※「作家別」カテゴリー内「エドワード・ゴーリー」に追加します
なんだか読んだことがあるような気がして
自分のブログを読み返してみたがなかった
【訳者あとがき】
異色の絵本作家ゴーリーの数多い作品の中で
本書はひときわ異色である
(毎回異色と言っているような?w
ゴーリーの作品世界において勧善懲悪という発想は存在しない
純真であろうがなかろうが
子供は大抵ろくでもない最期を迎える
「ギャシュリークラムのちびっ子たち」
「不幸な子供」
「蟲の神」
作中に登場するとはいえ音叉は象徴的な意味は一向に定かでない
そもそも表紙はエドワード・ゴーリーではなく
エドゥアルト・ブルーティヒとドイツ風になっている
ドイツ語タイトルの書物を翻訳したもので
絵を描いたのも別の人物ということになっている
ブルーティヒは血まみれの意味
タイトルは時代錯誤というドイツでもあまり使われない言葉
ゴーリー:
私はドイツ語がからきしダメなんだが
年代的な間違いというような意味らしいが合ってるかね?
と一時親交のあったピーター・ノイマイヤーに手紙で質問している
「疲れた」とも訳すべきドイツ語のアナグラムでもある
『音叉』の出版経歴は謎に包まれている
まずゴーリー作品を1冊にまとめた廉価版が初出ということになっているが
1990年にゴーリー自身の出版社から500部限定版が刊行された
ゴーリー収集家のための情報本1996年にもその旨が記されている
しかし某ゴーリー愛好者が運営しているウェブサイト「Goreyana」によれば
2011年に有名な競売商サザビーでこの本の原画がセットで売り出された
サザビーが公表したページを見ると
本書とは微妙に違っていた
サザビーによれば原画が描かれたのは1968年であり
ドイツ語の問い合わせの手紙が書かれた時期とも符合する
要するにゴーリーは1968年に完成したのに
1983年に発表した際に全て描き直したと考えられる
なぜそんなことしたのか?
(ゴーリー自身でさえ謎に満ちているのに
ゴーリー収集家らはさらに迷宮世界に住んでいる人達みたい
ゴーリーの研究者エドワード・ブラッドフォードのカルチャー誌によれば
この雑誌の1968年11月号に掲載された
つまり本当の初出はこちらということになる
当時は多かったことだが
編集部が原画を返却しなかったので
収録時に全てを一から描き直したのではないかという説
ちなみに『ステータス』に載った際のタイトルは
『シオーダ 世代間のずれ、疎外、絶望が
親と子を忌まわしい振舞いに追い込むが
何も解決されない怪奇譚』
という長ったらしいタイトルだったという
結局サザビーは原画セットを競売リストから引っ込めた
以上はすべてウエブサイトの情報であり裏は取れていない
冒頭の 「L.J. を讃えて」という献辞が誰に贈られたかも不明だが
1つの可能性は詩人ロイ・ジョーンズである
ゴーリーはハーバード在学中、詩人のフランク・オハラがルームメイトだった
オハラはジョーンズと親しかったし
ゴーリー作品を応援してきたニューヨークの書店で働いたこともあった
【内容抜粋メモ】
概要 散文訳より
シオーダは不細工な子供だった
その存在は彼女の家族を乱心させた
(イラストを見る限り全然そんな感じはしないけど・・・?
シオーダは「さようなら」と叫んで堤防から飛び降りた
海に沈んでいくと足先が誰かの鼻と接触する
気づくと彼女は死んでおらず海底にいる
大きなモンスターが彼女に見入っていた
彼女は熱弁をふるい
モンスターは彼女の残酷な過去を聞いて仰天する
(モンスターが可愛い
翌日、喜びに満ちた彼女の家族は
父親が浴槽のそばで溺死しているのを見つける
一人また一人と死んでいく
以前から巻き毛に憧れていたシオーダは
真珠で頭を飾り、夜中に沖合に出没し
地元の人たちを震え上がらせる
なんだか読んだことがあるような気がして
自分のブログを読み返してみたがなかった
【訳者あとがき】
異色の絵本作家ゴーリーの数多い作品の中で
本書はひときわ異色である
(毎回異色と言っているような?w
ゴーリーの作品世界において勧善懲悪という発想は存在しない
純真であろうがなかろうが
子供は大抵ろくでもない最期を迎える
「ギャシュリークラムのちびっ子たち」
「不幸な子供」
「蟲の神」
作中に登場するとはいえ音叉は象徴的な意味は一向に定かでない
そもそも表紙はエドワード・ゴーリーではなく
エドゥアルト・ブルーティヒとドイツ風になっている
ドイツ語タイトルの書物を翻訳したもので
絵を描いたのも別の人物ということになっている
ブルーティヒは血まみれの意味
タイトルは時代錯誤というドイツでもあまり使われない言葉
ゴーリー:
私はドイツ語がからきしダメなんだが
年代的な間違いというような意味らしいが合ってるかね?
と一時親交のあったピーター・ノイマイヤーに手紙で質問している
「疲れた」とも訳すべきドイツ語のアナグラムでもある
『音叉』の出版経歴は謎に包まれている
まずゴーリー作品を1冊にまとめた廉価版が初出ということになっているが
1990年にゴーリー自身の出版社から500部限定版が刊行された
ゴーリー収集家のための情報本1996年にもその旨が記されている
しかし某ゴーリー愛好者が運営しているウェブサイト「Goreyana」によれば
2011年に有名な競売商サザビーでこの本の原画がセットで売り出された
サザビーが公表したページを見ると
本書とは微妙に違っていた
サザビーによれば原画が描かれたのは1968年であり
ドイツ語の問い合わせの手紙が書かれた時期とも符合する
要するにゴーリーは1968年に完成したのに
1983年に発表した際に全て描き直したと考えられる
なぜそんなことしたのか?
(ゴーリー自身でさえ謎に満ちているのに
ゴーリー収集家らはさらに迷宮世界に住んでいる人達みたい
ゴーリーの研究者エドワード・ブラッドフォードのカルチャー誌によれば
この雑誌の1968年11月号に掲載された
つまり本当の初出はこちらということになる
当時は多かったことだが
編集部が原画を返却しなかったので
収録時に全てを一から描き直したのではないかという説
ちなみに『ステータス』に載った際のタイトルは
『シオーダ 世代間のずれ、疎外、絶望が
親と子を忌まわしい振舞いに追い込むが
何も解決されない怪奇譚』
という長ったらしいタイトルだったという
結局サザビーは原画セットを競売リストから引っ込めた
以上はすべてウエブサイトの情報であり裏は取れていない
冒頭の 「L.J. を讃えて」という献辞が誰に贈られたかも不明だが
1つの可能性は詩人ロイ・ジョーンズである
ゴーリーはハーバード在学中、詩人のフランク・オハラがルームメイトだった
オハラはジョーンズと親しかったし
ゴーリー作品を応援してきたニューヨークの書店で働いたこともあった
【内容抜粋メモ】
概要 散文訳より
シオーダは不細工な子供だった
その存在は彼女の家族を乱心させた
(イラストを見る限り全然そんな感じはしないけど・・・?
シオーダは「さようなら」と叫んで堤防から飛び降りた
海に沈んでいくと足先が誰かの鼻と接触する
気づくと彼女は死んでおらず海底にいる
大きなモンスターが彼女に見入っていた
彼女は熱弁をふるい
モンスターは彼女の残酷な過去を聞いて仰天する
(モンスターが可愛い
翌日、喜びに満ちた彼女の家族は
父親が浴槽のそばで溺死しているのを見つける
一人また一人と死んでいく
以前から巻き毛に憧れていたシオーダは
真珠で頭を飾り、夜中に沖合に出没し
地元の人たちを震え上がらせる
コメントありがとうございます
私は図書館で借りて読む派なので
確認が出来ず分かりません/謝
ゴーリーの絵は全体が暗く精密なので
どこかに隠されているのかもしれないですね
それを見つけ出すのもマニアの楽しみのひとつかも?
お役に立てず、申し訳ありません💧
もう一か所は裏表紙でした。
おお、見つかって良かったです!
裏表紙は盲点でしたね
トリッキーなゴーリーらしいです
他にもゴーリー作品をいろいろメモっているので
また遊びに来て下さい😊