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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



東アジア選手権・北朝鮮対日本(TV朝日)

前半27分、小笠原のバックパスと中澤のクリアキックのミスが続いた。ペナルティエリア内でミスが2つ続けば、失点につながるのは当然だろう。

東アジア選手権の初日第2試合は、W杯最終予選のリベンジを狙った北朝鮮が虎の子の1点をどうにか守りきり、1対0で日本を破った。試合開始から攻守に積極的だった北朝鮮のサッカーには、日本に勝利するという「熱さ」が、そして、一方の日本代表の鈍い動きには、「暑さ」ばかりが感じられた試合だった。

第1試合の中国対韓国が1対1で引き分けたため、日本にもまだ十分に優勝する可能性はある。しかし、勝つことによる成長も大切だが、成長するための試合の迎え方も大事なのではないか。

北朝鮮戦の先発は、いわゆる海外組みがいない場合のお決まりの、いわばマンネリのメンバーだった。JリーグHOT6を戦った、あるいは海外のビッグクラブ相手に戦った疲れが残っているのだろう、あまりいいコンディションとはいえないようだった。身体のキレもそうだが、集中力が欠けていたように思えるプレーが続出した。

はっきり言って、今の日本にとって、この大会は「絶対に負けられない」ものではない。大会を軽視するわけではないが、新しいメンバーを積極的に起用して、今後のチーム力アップのきっかけにするべきではないか。この試合に途中出場した田中や巻を、そして出番がなかった村井らを思い切って先発で使ってみてもいいのではないか。

フレッシュなメンバーを起用して、リフレッショしたチームで中国、韓国と戦い、ドイツに向けて個人の力とチームの力を高めて欲しいと思う。

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鹿島アントラーズ対マンチェスター・ユナイテッド(国立競技場)

後半25分、そのときはやってきた。7番クリスチアーノ・ロナウドに代わって、13番パク・チソンがピッチに入る。2003年元旦以来の東京・国立競技場だ。場内アナウンスで紹介され、大型ビジョンにアップになった彼の姿を見たとき、ぼくの腕には鳥肌がたっていた。マンチェスター・ユナイテッドのパク・チソン。

仁川スタジアムで見た、2002年日韓ワールドカップ、対ポルトガル戦での決勝ゴールは、そのときの興奮とともに忘れられない。その後、京都サンガで天皇杯を勝ち取り、オランダのPSVに移籍。2年目になった昨シーズンはリーグ・チャンピオンとなり、またUEFAチャンピオンズリーグでの活躍が認められ、マンチェスター・ユナイテッドから声がかかった。

日本に来る前に、すでに2試合戦っているパクの表情には自信があふれているように見えた。韓国代表の赤いユニフォームになじみがあるせいか、マンチェスターの赤もなかなかイケル。赤が似合うプレーヤー。

左サイドをドリブルで駆け抜け、ルーニーやファン・ニステルローイと巧みなパス交換をし、ゴールに迫る。後半38分には、ゴール前で完全にフリーになったものの、シュートを浮かしてしまって頭をかかえた。パク・チソンは、すっかり世界のトップチーム、マンチェスター・ユナイテッドの一員になっていた。

後半40分過ぎ、ゴール前で鹿島のGK曽ヶ端と交錯し、額に裂傷を負って退場してしまったが、そのときの額の赤い血までもが、燃えたぎるパクの気持ちを表しているようだった。

日本と韓国で育った、マンチェスター・ユナイテッドのパク・チソンの活躍に期待したい。

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先月末が入金の締め切りだった2006年ワールドカップのチケット代の督促メールが来た。今度の締め切りは8月8日だそうだ。

すでに、このブログでも書いたが、ぼくが購入したのは北朝鮮のTST6である。北朝鮮の予選敗退が決まったのに、チケット料金を払い込むつもりはない。銀行の振込み手数料を負担してドイツまで送金し、FIFAの手数料が引かれた分が、また戻ってくる。みすみす1万円弱を捨てることになる。

しかし、ちょっと気になるのは、このFIFAへの背信行為(チケットに関する規約を破っていることは事実)が、今後の12月上旬に予定されている第3次販売に影響しないかということ。また、それ以前に、2次販売の未入金分のチケットを落選者に割り当てないとも限らない。そのときに、不利にならないだろうか。

まぁ、あまり深刻に考えてもしかたがないので、FIFAやドイツ大会のチケット・セクションが、ぼくのような前科者に対して寛容であることを期待して、チケット代の督促メールは見なかったことにしようと思う。現地でダフ屋から買うときのお金をためておくためにも。

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カズがヴィッセル神戸からJ2の横浜FCに移籍した。

横浜FCへの移籍の記者会見の冒頭。カズは「こんにちは」と言いながら、頭を下げ、テーブルの上のマイクに額をぶつけた。ラモスなども少年サッカー教室の最初の挨拶でみせる、ウケ狙いのパフォーマンス。ヴェルディの伝統芸?。大人だけの記者会見では、失笑しか起こらないが、それでもあえてやったのはなぜか?J1からJ2に移籍したことへの、つまり引退よりも降格を選んだことへの照れ隠しだったのではなかったか。それだけ、カズの心も揺れ動いたということなのだろう。

ぼくはカズの横浜FC移籍を歓迎する。とても素晴らしいことだと思う。スーパースターの引退の仕方は様々だが、ひたすら現役であることにこだわるのも、ひとつの生き様だ。ピッチでボールを追いかけ、ゴールを狙うチャンスを与えられる限りは、できる限りプレーヤーであり続けて欲しい。なにしろ、ぼくには、サッカープレーヤー以外のカズの姿を想像することができない。それに、日本のサッカー界に「プロフェッショナル」をもたらしたカズだからこそできることが、まだまだたくさん残っているはずだ。

7月30日(土)の対水戸戦が、カズのJ2デビューになりそうだ。キング、38歳のリ・スタート。
真夏の夜の夢を見に、久しぶりに三ツ沢球技場に行こうかと思っている。

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WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ(TV東京)

チャンピオン川嶋勝重に前チャンピオン徳山昌守が挑んだタイトルマッチ。
軽量級には似合わない重いパンチ1発で相手をしとめることができる川島と軽量級らしいリズムでしなやかなパンチを繰り出す徳山との対戦。1年以上のブランクがある徳山の試合勘とスタミナが心配されたが…。

試合は、序盤から徳山がペースをつかみ的確なパンチを川嶋に浴びせた。6ラウンドあたりから、やや疲れが見え出した徳山に対して、川嶋も徐々に反撃にでるが、1発逆転が欲しいのか、大振りが目立った。最終12ラウンドには、スリップダウンにもみえたが、川嶋がダウンを奪う。しかし、徳山は最後まで冷静に川嶋の反抗をしのぎ、判定勝ちでチャンピオンに返り咲いた。

日本人同士となった今夜の対戦は、スピーディで緊迫感に満ちたとても素晴らしいものだった。この2人の対戦は過去1勝1敗の五分。このような状況での3戦目をボクシングでは「ラバーズマッチ」と呼ぶらしい。互いを熟知し、リスペクトする姿勢があふれていたこの試合は、まさに「恋人同士の殴り合い」だった。

このところ総合格闘技ばかりを注目し、凄惨な光景ばかりを目にしていたので、久々に観たボクシングの美しい殴り合いがやけに新鮮だった。

恋人たちの4度目の対戦に期待したいが、はたして実現するのだろうか。


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全英オープンゴルフ・最終日(TV朝日)

タイガー・ウッズの強さばかりが際立った最終日となった。
第134回全英オープンゴルフは、トータル14アンダーで、2位に5打差をつけたタイガー・ウッズが優勝した。これで、タイガーは、マスターズ、全米プロ、全米オープン、全英オープンの4つのメジャー大会を2度以上づつ制覇したことになり、29歳の若さでダブルグランドスラムを達成した。

最終日のタイガーは、18ホールを完璧にマネージメントしていた。
アウトの9ホールのうち、5番と9番で計算どおり2つのバーディーを奪いスコアを14アンダーに伸ばす。しかし、そのバーディー奪取よりもすごかったのが、6番、7番のセカンドショット、そして8番ショートホールのティーショットだった。アイアンでピンをデッドに狙ったボールは、ピンに当たり、カップをかすめた。いずれもパーに終わったが、聖地セント・アンドリュースに挑むタイガーの勇気と技術を垣間見た瞬間だった。

折り返しとなる10番でボギーとしたときの苦笑いは、それでも勝利を確信していたからではなかったか。その後、タイガーを追うはずの一流選手たちが、真綿で首を絞められるかのように、聖地のグリーンの、それもカップ際のわずかな傾き、繊細な芝の目に狂わされながら、じわじわとスコアをくずしていく。そして、タイガーだけが、計算どおりにバーディーをとり、ボギーを想定の範囲内におさめ、目論見どおりに勝者となった。

最終日のタイガー・ウッズのプレーを見て、ゴルフとは自分との戦いであり、コースとの戦いであることを再確認した。そして、戦う相手である自分やコースをいかに味方にできるかが勝負のカギだということも。聖地セント・アンドリュースは、果敢に勝負に挑んだタイガー・ウッズだけに微笑んだように感じた。

波乱はなかったが、タイガー・ウッズのプレーを追いかけるだけで、十分にドラマティックな全英オープンゴルフの最終日だった。これがメジャーの、メジャーと言われる所以だろう。

ところで、表彰式で優勝トロフィーを受け取ったタイガー・ウッズのコメントが始まると同時に、テレビ中継の画面は東京のスタジオに切り替わってしまった。スコットランドから帰国したばかりのキャスターには気の毒だが、ダブルグランドスラムを達成した新しい帝王の言葉を聴きたかったのは、ぼくだけではなかったはずだ。

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全英オープンゴルフ・第3日目(TV朝日)


この地の羊飼いが始めたというゴルフ。グリーンのまわりから、一流のプロ選手たちがパターを使ってカップを狙う姿は、発祥の時と場所を彷彿させる。

第134回全英オープンゴルフ。今年の会場は、聖地、セント・アンドリュース。
3日目までが終わって、首位はタイガー・ウッズ(-12)。そして、6打差以内で18人が追いかける混戦となっている。

3日目までを振り返ると、定年を迎えた帝王ニクラウスが予選落ちし、一緒にラウンドしたかつての新帝王ワトソンがどうにか予選通過。そして、現在の帝王タイガー・ウッズがトップを走る。否、走るという表現は適当でないかもしれない。走りかけながらも、ブレーキがかかる。風が、ブッシュがタイガーの行く手に立ちふさがる。追っ手を引き離そうとチャンレンジするタイガーが聖地の罠にはまる一方、追いかける者たちは、みな安全第一で罠からうまく逃れてきた。

しかし、最終日、タイガーを追う者は、カップを狙う者はチャレンジしなければならない。そして、チャレンジャーには、きっと聖地の罠が牙をむくはずだ。

タイガーに、そして聖地の罠に勝てる者が現れるのだろうか。
全英オープン最終日。タイガーが勝つにしても、勇気ある挑戦者が逆転するにしても、ドラマティックなものになるにちがいない。

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東京ヴェルディ1969対浦和レッズ(2005/7/6 19:00 国立競技場)

久々の平日の夜のサッカー観戦。梅雨の真っ最中にしては、まぁすごしやすい夜だったが、肝心の試合は散々な内容だった。

7対0で浦和レッズの勝ち。圧勝とか完勝とかの表現ではおいつかないほど。今までお金を払って見た試合で、7点差は初めての経験。浦和の7点は、前半に長谷部、トゥーリオ、山田が、後半に永井、田中、平川(2点)と、6人であげたものだ。これだけ大勢の選手が得点をした試合も初めて見たと思う。

それにしても、ヴェルディはどうなってしまったのだろうか。前節のガンバ大阪戦は7対1。アラウージョ1人に蹂躙された。そして、今晩は、レッズの全員に軽くあしらわれた。7失点が2試合も続くとは、もともと得点自体が少ないサッカーではほとんどありえないことだ。

ヴェルディに何が起こっているのか?

しばらく見ない間に、ここ数年のヴェルディの中核だった林や米山などが姿を消し、代わりに活きのいい若手が台頭してきていた。今までも世代交代はあった。しかし、メンバーは変わっても、その高い個人技は、常にヴェルディの武器であり、売り物だった。しかし、この日のヴェルディに自信に満ちたボールさばきはまったく見られなかった。

そして、後半立ち上がりの3連続失点。まるで浦和のサポーターの中に吸い込まれるかのようにゴールが決まるごとに、ヴェルディの選手は茫然自失となっていた。

この日のヴェルディが失っていたもの。自信と自身。

精神論を語るのは好きではない。しかし、そんなぼくでさえも、「気持ちを強く!」と言いたくなってしまう。ヴェルディというスタイルが薄れていくのはさびしい。試合に勝てとは言わない。ヴェルディらしいサッカーを再び見せて欲しいのである。

明日は、東京ダービー。しかし、ヴェルディの本当の相手は、FC東京ではなく、自分たちの心のはずだ。

あらためて言いたい。ヴェルディよ、強い気持ちをもって、自分自身に挑め!

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友人のスポーツライターが企画したホームページがスタートしました。

http://www.nippon-daihyo.jp/

ぜひご覧ください。

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football batonなるものが廻ってきました。はじめてなので、こたえることにします。でも、これが最後です。

1.Number of your soccer video (DVD) (あなたの持っているサッカービデオ(DVD)の数)
セル・ビデオということでしょうね。10本ほどありました。
「'82スペインワールドカップ準決勝 西ドイツ対フランス」「ヨハン・クライフ no14」「MERCI MICHEL」「JUVENTUS DE TURIN」「LES PLUS GRANDS JOUEURS」「ワールドカップ'66~'86 ベスト141ゴール集」「FIFAワールドカップ フランス'98 テクニカルアナリシス」「2002FIFA World Cup Korea/Japan JFAテクニカルビデオ」「EURO84」「Jリーグ公式ビデオ1993 Jリーグ・サントリーシリーズ第1節~第2節」
DVDも何枚かあるはずだけど、ちょっと見当たりませんでした。

2.People who patronizes it now (今一押しの選手(人物でもクラブでも何でも可)
パク・チソン(マンチェスター・ユナイテッド)

3.The GOAL I remained (印象に残っているゴール)
1974年ワールドカップ西ドイツ大会の決勝の先制点となったヨハン・ニースケンス(オランダ)のペナルティキック。

4.Five players favorite of me, or that mean a lot to me (好きな、または特別な思い入れのある選手5人)
ヨハン・クライフ(オランダ)、カジミエル・ディナ(ポーランド)、ミシェル・プラティニ(フランス)、ドラガン・ストイコビッチ(ユーゴスラビア)、パウル・ブライトナー(西ドイツ)

5、One-Five people to whom I'm passing the baton (バトンを廻す1~5名)
もしかしたら、昨年EURO2004のときにリスボンで会ったのが最後かも。湘南方面で復活宣言(?)した2takeさん。それと、このBlogにコメントくれたaozoraさんへ。こういうのって、スルーしてくれてもいいんですよね。気が向いたら、よろしくです。

--------------テンプレートは以下------------------------

1.Number of your soccer video (DVD)
  あなたの持っているサッカービデオ(DVD)の数

2.People who patronizes it now
  今一押しの選手(人物でもクラブでも何でも可)

3.The GOAL I remained
  印象に残っているゴール 

4.Five players favorite of me, or that mean a lot to me
  好きな、または特別な思い入れのある選手5人

5.One-Five people to whom I'm passing the baton
  バトンを廻す1~5名

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ワールドユース決勝・アルゼンチン対ナイジェリア(フジTV)

オランダで開催されていたワールドユースサッカーの決勝戦。とてもユースとは思えなかった。この大会、これまでは、日本対ベナン、日本対オーストラリアを見ていただけだったので、決勝戦とはいえ、同じ大会の試合とは思えなかったからだ。

結果は2対1でアルゼンチンの勝利。試合全体の流れはナイジェリアにあったが、それが結果に結びつかないところが、サッカーの難しさであり、面白さだろう。

アルゼンチンとナイジェリアの違いは?

ナイジェリアは、終始ゴールを奪うためのサッカーをしていた。個々の技術の高さを発揮し、守備でも攻撃でもとても組織だっていた。後半、2点目を許してから、気持ちが切れてしまったが、それまでは、相手のボールを奪い、得点するために様々なアプローチを仕掛けていた。別の日に、この試合をやり直せば、3,4点は取っていたかもしれない。

一方のアルゼンチンは、試合に勝つためのサッカーをしていた。90分間をどうやって戦うかを考えながらプレーしていたように見えた。だから、ナイジェリアに押されながらも、サッカーなら、いつかやってくるチャンスをどうものにするかを考えていた。そして、少ないチャンスからペナルティキックを得て、きっちりとそれを決めた。

ナイジェリアのサッカーも、アルゼンチンのサッカーも、とても優れた個人技と組織力に支えられたものだった。違いは、サッカーという競技の特質をどれだけ理解しているか、どれだけカラダが知っているか、だった。「王国」に生まれ育った者だけがもつメンタリティが、アルゼンチンの選手にはあった。

若い選手たちが、サッカーの奥深さを教えてくれた好ゲームだった。

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