メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『また逢う日まで』(1950)

2024-09-16 14:23:01 | 映画
監督:今井正

出演
田島三郎:岡田英次
田島英作:滝沢修 父 裁判長
田島二郎:河野秋武 兄
田島正子:風見章子 義姉 一郎の妻
小野螢子:久我美子
小野すが:杉村春子
ほか



「久我美子さん出演作まとめ」に追加します

久我美子さんの出演作でずっと観たかった作品
ガラス窓越しのキスシーンが有名
アマプラで初めてレンタルしてみた

久我美子さんは防空頭巾にもんぺ姿でも美しいなあ!

相手役の岡田英次さんは目鼻立ちがくっきりした二枚目俳優さん
学生役を大人の俳優が演じるのはやっぱり違和感ある
セリフや喋り方も独特

戦争色が色濃くて気が滅入る話
恋愛もので名作というと悲劇が多いんだよなあ・・・


【内容抜粋メモ】
片足が義肢で杖をついている男が通る

洋館
田島三郎に電報が届く
姉が訓練中、急に倒れたと知らせが入る
サブロウ:今日会えなかったら、僕たちはもう永久に ケイコ!



戦争が始まって8年目
空襲警報が鳴り、防空壕に逃げる大勢の人々
地下のこんな狭くて暗い中に満員状態って耐えられない・・・↓↓↓

サブロウはケイコをひと目見て惹かれる
一斉に出て行く中、ケイコを探すが見失う



兄で軍人の二郎が帰宅していて父と酒を飲み交わしている
裁判官の父は若い男が若い女を毒殺した事件を取り扱っている
長男・一郎はもう亡くなっている

ジロウ:こんな時に嫁をもらう奴の気がしれない

サブロウはまだ髪を伸ばしているのを注意される

父:
近頃、あいつは空気が抜けてる
徹底的に鍛えないと隊に入ってツライからな

兄は軍に入って変わってしまった

サブロウ:民族同士が殺し合うのがどうして正しいのか分からない
ジロウ:なぜ命が惜しいと言わない?! 敵は本土に迫ってるんだ!

クラシックレコードをかけようとして兄が殴る



友人の弾くピアノを聴きながら亡きカワベの詩を朗読するサブロウ

学生:
遺稿誌に載せよう
カワベの恋人はすがって泣いていた
どうせ死ぬならやりたいことして、食いたいもの食って死にたい



婦人会のママさんたちが汽車に向かって国旗を振る
こういうのも絶対参加しないと陰口たたかれるんだろうな/汗

踏切でケイコを見つけ、帰りの汽車の窓ガラスに顔が浮かぶ
サブロウ(僕は急がなければ 明日の命は短いかもしれない



出版社
子どもたちが戦争で負傷した兵を運ぶ真似事をして遊んでいる
それを見て笑うケイコ

3度も会ったことを覚えていたケイコ
生活のために戦争用のポスターを描いている

ベンチに座って、兄からもらったキャラメルをあげるとリンゴをくれる
やぶにらみのやり方を教えるケイコ
名前を教え合う







ケイコ:私、時々、ここにスケッチに来る お金のために

バスが来て満員なのに無理やり立ち乗りってインドみたい
また会う約束をする

義姉マサコはサブロウの枕を直してくれる
マサコ:今日も無事に終わりましたわ 明日もお守りくださいませ



翌日も出版社で会う
挿絵やポスターの絵を見せてもらう
めちゃくちゃだと批判

ケイコ:
注文通り 売れりゃいいのよ
生きるために絵を描いている
大変よ 生きるってことは
人間ってなんて厄介なんでしょうね
人間は食べてばっかり 着物も着なきゃならない
(手袋も靴も穴だらけと分かる
母さんも町工場で働いている
私、生きたいのよ!

(フィルムの乱れがすごいな/汗

朝から何軒も出版社を訪ねるケイコに付き合うサブロウ

社長:
全部使いものにならんね
戦車を描いて 敵が下敷きになってるところを描きなさい
もっと刺激的な色を使いなさい
前の勘定は月末になる

サブロウは抗議するがケイコが止める
ケイコの冷たい手をコートの中で温める

ケイコ:
私たち、いつまでこうしていられるのかしら
あんたも兵隊に行かなきゃならないのね
いつ行くの?

サブロウ:その時が来たら言うよ まだ6か月ある

サブロウとケイコの様子を見かけるジロウ

手袋が売ってて買ってあげるというと
ケイコ:すねかじりにはまだ早い

サブロウ:僕の肖像画を描け 代金は手袋
ケイコ:写真ある? 私、似顔絵描きじゃないもの

火曜日の14時に会おうと約束する

帰宅するとジロウがいて父に問い詰められる

父:
一度、中将閣下の家に行きなさい 火曜日がいい
今後のお前のためにもなる

(この家ではとくに食事に困っていないんだな

ジロウ:
恥ずかしくないか? 良心の問題だ エゴイスト! それでも日本人か!
オレにもしものことがあったら、兄の子どもと父と義姉の面倒をみなきゃいけない
本当ならきっぱり気持ちを断ち切るべきだ



火曜日 サブロウはケイコの家を訪ねる
ケイコ:留守番に入れてもらってるのよ

母の若い時の写真(杉村春子さん)を飾ってる
父は死んで8年経つ

近くで地下壕をつくる爆弾の音がする
赤ちゃんの頃の写真を持ってきたサブロウ

ケイコのアルバムも見る
母は下駄と鼻緒の行商をしていた

サブロウを描きながら話すケイコ

サブロウ:
君に会ってよかったのか悪かったのか分からない
僕は君を幸福にできない!
これ以上会わないほうが正しいのかもしれない

ケイコ:なにも考えないで 私をしっかりつかまえてて!
サブロウ:時間が惜しい 短い時間を楽しく送ろう

雪が降る窓越しにキスして別れる










友人が遺稿集を印刷している
学生:犬死にだけはしたくない 天皇陛下バンザイって言って死ぬんだ



夜中も荷物を乗せた貨車を走らせ
荷物が落ちて、積み直していたジロウは轢かれて重体となる

裁判長の父は今日の事件は今日中に決めると言って裁判を続ける
なんだか中国風な衣装を着ているな

サブロウが見舞いに行く

ジロウ:
ウチのことを頼む いいね しっかりするんだぞ
2人で昔よく釣りに行ったのを思い出す
良かったな、あの頃は
お前はオレと2人分幸福になってくれ!

ジロウは亡くなる



サブロウとケイコはボート遊びをしたり
林の中を追いかけあったり

空襲を「お客様」て呼んでる
街中に何か所も防空壕があるのか

急に爆風が吹いて、壁に逃げて、キスする
さっきまで歩いてたおじさんが死体になって担架で運ばれていく

サブロウ:
君はいつボクのものになるの?
僕が行くまでにきっと 今夜はボクたちの婚約の日だ



サブロウの肖像画を見つめる母
昨夜の配給を持ってくる近所の女性
母は涙を隠して仕事に出る

ケイコ:私、いつまでもメソメソする人キライ
母:女は一番最初が大事



友人と酒を飲むサブロウ
アイダは赤紙で兵隊に行ってしまった

友人:これがオレたちの最後の集まりになるかもしれん
むしゃくしゃしてる友人と取っ組み合う
(こんな時代に生まれなくて本当に感謝だなあ

サブロウはまたケイコの家に来る

サブロウ:
出発はあさってだ まだ今日と明日がある
僕たち今度会う時結婚しよう
僕は必ず生きて帰ってくる 待っててくれるね?
君がいれば、道具など何もいらない!

ケイコ:
私、1つだけ欲しいものがある
ステンレスのフライパン

サブロウ:
家庭を持っても本を読むのを止めちゃいけない
絵の勉強も

ケイコ:子どもは何人? 6人 多い?
サブロウ:男3人 女2人 ボクは平凡なサラリーマン

ケイコ:
2人の部屋を描きましょうよ
色を塗ってしまっておくわ

サブロウ:肖像画は帰るまで預ける もしダメだったら形見になる

キスシーンは窓越しだけじゃないんだな

サブロウ:
明日、10時に門の所で会おう
最後の1日を楽しく過ごそう
2人の記念に写真を写そう

ひどい雨の中、傘をさしてサブロウを送るケイコ



ケイコ:
出征するの 今日が最後なの 行かせて
もう会えないかもしれない

母:
行っておあげなさい 送る人が泣いたりしてちゃダメよ
あんたが幸せなら母さん何も言わない



ここで冒頭に戻る
祖父から「今夜発て」と電報が来る

マサコが倒れたというしらせも入って、医師は往診中
サブロウ(もう少し待っていてくれ

駅で待っているケイコ
ケイコ(なにかあったんじゃないかしら? もう1時間も過ぎている

マサコ:どうぞ、お出かけになって

また空襲警報が鳴り、爆弾が駅に直撃する

ケイコの家に来るサブロウ
夜なのに誰もいない

女性:ケイコさんが駅に行ったのは2時間も前だから心配することないわよ
とすがを元気づける

家に急ぐすがとすれ違うサブロウ
玄関にメモが入っている
「急に予定が変わった ひと目会いたし サブロウ」
母:会わなかったんだわ・・・

母が駅まで来る
汽車はもう発った後
春子さんのこの切羽詰まった顔、さすが

サブロウ:ボクは死ぬもんか


昭和20年 秋
ケイコ宛ての長い手紙を読むすが
サブロウも戦死したんだな 肖像画に花を添えるマサコ

母:私はもう帰るからね ここの部屋にいつまでも さよなら




コメント    この記事についてブログを書く
« 映画『きみがぼくを見つけた... | トップ | ジュニア・ベスト・ノベルズ ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。