穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

ジャンル小説のマーケタビリティ

2009-10-01 09:01:17 | 書評

アップル アンド カンパニー コンサルティング ファーム 報告書からの抜粋:

ジャンル小説はマーケットが限定されているから市場は小さい。しかし最低保証はあるから、つまりそのジャンルであれば何でもいいといったたぐいの固定客はあるからある程度のマーケットはある。

つぎにプログラム開発者すなわち書き手にとっての新規参入自由度について見る。

ジャンル小説はシチ面倒くさい老門番がいて、SF小説20則とかミステリー15則などと重箱の隅をつつくから厄介かもしれない。

マーケット参入をはかる後発業者(作家志望者)は間ジャンル小説を目指すのがいいだろう。

つぎに、純文学とエンターテインメントもジャンルである。上位概念というか一次ジャンルである。このジャンルがどちらが大きいとは一概に言えない。したがって、アップル市場開発第二規則としてはこの上位概念でも間ジャンル性を狙うとよい。

村上春樹など間ジャンル手法のデパートといえよう。純文学とはいえない。といってエンターテインメントと決めつけるのも難しいわけである。

昨今のマーケタビリティにかんがみると、全体をファンタジー風味でコーティングするのがよろしかろう。ハリー・ポッターと村上春樹の共通項はここにある。もちろんベストセラー要因も共通。

もう一つはホラー風味か、スティーヴン・キングと村上春樹の共通項はここにある。なにか得体の知れない大きなもの、つねに背景にあるものとしての怪物、地霊、影、森などはまったく共通の手法である。

1Q84でも一番大きな化け物は最後まで背後にある。リトル・ピープルとかね。キングのスタンドだったかな、の何と言っていたか、見えない黒い宇宙の力のようなものが都合がいい。商品開発には。

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