この間アラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」のDVDを見つけた。いつも三枚三千円のを買うのだが、これは3600円くらいだったかな。えらい高いな。それだけ人気が根強いのだろう。
ハイスミスの原作と比べてみようと思った訳。『見知らぬ乗客』の場合と同じで小説の映像化というより、似て非なるものだ。大分作り替えているのだが、動機が納得出来るような作りになっている。原作では二作ともその辺が説得力がないのだが、映像ではストリーも変えてあることもあるが、より自然になっている。
キャラクターが全く変えてある。被害者になる青年だが、原作ではやや不器用な印象のまじめな青年という印象だったが、映画ではリプリーをしのぐ遊び人でちゃらんぽらんな性格。それで金のない相手を色々いじめる。有るときにふと殺意を抱かれても不自然な感じがしない。
小説では、そもそも動機というようなものは描きにくいのだろう。腕の善し悪しはあるにしても基本的には。映画は比較的簡単だ。
特に前に書いたように犯行を真ん中の第二部に持ってくるような構成だと至難に違いない。それを考えるとドストの「罪と罰」はさすがだね。動機の説明は弱いが話の持って行き方がうまい。
一般論になるがミステリーで最後に謎解きがあって、説明がくる伝統的なスタイルの小説で結末が読ませる内容であるものが絶無である理由も動機の説明がみな、取って付けたようなものになるからだろう。
それでも満足という読者もいるし、よいしょする評論家亀吉、亀子氏もいるわけだが。
ハイスミスの原作と比べてみようと思った訳。『見知らぬ乗客』の場合と同じで小説の映像化というより、似て非なるものだ。大分作り替えているのだが、動機が納得出来るような作りになっている。原作では二作ともその辺が説得力がないのだが、映像ではストリーも変えてあることもあるが、より自然になっている。
キャラクターが全く変えてある。被害者になる青年だが、原作ではやや不器用な印象のまじめな青年という印象だったが、映画ではリプリーをしのぐ遊び人でちゃらんぽらんな性格。それで金のない相手を色々いじめる。有るときにふと殺意を抱かれても不自然な感じがしない。
小説では、そもそも動機というようなものは描きにくいのだろう。腕の善し悪しはあるにしても基本的には。映画は比較的簡単だ。
特に前に書いたように犯行を真ん中の第二部に持ってくるような構成だと至難に違いない。それを考えるとドストの「罪と罰」はさすがだね。動機の説明は弱いが話の持って行き方がうまい。
一般論になるがミステリーで最後に謎解きがあって、説明がくる伝統的なスタイルの小説で結末が読ませる内容であるものが絶無である理由も動機の説明がみな、取って付けたようなものになるからだろう。
それでも満足という読者もいるし、よいしょする評論家亀吉、亀子氏もいるわけだが。