1975年初版 中尾明/訳 山野辺進/画
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
これまで読んだような少年が海賊に捕まって、人食い人種のいる無人島を冒険するような話かと思っていたら全然違った
突然始まった戦争により両親が殺され、孤児になったサミーが
叔母のいるダーバンまで旅する物語に惹きこまれて夢中で読んだ
乾いた土地をあてもなく彷徨う映画『シェルタリング・スカイ』を思い起こす
今作も映画化されたとあるから観てみたい
【内容抜粋メモ】
■まえがき
サミーの両親の命を奪ったのは、1956年のスエズ戦争
登場人物
サミュエル・ハートランド(サミー) 10歳
ジェーン叔母 ダーバンでダイカー・ホテルの経営をしている
門番の息子マフムード
バン・インホフ夫人
ブレダッピオ イタリア人二流記者
アブ・ルババ 巡礼の老人
ヘネカー 狩猟管理官
ウェインライト 密猟、その他脱獄、殺人もおかしている
●みなし児
戦争が始まり、イスラエル人がエジプト軍を攻撃した
両親がラジオニュースを聞いて言い争っている
母は息子サミーだけでもダーバンでダイカー・ホテルの経営をしているジェーン叔母に預けようと言う
サミーは外で空襲にあう
売店主人バスティ:イギリス人を殺したがってる奴がたくさんいる
小さなナイフをサミーに渡して店をたたむ
帰宅すると、爆撃を受けて、両親は亡くなっていた
巡査部長は門番の息子マフムードに頼む
マフムードは「イギリスの小ブタめ!」と罵ってサミーの腕をねじったため
ナイフで背中を傷つけて逃げる
*
イタリア軍大尉の運転するジープに乗っけてもらう
サミー:南へ行きますか?
大尉はカイロに向かい、サミーはフルガダ行きのバスに乗る
サミーが眠る間、ヒザを貸していた老婦人は息子を失ったため
サミーにここで一緒に暮らすよう言うがサミーは歩き続ける
●村の銅かじ屋
村の女が豆粥を食べさせてくれる
かじ屋の妻が行商人から生地を値切って買っているのを見ていると
サミーの叔母が財産家と知って、一緒に来るよう言う行商人
かじ屋の妻はサミーにナツメヤシを見に行こうと誘って
固い箱で耳を殴りつけたため、その場から逃げる(いきなりどうして?!
●カニと石
海に出て、サミーは爆撃機になり、カニを石で殴って飽きるまで殺す
(心に深い傷をもつ子どもは弱い小動物を痛めつけるって話をよく聞くな/汗
ベドウィン族のテントに近づくと、男2人が短剣をつかみ「殺すぞ」と脅す
サミーは海岸の砂を掘って、その中で眠る
●スイス領事の手紙
マフムードの父が報告に来ないため、警官が調査したところ
サミーはマフムードを傷つけて逃走したと聞いた
エジプトとイギリスは外交断絶状態で、エジプト国内のイギリス人は抑留されている
という旨の手紙がジェーン叔母のもとに届く
●チェーンと南京錠
行商のシリア人はサミーにロバを引かせて、道のヘビを殺していく
クエナに着いたら、ジェーン叔母に電報を打てば、謝礼がもらえると画策する
シリア人:今日はパンを焼こう
焼いた石が破裂して両目がつぶれ、ハエがたかってウジの群れで盛り上がる↓↓↓
シリア人はサミーの手を自分の手と南京錠でつなぐ
道中ヘビがシリア人の足を襲い、岩に頭をぶつけて死ぬ(狂ったのか?
南京錠を外して歩くサミーも熱に浮かされる
*
バン・インホフ夫人は夫マルシャンが死んでから悠長な旅をしている
この日もタクシーに乗って、夜明け前の遺跡を見ようとして
サミーが倒れているのを見つける
●2人の未亡人
ジェーン叔母はインホフ夫人から手紙をもらって飛行機に乗ってエジプトに向かう
10歳下で両親の愛情を1人占めしていた妹グレースのことを思い出す
インホフ夫人はサミーを医者に診せ、マラリアと診断されて看病した
手紙:サミーには母親になれる人間が必要です
ジェーン叔母がホテルに着くと、インホフ夫人はサミーと動物園に行き、行方不明になったと話す
インホフ夫人:サミーはダーバンへ行くという思いにとりつかれていました
2人の話を聞いていたイタリア人二流記者ブレダッピオは迷子探しに協力すると言い
ジェーン叔母とインホフ夫人は捜索費用を渡す
インホフ夫人はケニアにいる義弟トムを訪ねる予定
●鳥の王国
サミーはシリア人のロバが通りかかった気がして追いかけて道に迷った
●足の痛み
ブレダッピオはサミーを女学校で見かけた教師の話を聞く
ブレダッピオ:あの辺では大きな暴動が起きて、面倒な国です
ジェーン叔母:私は無期限にここにいられない
ブレダッピオ:私は自分で少年を捜しに行きます
●自転車の少年
サミーはシルーク族の村に着く
少年が釣りをしていてワニに追われて逃げたため
少年の自転車を盗んで乗るが転んでばかりいて諦める
巡礼の老人アブ・ルババに拾われて船に乗る
老人:コーランの“牝牛の章”に孤児たちを公正に扱え 兄弟だということを忘れるなとある
●船の旅
蒸気船につけられた三等のはしけに乗るサミー
周りは水と浮流植物ばかり
他のはしけに行くと、老婦人に頬をつねられて泣く
(別の小説でも子どもが泣くほどつねる老人の描写があったな/汗
アブ・ルババ:
死んだ少年も死んだカバと同じにおいになることを忘れるな
おまえは今、巡礼のような旅をしている
人間の一生は暗い夜道を旅するようなものだ
一行はジューバに着いた 昨夜、ブレダッピオが来ていた
●知恵の父
ブレダッピオはサミーに関する情報を集めていると
広告を見た男が「巡礼者と一緒にいた」と話す
アブ・ルババと話し、サミーを医者に診せてからダーバンに連れて行くつもりだと説明して納得させる
アブ・ルババ:神よ、どうか、憐れみと、ご慈悲を
●うそつき
ブレダッピオはサミーを友人の医師マリオに診せる
「痛くしない」と言ったのに、14回も注射され
4本も歯を抜かれたサミーは(!)すっかりブレダッピオを信用しなくなる
マリオ:あの子は安全と愛情を求めている あの子にウソを言うな
南行きの飛行機は向こう1か月満席で
その間、インホフ夫人に預けようと思いつく
●ハゲワシ
マリオのランド・ローバーを借りて走らせ、その間にサミーの旅について聞く
ブレダッピオは赤痢にかかり、何度もクルマを停めて腹痛と下痢に襲われる
ブレダッピオがウソつきだと思い、サミーはランド・ローバーをスパナで叩いて壊して
ビスケットと水筒を持って逃げる
ブレダッピオはサミーを探して道に迷い、フラフラになって倒れこむ
ハエがびっしりと顔につき、周りはハゲワシが飛び交う
狩猟管理官ヘネカーはハゲワシが飛び交うのを見て
密猟者ウェインライトかもしれないと思って調査する
ランド・ローバーから徒歩10分の所に倒れているブレダッピオを発見した
●よい人ときたない人
サミーはよい人ときたない人のリストをつくる
いい人であっても本当にサミーの面倒をみてくれる人はいなかった
夜は木に登って眠った
翌朝、巨大なサイに追いかけられて逃げる
●ケニアのバンガロー
インホフ夫人は、サミーのことに興味を失くしていた
ブレダッピオ:
サミーは十二指腸虫病で、住血吸虫にヤラれていて手当が必要です
巡礼者の中には少年たちを売り買いするものもいます
インホフ夫人:亡くなった夫の事業を受け継ぐためにアメリカに帰らなければならない
●密猟者
ヘネカーはサミーの捜索を地方長官と見習いシンプソン・パケナムに頼む
ヘネカーが探しているのは密猟者ウェインライトでサミーは彼と一緒にいる可能性がある
地方長官:今やこの仕事は公務だ
●サイに追われて
ウェインライトは素晴らしいサイを射止めて、サミーを保護して、キャンプで食事を与える
サイは角、心臓、肝臓を取り、肉は原住民に与える
ウェインライトも南へ行くと聞いて、ダーバンに行きたいと伝えるサミー
●ダイカー・ホテル
ジェーン叔母はインホフ夫人から手紙を受け取るが
ホテル業務をおいてウガンダに向かうことは不可能だと伝える
●神にわすれられた土地
ウェインライトは暴力を振るう父のもとを出て以来帰っていないと話すが
サミーの旅については一切聞こうとしないため、サミーは自ら冒険のすべてを語る
ウェインライトは抑留中に天然痘で亡くなった妻アイルズのことを思い出す
ウェインライトは10年間、ダイヤモンドの密輸をしてきた
サミーは世界中でニュースにされ、ウェインライトとともに
1000ポンドの賞金がついていた
ウェインライト:
サミーは自分でダーバンに行かなければならない
逃げ回り、囚われの身になり、ダーバンに引きずって行かれてはならない
●ヒョウの皮
ウェインライトはサミーに銃の使い方を教える
ウェインライト:
わしはいつも金を稼ぐために動物を撃った
楽しみで殺したことは一度もない
食事をする時、なにかが死ななければならない
サミーはヒョウに襲われる直前にショットガンを撃って殺す
ヒョウは4匹の子どもの母だった
ウェインライト:お前の身に起きたことと同じじゃないか?
ウェインライトはサミーにシンバ(ライオン)という名のサルをプレゼントする
サミーに賞金がついていることを明かし、飛行機でロレンソ・マルクスに行き
ダーバン行きの列車に乗るよう指示する
ウェインライト:
誰かに聞かれたら、伯父の農場で休暇を過ごして
伯父がヒョウを撃ったと言え
騒ぎがおさまったら手紙を書こう
休暇には戻ってこい
ウェインライトはウガンダ国境でシンプソンに捕まった
●深まるなぞ
ウェインライトは狩猟法違反の容疑でグロガに留置されるが
サミーについては一切話さず知らないと通した
●空の旅
サミーは旧式のアンサン機に乗り14時間、平地に降りて
ムクゼからダーバン行きに乗るよう言われる
●密猟者の手紙
ジェーン叔母はサミーが死んだと思い、ひと区切りつける
そもそも子どもはいたずらで、汚くて、やかましいから嫌いだった
ウェインライトから手紙が来て、サミーを送り届けたこと
約4万ポンドの金をサミーに遺したことが書かれていた
●列車の旅
車室には2人の客しかいない
老人から聞かれて、サミーは叔父の農場から来たと話す
老人:お前はサミーだ 新聞はお前の記事でいっぱいだ 捕まえたぞ!
サミーは逃げてタクシーに乗りダイカー・ホテルに向かう
●ゴール
ホテルに記者が群がり、サミーを見つけて、写真を撮り、殺到する
ジェーン叔母はずっとグレースを憎んでいたことに気づく
自分でなくグレースの息子サミーも憎んでいたため、本気で捜索しなかった
記者に囲まれてぐったり倒れているサミーをホテルに連れて来て
サミーを抱きしめると、愛情がわくのを感じる
サミー:記者たちを中に入れましょう
■あとがき
W.H.キャナウェイ
1925年イギリス生まれ
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
これまで読んだような少年が海賊に捕まって、人食い人種のいる無人島を冒険するような話かと思っていたら全然違った
突然始まった戦争により両親が殺され、孤児になったサミーが
叔母のいるダーバンまで旅する物語に惹きこまれて夢中で読んだ
乾いた土地をあてもなく彷徨う映画『シェルタリング・スカイ』を思い起こす
今作も映画化されたとあるから観てみたい
【内容抜粋メモ】
■まえがき
サミーの両親の命を奪ったのは、1956年のスエズ戦争
登場人物
サミュエル・ハートランド(サミー) 10歳
ジェーン叔母 ダーバンでダイカー・ホテルの経営をしている
門番の息子マフムード
バン・インホフ夫人
ブレダッピオ イタリア人二流記者
アブ・ルババ 巡礼の老人
ヘネカー 狩猟管理官
ウェインライト 密猟、その他脱獄、殺人もおかしている
●みなし児
戦争が始まり、イスラエル人がエジプト軍を攻撃した
両親がラジオニュースを聞いて言い争っている
母は息子サミーだけでもダーバンでダイカー・ホテルの経営をしているジェーン叔母に預けようと言う
サミーは外で空襲にあう
売店主人バスティ:イギリス人を殺したがってる奴がたくさんいる
小さなナイフをサミーに渡して店をたたむ
帰宅すると、爆撃を受けて、両親は亡くなっていた
巡査部長は門番の息子マフムードに頼む
マフムードは「イギリスの小ブタめ!」と罵ってサミーの腕をねじったため
ナイフで背中を傷つけて逃げる
*
イタリア軍大尉の運転するジープに乗っけてもらう
サミー:南へ行きますか?
大尉はカイロに向かい、サミーはフルガダ行きのバスに乗る
サミーが眠る間、ヒザを貸していた老婦人は息子を失ったため
サミーにここで一緒に暮らすよう言うがサミーは歩き続ける
●村の銅かじ屋
村の女が豆粥を食べさせてくれる
かじ屋の妻が行商人から生地を値切って買っているのを見ていると
サミーの叔母が財産家と知って、一緒に来るよう言う行商人
かじ屋の妻はサミーにナツメヤシを見に行こうと誘って
固い箱で耳を殴りつけたため、その場から逃げる(いきなりどうして?!
●カニと石
海に出て、サミーは爆撃機になり、カニを石で殴って飽きるまで殺す
(心に深い傷をもつ子どもは弱い小動物を痛めつけるって話をよく聞くな/汗
ベドウィン族のテントに近づくと、男2人が短剣をつかみ「殺すぞ」と脅す
サミーは海岸の砂を掘って、その中で眠る
●スイス領事の手紙
マフムードの父が報告に来ないため、警官が調査したところ
サミーはマフムードを傷つけて逃走したと聞いた
エジプトとイギリスは外交断絶状態で、エジプト国内のイギリス人は抑留されている
という旨の手紙がジェーン叔母のもとに届く
●チェーンと南京錠
行商のシリア人はサミーにロバを引かせて、道のヘビを殺していく
クエナに着いたら、ジェーン叔母に電報を打てば、謝礼がもらえると画策する
シリア人:今日はパンを焼こう
焼いた石が破裂して両目がつぶれ、ハエがたかってウジの群れで盛り上がる↓↓↓
シリア人はサミーの手を自分の手と南京錠でつなぐ
道中ヘビがシリア人の足を襲い、岩に頭をぶつけて死ぬ(狂ったのか?
南京錠を外して歩くサミーも熱に浮かされる
*
バン・インホフ夫人は夫マルシャンが死んでから悠長な旅をしている
この日もタクシーに乗って、夜明け前の遺跡を見ようとして
サミーが倒れているのを見つける
●2人の未亡人
ジェーン叔母はインホフ夫人から手紙をもらって飛行機に乗ってエジプトに向かう
10歳下で両親の愛情を1人占めしていた妹グレースのことを思い出す
インホフ夫人はサミーを医者に診せ、マラリアと診断されて看病した
手紙:サミーには母親になれる人間が必要です
ジェーン叔母がホテルに着くと、インホフ夫人はサミーと動物園に行き、行方不明になったと話す
インホフ夫人:サミーはダーバンへ行くという思いにとりつかれていました
2人の話を聞いていたイタリア人二流記者ブレダッピオは迷子探しに協力すると言い
ジェーン叔母とインホフ夫人は捜索費用を渡す
インホフ夫人はケニアにいる義弟トムを訪ねる予定
●鳥の王国
サミーはシリア人のロバが通りかかった気がして追いかけて道に迷った
●足の痛み
ブレダッピオはサミーを女学校で見かけた教師の話を聞く
ブレダッピオ:あの辺では大きな暴動が起きて、面倒な国です
ジェーン叔母:私は無期限にここにいられない
ブレダッピオ:私は自分で少年を捜しに行きます
●自転車の少年
サミーはシルーク族の村に着く
少年が釣りをしていてワニに追われて逃げたため
少年の自転車を盗んで乗るが転んでばかりいて諦める
巡礼の老人アブ・ルババに拾われて船に乗る
老人:コーランの“牝牛の章”に孤児たちを公正に扱え 兄弟だということを忘れるなとある
●船の旅
蒸気船につけられた三等のはしけに乗るサミー
周りは水と浮流植物ばかり
他のはしけに行くと、老婦人に頬をつねられて泣く
(別の小説でも子どもが泣くほどつねる老人の描写があったな/汗
アブ・ルババ:
死んだ少年も死んだカバと同じにおいになることを忘れるな
おまえは今、巡礼のような旅をしている
人間の一生は暗い夜道を旅するようなものだ
一行はジューバに着いた 昨夜、ブレダッピオが来ていた
●知恵の父
ブレダッピオはサミーに関する情報を集めていると
広告を見た男が「巡礼者と一緒にいた」と話す
アブ・ルババと話し、サミーを医者に診せてからダーバンに連れて行くつもりだと説明して納得させる
アブ・ルババ:神よ、どうか、憐れみと、ご慈悲を
●うそつき
ブレダッピオはサミーを友人の医師マリオに診せる
「痛くしない」と言ったのに、14回も注射され
4本も歯を抜かれたサミーは(!)すっかりブレダッピオを信用しなくなる
マリオ:あの子は安全と愛情を求めている あの子にウソを言うな
南行きの飛行機は向こう1か月満席で
その間、インホフ夫人に預けようと思いつく
●ハゲワシ
マリオのランド・ローバーを借りて走らせ、その間にサミーの旅について聞く
ブレダッピオは赤痢にかかり、何度もクルマを停めて腹痛と下痢に襲われる
ブレダッピオがウソつきだと思い、サミーはランド・ローバーをスパナで叩いて壊して
ビスケットと水筒を持って逃げる
ブレダッピオはサミーを探して道に迷い、フラフラになって倒れこむ
ハエがびっしりと顔につき、周りはハゲワシが飛び交う
狩猟管理官ヘネカーはハゲワシが飛び交うのを見て
密猟者ウェインライトかもしれないと思って調査する
ランド・ローバーから徒歩10分の所に倒れているブレダッピオを発見した
●よい人ときたない人
サミーはよい人ときたない人のリストをつくる
いい人であっても本当にサミーの面倒をみてくれる人はいなかった
夜は木に登って眠った
翌朝、巨大なサイに追いかけられて逃げる
●ケニアのバンガロー
インホフ夫人は、サミーのことに興味を失くしていた
ブレダッピオ:
サミーは十二指腸虫病で、住血吸虫にヤラれていて手当が必要です
巡礼者の中には少年たちを売り買いするものもいます
インホフ夫人:亡くなった夫の事業を受け継ぐためにアメリカに帰らなければならない
●密猟者
ヘネカーはサミーの捜索を地方長官と見習いシンプソン・パケナムに頼む
ヘネカーが探しているのは密猟者ウェインライトでサミーは彼と一緒にいる可能性がある
地方長官:今やこの仕事は公務だ
●サイに追われて
ウェインライトは素晴らしいサイを射止めて、サミーを保護して、キャンプで食事を与える
サイは角、心臓、肝臓を取り、肉は原住民に与える
ウェインライトも南へ行くと聞いて、ダーバンに行きたいと伝えるサミー
●ダイカー・ホテル
ジェーン叔母はインホフ夫人から手紙を受け取るが
ホテル業務をおいてウガンダに向かうことは不可能だと伝える
●神にわすれられた土地
ウェインライトは暴力を振るう父のもとを出て以来帰っていないと話すが
サミーの旅については一切聞こうとしないため、サミーは自ら冒険のすべてを語る
ウェインライトは抑留中に天然痘で亡くなった妻アイルズのことを思い出す
ウェインライトは10年間、ダイヤモンドの密輸をしてきた
サミーは世界中でニュースにされ、ウェインライトとともに
1000ポンドの賞金がついていた
ウェインライト:
サミーは自分でダーバンに行かなければならない
逃げ回り、囚われの身になり、ダーバンに引きずって行かれてはならない
●ヒョウの皮
ウェインライトはサミーに銃の使い方を教える
ウェインライト:
わしはいつも金を稼ぐために動物を撃った
楽しみで殺したことは一度もない
食事をする時、なにかが死ななければならない
サミーはヒョウに襲われる直前にショットガンを撃って殺す
ヒョウは4匹の子どもの母だった
ウェインライト:お前の身に起きたことと同じじゃないか?
ウェインライトはサミーにシンバ(ライオン)という名のサルをプレゼントする
サミーに賞金がついていることを明かし、飛行機でロレンソ・マルクスに行き
ダーバン行きの列車に乗るよう指示する
ウェインライト:
誰かに聞かれたら、伯父の農場で休暇を過ごして
伯父がヒョウを撃ったと言え
騒ぎがおさまったら手紙を書こう
休暇には戻ってこい
ウェインライトはウガンダ国境でシンプソンに捕まった
●深まるなぞ
ウェインライトは狩猟法違反の容疑でグロガに留置されるが
サミーについては一切話さず知らないと通した
●空の旅
サミーは旧式のアンサン機に乗り14時間、平地に降りて
ムクゼからダーバン行きに乗るよう言われる
●密猟者の手紙
ジェーン叔母はサミーが死んだと思い、ひと区切りつける
そもそも子どもはいたずらで、汚くて、やかましいから嫌いだった
ウェインライトから手紙が来て、サミーを送り届けたこと
約4万ポンドの金をサミーに遺したことが書かれていた
●列車の旅
車室には2人の客しかいない
老人から聞かれて、サミーは叔父の農場から来たと話す
老人:お前はサミーだ 新聞はお前の記事でいっぱいだ 捕まえたぞ!
サミーは逃げてタクシーに乗りダイカー・ホテルに向かう
●ゴール
ホテルに記者が群がり、サミーを見つけて、写真を撮り、殺到する
ジェーン叔母はずっとグレースを憎んでいたことに気づく
自分でなくグレースの息子サミーも憎んでいたため、本気で捜索しなかった
記者に囲まれてぐったり倒れているサミーをホテルに連れて来て
サミーを抱きしめると、愛情がわくのを感じる
サミー:記者たちを中に入れましょう
■あとがき
W.H.キャナウェイ
1925年イギリス生まれ