「未成年」新潮文庫上p135まで読んだ。100ページから120ページあたりまでの記述は「地下室の手記」の裏バージョンといえる。一読の価値あり。つまり地下室の手記の独白者の裏バージョンとして読める。
ロスチャイルドになるための腕試しとしてある競売に出かけた後で青年たちの集まりで、思わず主人公が発言する。『自分の理想は言わない主義なのだが、、つまり自分は隅の老人じゃない青年として生きるのを信条としている』ってこれは「地下室の手記の裏バージョンになる。併せて読む価値がある。
これを書きたくて、書き残していたのが「未成年」の執筆動機とも受け取れる。併せて読むと重層的に筆者の主人公の一キャラクターが理解できると思う。
おそらくこのポイントが執筆動機の一つと思われる。
ドストの、筆者のキャラクターが出ているのは「二重人格」、「地下室の手記」とそれから「未成年」らしいね。