、警察に届ける

ローズは蝶を追いかけて、迷子になっていた
お腹が空いて、アイスクリームを買おうとしたら酒場で断られ、号泣する

人形を助けてくれた水道屋さんが来て、家に連れてゆき、夕飯をくれる
娘のドーンは人形ジェシカがお気に入り

家にローズを送り届け、後日、金髪の新しい人形が届いた
ローズは“イヴ”と名付ける

ジャフェットはカスバートソンの所へ謝りに行かされる
カスバートソンはとても優しくて、テレビドラマも好きだと分かる

翌日、修理に来てくれて、完璧に直して、部品は無料の上
修理代は激安の6ペンス







ジャフェットは電気屋を覗いていた浮浪者の腕にAのタトゥーがあるのを見て
箱に刻まれた“アルバータ”のAではないかと推察
男を追うと、白いステッキを持っていて盲目だと分かる
森の火事を起こしたのも彼が火をおこしていたからではないか?と疑う

ジャフェットは彼をトリ小屋に連れて来る
子どもたちは食料を運んだり、井戸で拾った長靴や父の古着をあげる







ジプシーの村から湯舟を運び、何度も水を沸かしてお風呂をつくるが
せっかく用意したのに、浮浪者は行方をくらましてしまった










母の結婚指輪が見つかって、盗まれたのではないことが分かる

グローバーから手紙の返事が来て、船長の名前はノエル・フォグウェルで
姉とボニョール・レジスに住んでいると分かる

3人は早速フォグウェル氏を訪ねてこれまでの事情を話すと
伯父の遺産をあてにしていたのは事実だが
その他はギリングズ夫妻の誤解もある?
盲目は事実で、ほら話も得意?







ルイザの誕生日祝いに会いに来たことに感激して
またいつでも訪ねて欲しいと約束する

家の天井は修繕され、家族のもとに浮浪者がお茶を飲みに来るようになる









あとがき

ジェニファー・ウェイン
イギリス生まれ

『土曜日とアイルランドおばさん』
『雨が降り出した夜』3人きょうだいの続編


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ジュニア・ベスト・ノベルズ 17 ジョニイの奇妙な冒険 サイラス・フィッシャー/作 岩崎書店

2024-09-09 18:55:43 | 
1975年初版 亀山龍樹/訳 田代三善/画

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『アガトン=サックスの大冒険』を読んだ後にこちらを読むと
スムーズに日常生活が流れるように物語が進行して
冒険や謎にハラハラする展開に惹きこまれて
小説は文の書き方、構成が大事だと分かる

アメリカ人の少年がフランスに来て、言葉が分からない中で四苦八苦するもどかしさ
挨拶の仕方、お国柄、文化が違うことで戸惑う様子も興味深い


【内容抜粋メモ】

登場人物
ジョニィ
リチャード 父
母 フランスのサンシャマン生まれ
ボブ 親友
ポール 叔父
アルベール ホテルのポーター
シモニス
マダム・グラフーリュ 宿屋の女主人
ゲルトン先生 医者
ムシュウ・ニオール 鍛冶屋
シャルル・メイラック 父は戦死
スザンヌ シャルルの双子の妹



去年の夏、第二次世界大戦が終わった
父が戦争に行っている間、母は牧場をきりもりしていた

ジョニィは冬山で足をケガしてから、ずっとベッドで臥せていたせいで
すっかり母の世話になる甘えん坊になっていた







3年間戦争に行っていた父が帰り、イギリスで仕事をしている間
母とジョニィは母の生まれ故郷サンシャマンで過ごすことになる

ホテルのポーターのアルベールはサンシャマンに家があると聞くと怪しい態度になる
公園で背の高いフランス人・フィシュファスが声をかけてくる







その後、シモニス氏がサンシャマンの母の土地を買いたいと訪ねて来るが
フィシュファスそっくりで驚く

ポール叔父は、新型飛行機を発明したお金で
ラングル家の館を再建するつもりだから土地を売るのは止める

ジョニィが3km自分の足で歩き、母にフランス語で手紙を2通書いたら
ずっと欲しかった自転車+発電機を買ってあげると約束する両親

ジョニィはポール叔父にシモニスとアルベールが怪しいと話すと
サンシャマンの町長キャプデュロックは、姉に土地を売るよう手先を使っているから
2人は手先ではないかと推測

叔父と2人で汽車に乗った時もシモニスを見かけた気がする
ジョニィは宿屋に泊まり、マダム・グラフーリュの世話になる







ポール叔父は鍛冶屋のムシュウ・ニオールとともに飛行機制作に取り組む
ジョニィは宿屋でもアルベールが歌うのを聴いて不安になる
ポール叔父は警察に知らせて、シモニスはフランスにいるナチのスパイだと分かる

叔父と一緒にラングル家を見に行く
屋敷はドイツ軍が焼いてしまって荒れ果てている

ジョニィは廃墟にドイツ軍のナップザックを見つけ、中にドイツ製のピストルがある
廃墟に隠れたシモニスが自分を狙っていると思い、ピストルを盗む

町長はブタにトリュフを掘らせている

ジョニィはシャルルとスザンヌに会う
きょうだいの父は戦死し、銀行に預けたお金をとられてしまったために貧乏になり
母と一緒にブドウ畑を耕しているが、その畑も町長にとられてしまう予定

きょうだいが狙っていたウサギを仕留めようとして
誤って町長のブタを殺してしまうジョニィ









ピストルが暴発して、町長の帽子を貫通したため
「暗殺者!」と言って、ジョニィに損害賠償金2000フランを要求する

ナチの残党が山にいると話し、叔父は町の人たちと山狩りをしたが
ナップザックもピストルも見つからなかった

町長があることないこと町で噂したため
ポール叔父を手伝っていた職人が辞めてしまい
日曜に大々的に行われる予定だったお披露目会も中止となり
出資してもらうアテがなくなる

ジョニィは父からもらったお金で損害賠償金を支払う

宿屋に釣り男と盲目の鍋釜修繕男が泊まる

シャルルが宿屋に泊まり、ジョニィは町長のニワトリを盗んで
ナチがいることをにおわせ、もう一度山狩りをしてシモニスを捕まえる計画を話すが
片言のフランス語で伝わらず、シャルルは町長がナチの仲間だと思い込む









夜中に町長の屋敷に忍び込むと、シモニスとアルベールが一緒にいて驚く
3人に追われて2人は叔父のもとに行って事情を話そうとするとシモニスが銃で脅す










シモニスはここで情報官をしていた頃、町長とアルベールで金を埋めた
銃で脅して、金を掘り返す手伝いをさせようとする

スザンヌは斧でロープを切り、ジョニィを乗せて飛行機が飛び立つ
風力で飛ぶため、子どもでも簡単に操作できるように作られているが
着地に失敗して木に激突し、左腕を骨折する







ゲルトン先生に事情を話して、山に向かう
叔父は盲目の鍋釜修繕の男が探偵だと教える

町長とアルベールは捕まり、すべてを告白する
ナチの軍隊に銀行を襲わせて、メイラック家の財産を奪い
ラングル家の地下室に埋めて、金銀を溶かして地金にしてから
スペインで売って、悠々自適に暮らそうと思っていたところ
ジョニィら一家が来たため、土地を買おうとして失敗し
ジョニィを脅して、土地から追い出そうとしていた









シモニスはジョニィを撃ち落とそうとして崖を歩いていて落ちて死んだ

新聞記者はジョニィが初めて操縦して飛んだ飛行機についても記事にした
シャルルはジョニィが町長はナチだと睨んだため屋敷に忍び込んだと記者に話す

ムシュウ・ニオールが新しく町長に選ばれ
2000人が飛行機のお披露目会に集まる

ナチを捕まえたことで、ジョニィとメイラックきょうだい、ポール叔父は
1万フランの賞金をもらう

ラングル式飛行機を工場で製造したいという工場主も現れる

両親も来て、母に手紙を書く代わりに、フランス語で6枚分の作文を書く条件を出される

翌朝、自分の足で3km以上歩けることを証明して自転車をゲット
フランス語の作文もなんとか仕上げて、発電機ももらえる

メイラックきょうだいに「オー・ルボワール」と挨拶して別れる
ルボワールは「ふたたび会う」という意味がある

ポール叔父は、なぜ町長がナチとグルだと分かったか聞く
ジョニィ:僕はラングル家の生まれだもの

学校でもっとフランス語を習い、またサンシャマンを訪ねようと決心するジョニィ








あとがき

サイラス・フィッシャー
本名ダーウィン・ティールヘット
ハワイの伝説についての権威
本書は唯一の児童書で、少年の頃、フランスで1年間過ごした体験を生かして書いた

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映画『天使のくれた時間』(2000)

2024-09-08 19:26:21 | 映画
監督:ブレット・ラトナー

出演
ジャック・キャンベル:ニコラス・ケイジ
ケイト・レイノルズ:ティア・レオーニ
アラン・ミンツ:ソウル・ルビネック
ピーター・ラシッター:ジョセフ・ソマー
キャッシュ・マネー:ドン・チードル
ほか


スピリチュアルな映画で検索して、久々洋画を観た
ウィキに“『素晴らしき哉、人生!』をモチーフにした”とある

ずっと昭和の邦画を観ていたから
冒頭からキスシーンなのが異質に見えるけど
起承転結がしっかりしてて、ハッピーエンディングなのが落ち着く


【内容抜粋メモ】

1987年

ケイト:
とてもイヤな予感がする 行かないで
すごいチャンスだけど、今から始めましょう
仕事は二の次 初めて幸せになるの

ジャック:100年離れていてもボクは変わらないよ

泣くケイトを置いて飛行機に乗ったジャック










13年後 クリスマスイブ
マンションの高層階で金髪美人と寝てオペラを歌う
クロゼットには高そうな服が何枚もさがってる

ジャック:史上最大の合併だ 休日のことを考えるな
秘書:男の見本ね

学生時代に婚約してたケイトから連絡がくる
ジャック:僕は違う道を選んだ
会長ピーター:過去は過去 3年過ぎたら破棄したまえ

店に入ると黒人キャッシュ・マネーがロトで238ドル当たったと言うが
店員はとりあわず「出て行け!」と怒鳴る
キャッシュ・マネーは銃を出して脅す

ジャック:そのチケットを買うよ これはビジネスだ

キャッシュ・マネー:
すべて持ってるって言ったろ?
これから起きることはあんたが招いたことだ










目が覚めるとケイトと一緒に寝ている
2人の子どもと犬もいて
両親がメリークリスマスの挨拶に来る









フェラーリの代わりに親のキャデラックを借りて
マンションに行くとガードに止められる

社長だった会社に行ってもガードに止められる
社長は仕事より家庭を優先していたアランになってる

キャッシュ・マネー:
自分がまいた種だ きらめきを見たんだ
答えは自分で見つけないと

自転車のベルを渡して置いていく
地図を見て、道に迷っていると隣人に会う

友だち:
中年の危機だよ こんなはずじゃなかった
俺が不倫しようとした時、家庭を壊すなって言ってくれたな

妻は心配して泣きながら電話しまくってた
ジャック:NY行ってた 住んでたからだ オレは君の夫じゃない

ケイト:ケーキもお祝いもぜんぶ逃したわ

クリスマスパーティーに行くにもダサい安物の服ばかり
女主人イヴリンはやたらと迫ってくる

帰宅すると犬の散歩を頼まれる



翌朝 赤ちゃんの泣き声で起こされる
ケイト:火曜は当番でしょ?

おむつ替えに戸惑う(そのまま写すことないのに・・・
娘アニーにやり方を指示される

アニー:あなたパパじゃないでしょ?
ジャック:ウォール街の社長だ

アニー:
うまくできてる エイリアンでしょ?
私と弟を誘拐して頭に移植しないでね 地球へようこそ(w








ビッグ・エドのタイヤ売りがジャックの仕事
新入りに自分のイスを教えてもらうと引き出しから酒が出てくる

家族の写真や子どもが描いた絵を飾っている
ロンドンに行ってないパラレルだと分かる

合併のニュースがテレビに流れる
ジャック:俺が立役者だ!

ケイトが急に迫って来る
ジャック:なんてキレイなんだ 学生時代も美人だった
オシャレして戻ると寝たフリをしているジャック



セール中のデパートに買い物に来る
紳士服売り場で高いスーツを着てみる
ケイト:すごいカッコいい 別人みたい
ジャック:スーツを着ると人格が上がる
2400ドルもする

毎日同じ繰り返しの生活に文句を言う
ジャック:世界一の金持ちになれた 夢を潰すなんて!

クルマの中で謝る

ケイト:
一番驚いたのは初めての妊娠
エドが心臓発作を起こして、あなたがエドの店を救ったの

ボウリング大会
イヴリンがまた声をかける

ジャック:オレたち訳ありなのか?

イヴリン:
何年も中途半端 あなたに会えると思ってセクシーな服を着た
あなたが望むならイエス
今週、主人はいないわ

友だちにイヴリンの住所を聞く
友だち:この郡でケイトとヤレるのは君だけなんだぞ!

チョコレートケーキの奪い合いでふざける
ケイト:私の好きな言葉を言って と言われるが分からない

ケイトの誕生日のビデオテープを見ると
ラブソングを歌ってる
♪ラララの意味はI love you









子どものミルクを温めたりするのもすっかり慣れてる

結婚記念日のプレゼントを渡すケイト
アウトレットで買ったスーツ
ジャックは記念日を忘れていた
アニー:忘れてたのは致命的ね









ジャックはケイトをシティの高いレストランに誘う
ピアノに合わせてダンス

ジャック:
今は別人の人生を歩んでる
ある日、目が覚めたらすっかり変わってた
今は計画もなにもない

ケイト:あなたと結婚しなかったら、確かなものがなくなる







お姫さま抱っこで高いホテルの部屋に入る
ジャック:学生のころからずっと君を愛してる
ケイト:それが聞きたかった



制服を着て意気揚々と仕事に出かける

タイヤがパンクしたピーターに会い、合併について提言し
アランを批判する
ピーターは名刺を置いていく

ピーターはアランにジャックを紹介する
アランとピーターのクセをいろいろ明かす

ジャック:僕はこの仕事ができる チャンスをください
アラン:会長から離れろ しばらくは雇ってやる
ジャック:成長したな!



豪華な部屋にケイトを連れて来る

ジャック:
給料は倍 新居にタダで住める
子どもたちも一流の学校に入れる

ケイト:教育に悪いからここを離れたのに

ジャック:
若い時に夢みた生活だ
僕はやり直したい!

ケイト:もう十分恵まれてる

ロンドンからNY行きのチケットを見つける

ケイト:
もう会えないと思ったら、翌日現れて、驚いた
私はこの家で老いていきたかった
孫がここに遊びに来る 私は庭いじりして
転職したいなら、あなたについていく
あなたを愛しているから 住所は構わない



ジャックはアニーと遊んでいる
アニー:本物のパパが戻った

岩塩を買いに行くと、キャッシュ・マネーが店員をしている
ジャック:僕は元に戻らないぞ!
キャッシュ・マネー:きらめきは一瞬で永遠には続かない

子どもたちに別れを告げる
ジャック:僕は宇宙船に帰るよ

ジャック:ボクを忘れないでくれ
ケイト:約束する

犬の散歩に出る 1年経ったのか? また雪が降ってる
朝まで起きてるつもりがソファで寝てしまう



マンションで目覚める
元の家に行ってみると知らない男が住んでる

合併は失敗しそう

ジャック:
うまく彼を説得するよ
僕の選んだ人生だから仕方ない

ケイトの住所を電話で調べて訪ねるとパリに引っ越しの準備中
まだ独身でバリバリ働いている

ジャック:結婚してたらって考えたことは?

ケイト:
あの時は傷ついたけど、立ち直って前進してるから
あなたも前進してね

今度は逆の立場になってる

ジャック:
子どもはアニーとジョシュ!
家はジャージー ローンは122回
結婚13年なのにアツアツだ
全部夢かもしれないが現実に思えた
今決めないと永遠に消えてしまう
コーヒーを飲もう パリは逃げないから

ケイト:OK

2人きりでコーヒーを飲みながらいろいろ話す


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心の児童文学館シリーズ 2-4 私は覚えていない ウィーダ・セベスティアン/作 ぬぷん児童図書出版

2024-09-07 20:26:06 | 
1983年初版 1990年 第5刷 安藤紀子/訳 阿部公洋/装丁・表紙・カット

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アメリカにおける黒人差別を少女の目線で描いた小説
こうした偏見、嫌がらせ、犯罪は今もあるのだろうか?
少しずつ、少しずつ、若い世代から考え方が変わっていく予兆も感じられるのが唯一救いになる


【内容抜粋メモ】

登場人物

シルズ一家
ベン 父
クローディ 再婚相手
リーナ
ロイ、アーミラ、ブラザー
老犬ブリット

ヘイニー家
ヘンリー 父
テイター、サミー兄弟

ケルシー
ウインズロー・スターンズ 衣料品店の息子
チズム夫人


●1 コンテストの夜
シルズ一家は、南部の黒人だけの町スキャタークリークから
西部の黒人が1人もいない町に引っ越してきた

今夜は長女リーナが白人の子どもにまじって聖書暗唱コンテストに出場する
リーナは魔法のような記憶力を持つ

父は若い頃、牧師になるのが夢だったが
祖父が亡くなり、畑仕事をしなければならなくなった
リーナは優勝して、父に褒めてもらいたかった

リーナが3歳の時に産みの母が死に
5歳の時はクローディが母になっていた

会場の小学校に向かう途中でヘイニー家の兄弟テイターとサミーが立っていた
彼らは弁当にカブひとつ持ってくるので笑いものになっている

ケルシー:優勝者には賞品が用意してあります

想像通り、ライバル、ウインズローとの2人だけが残り
牧師は引き分けにしようとするが、リーナは続行を望む


●2 さされたパン
リーナは大好きな『雅歌』の詩歌集から次々と暗唱し
ついにウインズローは先を続けることができなくなった

ケルシーが渡したのは青い蝶ネクタイで
男子への賞品だったのでリーナは断った

父:おまえが自分に恥じない生き方をしていれば、人に認めてもらう必要はないんだ

家に戻ると、テーブルの上のパンに包丁が刺さっている

父:どこかの子が、友だちにそそのかされて忍びこんだだけだ
クローディ:ここから出ていけって言ってるんじゃないの

父はクローディにうながされてリーナに黒人差別について話す

父:
南部には黒人を受け入れない町がいくつもあった
それで黒人はスキャタークリークのような黒人だけの町をつくった
だが、わしらはどの町に住む権利があるんだ
母さんは何度も怖い思いをして怯えている
だがびくびくすることはない


●3 おまえたちはでていけ!
翌朝は日曜日だが教会へ行くのをやめようと提案する父

父は綿花をつみ、綿繰り機にかけたり
チズム夫人の牝牛の世話をして、牛乳を届けたりする仕事をしている

母は夫人に頼まれた服やシーツなどをアイロンがけしている

リーナは父から渡された新聞紙に目を輝かせる

父:
奥様が種をくれて、ここに包んであったんだ
明日、おまえに手伝いに来てもらいたいそうだ

父と新聞に載っている戦争の話をする

父:
人を殺すのは悪いことだ 神は“殺してはならない”といっておられる
カンザスの人たちは奴隷制度に反対して戦った
白人は黒人が多くなりすぎたから、母国のリベリアへ帰ったらどうだといいだした
祖父は土地をとられ、わしらは南部へ戻ったんだ
戦争が終わり、黒人は読み書きを習い、土地を持ち、法律をつくる時に意見を述べはじめた
だが、また奴隷時代に戻ってしまった
黒人の男たちは木から吊り下げられて殺されている
だが、わしは白人の中で堂々と暮らしたかった
あれはわしらへの警告だったんだ

老犬ブリットが殺されているのを見つけた父は
ポプラの木の下に埋めたと話す

父:人を裁くのはおまえの仕事じゃない 神さまがなさることだ

家に帰ると、野良猫が4匹の子猫を産んでいた
その無邪気な様子に慰められるリーナたち


●4 かばんにすべりこませた本
リーナはチズム夫人の家に行き、夫人と一緒にトマトの瓶詰めや
屋根裏部屋の掃除を手伝う

屋根裏部屋にたくさんの本の山を見つけて、リーナはうっとりする

リーナ:私に読ませていただけませんか?

チズム夫人:
うぬぼれるんじゃないよ おまえはかえって足手まといだったんだ
ひさしの下に本を置くんだ イヤなら家から出てっておくれ

リーナは本が傷まないように防水シートをかぶせて
チズム夫人が見ていない時に1冊かばんに入れた

チズム夫人:
子どもたちはちんちんをしながら、私が死ぬのを待っている
私が死ねば貧乏とはおさらばだからね
でも私はお金を全部使ってしまうつもりだ
欲しいものを買い、食べたいものを食べてね
お前の父親にホーク・ヒルにある牧場に行ってほしい
ヘイニーに柵を直すよう言ったがぐずぐずしている
赤ん坊が産まれそうだから、土地から追い出すことができない


●5 かがやくあこがれの山
リーナが持ってきたのは『図解世界地図』
家族にはチズム夫人が貸してくれたとウソをついてしまう

父:いちばん近い山は500kmのところにある 行ってみたいな
リーナ:素晴らしいものはみんな自分の目で見ればいいのよ

チズム夫人の家に行くと、亡くなった夫が可愛がっていたカナリアが病気で困っている
ケルシーさんなら知っているかもしれないと教えるリーナ

リーナはウインズローとぶつかって『図解世界地図』が飛び出す

ウインズロー:
こんなすごい本見たの初めてだ 誕生日祝いにもらったのか?
おまえが読んじゃったら貸してくれよ

リーナ:いやよ!

チズム夫人に言われてケルシーさんにカナリアを見てもらうと
手のほどこしようがないと言って引き取る

リーナは『図解世界地図』を返して、『アメリカ詩人珠玉選集』を持ち出す

ヘンリー・ヘイニーがやって来て仕事をくれと言う

チズム夫人:
お前がする仕事を全部してくれる男を雇った
ベンは引き受けた仕事をちゃんとしてくれる

大々的に開く昼食会にはリーナに給仕をしてくれと頼む


●6 牛乳をかぶった本
チズム夫人は父にヘイニー家に預けた針金と杭を取ってくるよう言う

父はウォルト・ホイットマンという詩人をリーナにすすめる

リーナは『アメリカ詩人珠玉選集』から覚えたい詩を便せんに写していると
牛乳をこぼして、本が浸かってしまう

リーナが勝手に本を持ってきたことを知りガッカリする父
父:おまえは人のものを盗んだんだぞ



ヘンリー:
おれは3年間、ホーク・ヒルの柵を直してきたし
これからもそうするつもりだ

ヘンリーが行ってしまうと、父は納屋を調べて
彼が生活の足しに針金と杭を売ってしまったと知る
父は怒る代わりに、ヘイニー家の身になって考えることをリーナに教える


●7 父の約束
テイター:やい、黒んぼ おまえはおやじに虫けらみたいにひねり殺されるぞ
リーナはかっとして、厚い本の入ったカバンでテイターを殴り、本がバラバラにほどけてしまう

父:
小作人は、かごの中で輪を回しているリスみたいに休むわけにいかないんだ
今年、家族を養うために借金をすれば、来年、働いても借金返済にあてて
家族を養うためにまた借金をしなければならない
誰かを捕まえてその恨みを晴らしたくなる
そうでもしないとガマンできないから

チズム夫人の家から自動演奏ピアノでジャズが流れ
黒人野外伝道集会の人々が陽気に踊る

父はリーナが本を黙って持ってきたことを話す
チズム夫人:これは一番高い本なんだ 保安官に引き渡してやる

チズム夫人はリーナの代わりにクローディに昼食会のしたくを手伝わせることに決める

父:
ホーク・ヒルに行く約束の代わりに
たくさんの本を読ませてもらえる約束をした

リーナ:本なんかいらない 私は怖いの

父:
わしは、向学心に燃えるおまえになにひとつできずに見ているほうが怖いんだ
おまえはなににでもなれるはずだ
チズム奥さまはヘイニー家を追い出そうとしていらっしゃる


●8 サツマイモとクッキー
サミーはまたクラスの子どもたちに弁当のカブを取られていじめられている
リーナは止めたくても止められない

木の上で弁当を食べていると、ウインズローが隣りに座り
リーナのサツマイモと自分のクッキーを交換する

ウインズロー:ぼくは詩集を1冊持ってる 君は絶対読むといいよ


●9 母の不安
母はブラザーに乳をあげるために家に帰ってくる
チズム夫人の家では、昼食会のためにバスルームの石鹸まで洗うことにビックリする

リーナはバケツに水をそそいで、まずは小さい子どもをお風呂に入れる


●10 チズム夫人の昼食会
リーナは歴史の勉強をする

人間は地球に現れて以来、集団をつくり
自分たちと違う外見や考え方の別の集団と対抗してきたと知る


父:黒人だからといって卑屈な生き方をしてもらいたくない

クローディ:
奥さまの子どもたちは1人も来なかった
あんなにお料理を作ったのに、昼食会に来たのはケルシーさんだけだった

リーナは慰めに行くが逆に怒られる

チズム夫人:
騒々しい昼食会なんてまっぴらだよ
主人が生きていたら、私はまるでゴミみたいに無視されることもなかったでしょうに

リーナは夫人が自分と同じように必死に誰かに認めてもらいたがっているのが分かる


●11 でてこい、シルズ!
父は水曜の夜までには必ず戻るといって出かける

リーナは授業で「白人の責務」という言葉に疑問を持って先生に質問する
先生:優れた人種は、劣った人種を支配する責任を担ってきた
リーナ:アングロサクソン人て何ですか?
先生:コーカサス人種だ 白人のことだ

ウインズローはリーナに加勢して、黒人にも素晴らしい人物がたくさんいると発言する

火曜日

ウインズロー:
本を君に貸せなくなった
お父さんに君と話しちゃいけないと言われたんだ
先生がお父さんに話したんだと思う

帰宅すると、母は牝牛が柵から出たため見つけに行く

夜中に酔っぱらったヘイニーさんが来て戸を叩く

ヘイニー:
おやじはどこにいるんだ?
奥さんは、おれの馬を取り上げると言いやがった

テイターは父を連れて行く

母:
あなたが知っているのは、世の中の陽が当たっているところだけ
私が子どもの頃、白帽団員は家に火をつけて、家族で川原まで逃げた
コンテストの晩、父さんはあなたをどれほど愛しているか知らないんじゃないかと言っていた


●12 ひとすじの煙
水曜になっても父は帰ってこない
ヘイニー家を見に行くとテイターと馬がいない

リーナは一昼夜たっても戻らない場合はチズム夫人に頼んで探しに来てくださいと書き置きをして
馬車に乗って父を探しに山へ向かう

途中で馬の足跡を見つける
ホーク・ヒルに着き、ほそい煙を見つけて近づくと、父が撃たれて倒れている


●13 わかれ

父:
きっと誰かが助けに来てくれると思っていた
でも、それがおまえだとは なんて素晴らしいんだ
テイターはたぶん足が折れている
銃を撃ち、馬に引きずられて頭を打ったんだ
私は助からない だがテイターは治る
おまえにテイターを家族のところへ連れて行ってもらいたい
お互いに最後に言いたいことを言えるなんて素晴らしいじゃないか
わしはいつもおまえと一緒だ

リーナが馬車を引いてくると、父は血を吐いて死んでいた
テイター:おねがいだ、助けてくれ

リーナは葛藤の末、馬車にテイターを乗せる


●14 悲しみのむこうに
ヘイニー家に着くと、ヘンリーと妻が連れて行く
夫人はまた妊娠していた

クローディ:誰がやったの いいなさい

リーナ:
私は覚えていないわ
そういうことは神さまにお任せしなければならないと思うの

クローディ:
あなたはとうとう大人になったわね
父さんとソックリになるわ

チズム夫人、ケルシー、牧師が来て世話を焼く
ウインズローも反対した父を押し切って、子どもたちの面倒をみる

リーナ:母さんが戻りたいならスキャタークリークに帰りましょう

クローディ:
父さんは、この町でなら子どもたちが白人と同じように生きていけるかもしれないと思っていた
だから、私たちはここにとどまらなきゃいけないわ
2人の男の子が大きくなったら、ベンと同じように白人にとって脅威になるでしょう
みなさんは、その時の準備をしておいてください
私は2人はみなさんと肩を並べられるような人間に育てるつもりですから

リーナは畑で残りの綿花を摘むヘイニーさんの姿を見つける



訳者あとがき

ウィーダ・セベスティアン
1924年 テキサス州生まれ

本書の原題は『Words by Heart』
白人作家によって書かれたことも好評を得た原因のひとつ

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