オーストリア 0対0 日本(PK4-3)
(2007/9/8 TBS)
スイスとオーストリアの2カ国共催のEURO2008のプレ大会「3大陸トーナメント」がはじまった。この大会では、招待された日本とチリが、ホスト国のオーストリアとスイスと対戦する。招待国同士、ホスト国同士の対戦がない、いびつなトーナメントであり、まさに準備のための大会である。
初戦でオーストリアと対戦した日本は、アジアカップの反省をふまえた布陣となった。最終ラインに闘莉王が、トップには田中達也が起用された。また、途中で、松井大輔も交代出場した。意外(?)に素直なオシム監督の采配だった。
結果的に、この布陣は成功したと思う。得点こそ奪うことはできなかったが、中澤と闘莉王が中央を固める最終ラインはまったく危なげがなかった。また、攻撃面では、現在の日本代表の特徴である巧みなパスワークに、田中達也や松井の、前へ前へといくドリブルが加わった。中盤の稲本、鈴木啓太の豊富な運動量と中盤での激しい守備も目だっていた。
アジア大会を終え、その反省を、新たな選手を加えることで、すぐにカバーできるということは、それだけ日本サッカーの選手層が厚くなっているということだろう。この中に、U-20、U-22世代が加われば、さらに楽しみなチームになるのだが……。
ホスト国のオーストラリアは、前半15分頃までは、中盤の激しいチェックからカウンターを狙うかたちで、試合を優勢に進めた。しかし、日本があわてずにパスをまわしつづけることで、その勢いは失せてしまった。最終ラインの4人はしっかりしていたが、中盤と前線のタレント不足は明らかである。
EURO2008の本番まで、あと約10ヵ月。PK戦で勝ったものの、試合内容のふがいなさから、地元の大観衆のブーイングを浴びていたオーストリアだったが、現状では、「負けない」という現実的な戦い方をつきつめていくしかないようだ。
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