ワールドユース決勝・アルゼンチン対ナイジェリア(フジTV)
オランダで開催されていたワールドユースサッカーの決勝戦。とてもユースとは思えなかった。この大会、これまでは、日本対ベナン、日本対オーストラリアを見ていただけだったので、決勝戦とはいえ、同じ大会の試合とは思えなかったからだ。
結果は2対1でアルゼンチンの勝利。試合全体の流れはナイジェリアにあったが、それが結果に結びつかないところが、サッカーの難しさであり、面白さだろう。
アルゼンチンとナイジェリアの違いは?
ナイジェリアは、終始ゴールを奪うためのサッカーをしていた。個々の技術の高さを発揮し、守備でも攻撃でもとても組織だっていた。後半、2点目を許してから、気持ちが切れてしまったが、それまでは、相手のボールを奪い、得点するために様々なアプローチを仕掛けていた。別の日に、この試合をやり直せば、3,4点は取っていたかもしれない。
一方のアルゼンチンは、試合に勝つためのサッカーをしていた。90分間をどうやって戦うかを考えながらプレーしていたように見えた。だから、ナイジェリアに押されながらも、サッカーなら、いつかやってくるチャンスをどうものにするかを考えていた。そして、少ないチャンスからペナルティキックを得て、きっちりとそれを決めた。
ナイジェリアのサッカーも、アルゼンチンのサッカーも、とても優れた個人技と組織力に支えられたものだった。違いは、サッカーという競技の特質をどれだけ理解しているか、どれだけカラダが知っているか、だった。「王国」に生まれ育った者だけがもつメンタリティが、アルゼンチンの選手にはあった。
若い選手たちが、サッカーの奥深さを教えてくれた好ゲームだった。
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