穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

ルビは誰が付けるのか

2024-04-26 15:21:05 | 書評

西村健太がどこかで言っていたが、ルビを付けるのは著者ではなくて編集者らしい。どうりでおかしいのが多い。つけなくていいのにつけたり、振らなければわからないのにつけなかったり。

入眠恐怖(入眠できない恐怖)を避けるために深夜読書のために辻村深月の{傲慢と善良}を買った。タイトルはイギリスの女流作家からパクってきたようだ。例によって帯によると映画化されてベストセラーだという。

この本でもルビに捧腹絶倒ものがオンパレードだ。主人公が「架」というらしい。こんな名前は見たことがない。それなのにルビが降っていない。男か女かもわからない。しばらく読んでいると男らしい。

そこで漢和辞典の名前読みを引くと「か、かける、かる」などの読みがある名前では「みつ」とよむとある。さすれば「みつ」と読むのであろう。しかし読んでいくうちに男であることがわかる。

そうすると、みつでは女みたいだ。作者というか出版社はなんとよませるのだろうか。

感心するのは読者が黙っていることだ。世界で一番扱いやすいのだろう。日本の読者は。

 

 

 

 

 

 


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