女子ワールドカップ
3位決定戦
スウェーデン 2対1 フランス (ジンスハイム)
女子W杯3位決定戦の試合後に、印象に残った2つの光景があった。
1つは敗れたフランスの選手が、サポーターにあいさつするために場内を周っていたときのこと。
フランスの8番、ソニア・ボンパストール選手が、バックスタンドの観客席から自分の子どもをおろし、残りの半周を一緒に歩いた。
ボンパストールは、後半半ば、スウェーデンの選手をレッドカードに追い込んだ交錯プレーで、ややスウェーデンびいきのドイツの観衆の反感をかった。以後は、ボールをもつたびに会場から大ブーイングの攻撃を受けた。
母親が大ブーイングをあび続けたことに、息子はどんな思いだったのだろうか。その息子をなぐさめるために、勇気づけるために、あるいは、自分が息子に支えてもらうために呼び入れたのかもしれない。
2つ目は、スウェーデンの選手、監督が、メインスタンドで3位の表彰を受けているとき、ピッチでは、チームを支えてきたスタッフが肩を組んで、一体となって、その模様を見ていた。表彰の場には上がれないが、自分たちも一緒になって戦ってきたんだという思いが、その並んだ背中から感じられた。
3位決定戦とはいえ、熱い戦いを繰り広げたスウェーデンとフランス。試合後の印象的な光景は、真剣勝負だったからこそのものだった。
※2011年7月17日にFacebookに掲載したものを転載しました。
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