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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



「日本代表は大丈夫なの?」
先週のキリンカップで2連敗して以来、よくたずねられる。
「大丈夫でしょ。問題ないでしょ、別に。」
これが、ぼくの答え。
ここのところの日本代表の要は「3人の『中』」だった。攻撃の要、中村俊輔。中盤の守備の要、中田英寿。最終ラインの要、中澤佑二。この3人がいなかったのだから、勝てなかったのは当たりまえだ。
もしどうしても勝ちたかったのなら、要の3人がいないなりの戦術をとるべきなのに、特別なことは何もしていない。所詮は練習試合なのである。新潟で見たときは、「まだ練習時のパス回しの方が迫力があるのでは?」と思うほどだった。
戦術なんていらない。要の3人がそろえば、日本代表のサッカーはまったくちがうものになる。そして、たぶんバーレーンに勝つ。これが、今まで積み重ねてきたものなのだ。
金曜日の深夜は、ゆったりとテレビの前で朗報を待てばいいのだ。

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昨日(5/28)、はじめて本郷にある日本サッカーミュージアムを訪れた。そのB1(ロゥアースタンド)にあるレファレンスルームで調べたいことがあったためだ。そして、行ってから、前日に日本サッカー殿堂がオープンしたことを知った。

日本サッカー殿堂には、歴代の日本サッカー協会会長やこれまで日本サッカーに貢献してきた人たちが飾られている。幅2メートルほどの薄暗い廊下の両側に、銀色の顔の立体レリーフが並んでいた。よく言えば重厚な雰囲気だが、悪く言えば不気味な空間だった。
「夜中になると、ボールをける音が聞こえるんですよ。」
これはレファレンスルームのスタッフの冗談だが、つい本気にしてしまいそうだ。

レファレンスルームは、その殿堂を通りぬけた先にある。昨日は、ぼくのほかに、中学生らしい3人の女の子たちが日本サッカーの歴史を調べていた。そして、調べごとを終えた彼女たちの一人が帰るときに言っていた。「また、あのこわい廊下を通るのかぁ。」

そこに並んでいる人たちをみて、「殿堂」にピンとくる顔もあれば、そうでない顔もある。正直なところ、人選も含めて、第一印象はいまいちだった。ただ、日本サッカー界としては、初の試み。これから、より有意義な空間になっていくことを願いたいと思う。

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昨日5月24日の読売新聞(朝刊)にうれしい記事が載っていた。
毎週火曜日のスポーツ面にある「ぴっちさいど」というコラムで、元ヴェルディ川崎総監督の李国秀さんが「(指導者ライセンスを)取得してみようか」という意思表明をしていたのだ。
数々の日本代表選手の育成に携わり、ヴェルデイ川崎の総監督時代には、はじめてのステージで、低迷していたチームを2位にした功績がありながらも、S級ライセンスを持たないために、このところ最前線での活躍が限られていた。本人の口から、S級ライセンスという資格制度に対する懐疑的な意見を聞いたこともある。
しかし、「来月からB級ライセンス講座に参加する」らしい。この時期に、何が、李さんの心を変えるきっかけになったのかはわからない。
ただ、李さんがJリーグの指導者になることによって、魅力的なチームと優秀なプレーヤーが増えることは間違いない。

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昨日のキリンカップサッカー2005「日本対ペルー」の視聴率は11.2%(関東地区)。その後、放送された宮里藍が優勝した女子ゴルフ「ブリジストンレディスオープン」は12.5%(同)。
藍は青より強かった。

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こんな試合でも、記事を書かなければならない記者の方々を気の毒に思った。
5月のポカポカ陽気の影響なのか、キリンカップサッカー2005の緒戦、日本対ペルーの試合は、なんとものんびりした緊張感のないものだった。日本代表は、選手も戦術も同じなのだから、「想定の範囲内」のパフォーマンスではあった。結局、最後の最後に日本が失点し、負けてしまったが、そんな結果もあまり気にならないほどだった。

「攻め気を見せず、まったり、しっかりボールをキープし、最後にゴールを奪う」というスタイルが確実に身についている日本代表。今日のところは、ロスタイムで失点してしまったが、親善試合で「強運」を使い果たさないところも心憎い。要は、本番(=アジア最終予選)で勝てばいいのだから。

試合を見終わって、帰路につく観客の表情は一様にさえなかった。試合に負けてしまったのだから当然だ。しかし、結果よりも内容に納得がいかないというのがほとんどのファンの正直な気持ちだろう。試合後の新潟スタジアムの周辺のどんよりとした物憂げな雰囲気は、ジーコ監督率いる日本代表への期待の大きさの裏返しでもある。

そんな日本のサッカーファンの期待の中身を、ジーコ監督だけが気づいていないのではないか。

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6月の北朝鮮対日本の試合について記しておきたい。昨晩(5/14)、恒例のビバ!サッカー講座があり、この試合についての意見交換があった。それを受けて、改めて考えてみたからだ。

テレビなどマスメディアは、タイで開催される第三国での無観客試合が、日本にとって有利かどうかに焦点を当てている。これは、来年のワールドカップに日本が出場できるかどうかということが、ほとんどの日本のサッカーファンの関心事なのだから、当然のことだろう。アウェーが中立国に、人工芝が天然芝になった。日本にとって、平壌で試合をすることと比べて、不利が軽減されたことは確かだが、どちらにとって有利、不利というほどの問題ではないと思う。

では、今回の制裁内容が適当なのかどうか。こちらが本題。
制裁を加える根拠は、バーレーン戦、イラン戦での北朝鮮サッカー協会の試合の運営・管理(主管)が悪かったことである。だから、FIFA(国際サッカー連盟)は、次の北朝鮮サッカー協会の主管試合(対日本戦)を対象にして、北朝鮮サッカー協会に制裁を加えようとしている。この最大の目的は「みせしめ」だ。大切なサッカーの試合を安全に運営できないと、そのサッカー協会はこういうことになるぞ、と。

一番大きなダメージは、勝ち点を剥奪することで、次は、罰金か。そして、難しいのは、日本、バーレーン、イランの同じ組の3カ国に対して公平であること。さらに言うと、もう一つのA組の4カ国への配慮も必要。次の日本戦で、極端に日本に有利になるような制裁は、バーレーン、イランが納得しないだろう。まして、実際に、平壌で被害を受けた当事者なのは、彼らである。また、勝ち点を剥奪すると、B組が実質的に3カ国の争いになり、A組との不公平感も漂う。それに、北朝鮮には、今のところ、マイナスするだけの勝ち点もない。
たぶん、こんなことをいろいろ考えて、FIFAは、「罰金+第三国での無観客試合」としたのだろう。

ぼくは、制裁としては罰金のみで十分ではないかと思う。
第三国だろうが、無観客試合だろうが、どんなかたちで試合をおこなっても、北朝鮮以外の3カ国の間に公平な条件など考えられない。だから、予定通り、北朝鮮で試合を開催する。1次予選は、きちんとできたのだし。ただし、所定の罰金に加えて、その試合の入場料収入(実際の売り上げは少ないだろうが)をすべて没収する。
これならば、北朝鮮が損をし(=罰を受け)、他の3カ国への影響はほとんどない。そして、無観客試合とはちがって、入場料収入を召上げるFIFAは得をする。この程度が関の山ではないか。

そもそも、ぼくは、今回のような「みせしめ」的な制裁におおいに疑問を感じている。
もともとサッカーは、それほどに観客を熱狂させるスポーツであり、だからこそ、世界中が夢中になる。サッカー場は本来危険な場所なのだ。安全は大事だが、警官や警備員であふれたスタジアムは興ざめはなはだしい。
「みせしめ」として、無観客試合のようないびつなサッカーの試合を見せられたあげく、過剰な警備によってスタジアムが窮屈になるのは御免である。



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PSV対ACミラン(フジTV)

さすがUEFAチャンピオンズリーグの準決勝だけあって、見ごたえあり過ぎ。1stレグで2対0と勝ったミランが、ガチガチの守りで、アウェーの試合に臨むのかと思っていたが……。たぶん、ミランは守り抜こうとしていたのだろうが、それをこじ開けたPSVに拍手をおくりたい。
なかでも、やはり韓国の2人。先制点のパク・チソン。2点目のアシストのイ・ヨンピョ。欧州の、というか、世界の最高峰の試合のなかで輝きまくっていた。2002年W杯の4強なんだから当然かもしれないけれど。
2人とも、巧さよりも強さ、速さがあるのがいい。最近、Jリーグでも韓国の選手の活躍が目立つ。そして、目をひくのは、その強さと速さ。
友人である元Jリーグの監督の言葉。「うまいやつはたくさんいるけれど、強いやつは少ない。プロ選手に必要なのは、巧さよりも強さだよ。」

来年のドイツでも、韓国の活躍に期待したくなるわけだ。



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NHKスペシャル「待ったなしプロ野球改革」(5/4 21:00~)を見た。
巨人・滝鼻、オリックス・宮内、ソフトバンク・孫の3人のオーナーが、プロ野球について語っていた。長年プロ野球界をリードしながらも、最近は、成績とともに人気の凋落傾向が悩ましい巨人。近鉄と合併して「バファローズ」と愛称が変わったオリックス。そして、ダイエーを買収したソフトバンク。当然、三者三様である。
しかし、なかでも、後半の宮内氏と孫氏の考え方の違いが、とても興味深かった。
プロ野球あるいはパシフィックリーグという集団として、どう生き延びていくか。米国のNFL(アメリカンフットボールのプロ・リーグ)を理想とし、共存を優先するビジネスモデルを築かなくてはならないとする宮内氏。それに対して、人為的なコントロールを加えることなく、自由市場で競争することをよしとする孫氏。
日本国内でのビジネスに徹すべきとする宮内氏。MLBと一緒になって世界一を決める試合をしようとする孫氏。
約20年もの間、赤字に苦しんできた宮内氏の苦悩も、今季からプロ野球団のオーナーになり希望にあふれる孫氏の心意気も、どっちもよくわかる。
しかし、やはり、やるならば、孫氏のようなチャレンジ精神をもってもらいたい。
「他のスポーツに与えられた環境と比べて、プロ野球は恵まれている。恵まれた環境にあるうちに、次の手を打つべきだ。やれることはたくさんある」と孫氏は言う。そのとおりだと思う。
宮内氏は、共存を目指す前に、競争に勝つことを考えるべきだ。
すでに他の球団はいろいろなことに取り組み、そして実際に答えを出しているところもあるのだから。

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昨日5月2日(月)、日本時間の19時から、ドイツ・ワールドカップのチケットの2次申し込みがおこなわれた。ただし、申し込みできたのは、TSTと呼ばれる特定のチームだけを追いかけるチケットだけ。しかも、日本をはじめとする13カ国分は、すでに1次申し込みで完売していた。

申し込み開始時間になると、すぐにサーバが混み始め、受け付け待ち状態。そして、約2時間で、各大陸予選を勝ち抜きそうな国の追っかけチケットは、ほとんどが売り切れとなった。そのなかで、アジア地区予選突破が濃厚とみられる韓国の分が、最後のほうまで残っていたのがちょっと意外だった。

チケットの売れ行きをみると、プロのチケット屋(≒ダフ屋)による買い占めがおこなわれていたのは明らかだった。1次申し込みで完売した13カ国を除いて、予選を勝ち抜きそうな国のTST7(グループリーグから決勝戦までの7試合分)のカテゴリー1からTST6、TST5へと、見事なほどに、順に売り切れていったからだ。それに、これほどすぐに申し込みが一杯になるのだったら、1次申し込みのときに売り切れていてもいいはず。高値のつく決勝戦や準決勝戦のいい席をなんとか確保しようとするチケット屋の魂胆がみえみえなのである。もちろん普通のファンも大勢申し込んでいるのだろうけれど……。

ぼくはというと、とりあえず準決勝のチケットを確保したいと思い、韓国のTST6に狙いをつけた。ということは、チケット屋と同じじゃないか……。しかし、結局、最後の送信の画面まで何度か到達したものの、送信には至らなかった。

今回のチケットの申し込みについては、ぼくはおおいに反省(と言うよりも後悔)している。
2002年日韓大会とEURO2004と、最近の2大会で比較的楽にチケットを確保できたので、かなりの油断があった。しかし、2006年のドイツ大会の次に、ワールドカップがヨーロッパで開催されるのは20年後の2026年である。ヨーロッパのサッカーファンが殺到するのも無理はない。アジアの東端の大会とはわけがちがう。それなのに、のほほんと準々決勝や準決勝を申し込んで、当然のように割り当てられると思っていたのだから何をかいわんやである。今となってはあとの祭りであるが、1次申し込みのときに、韓国やイランのTST7とかを申し込んでおくべきだった。そうすれば、準決勝や決勝のチケットを確保できたのに……。

今年の12月には、3次申し込みがあるはずだが、たぶんチケットを確保することはかなわないだろう。そうなると、ドルトムントやミュンヘンの街角で、長野、パリそしてリスボンで見かけた、ロンドンからのチケット屋と交渉しなくてはならない。

それもまた、ワールドカップの楽しみではあるのだが……。

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楽天イーグルス対西武ライオンズ(フルキャストスタジアム宮城)

試合には負けてしまったが、楽天イーグルスのホーム球場、フルキャストスタジアム宮城(以下、フルスタ)は、なかなか雰囲気のいい「ボールパーク」だった。
前日、サッカーを観た仙台スタジアムは、観客席が屋根で覆われているので、サポーターの声がよく響いた。しかし、フルスタの屋根はバックネット裏にほんの少しだけ。これだけ抜けた空間でスポーツを見るのは久しぶりのような気がする。天気もよく、本当に気持ちがよかった。屋根がないのも、またいいものだ。
ぼくの席は、3塁側のフィールドシート。今までだったらファールグラウンドだったところに張り出してつくられた席である。距離も、目線の高さもフィールドに近いため、臨場感たっぷり。三遊間を抜けるヒットは、まるで自分に向かってくるよう。
子ども連れが多い観客のための企画もイニングごとに目白押し。試合前には、外野で親子がキャッチボール。始球式も親子のバッテリー。「ファミリー・グラウンドキーパー」なんて、試合途中のグラウンド整備に観客を参加させてしまう。でも、意味のわからない子どもは、グラウンドにたっただけでピースサイン。突然、きぐるみのキャラクターが観客席にやってくれば、もう試合そっちのけで記念撮影が始まる。試合に集中するのもいいけれど、スタジアム全体を楽しむのも、また野球のおもしろさだ。試合時間も長いしね。
10年前に訪れたことのあるボストンのフェンウェイパークを思い出した。外野スタンドを駆け回っている子どもたちが大勢いた。彼らは、野球を見に来ているというよりも、野球場に遊びにきていた。
フルスタは、そんな野球場だった。
そういえば、子どもだけでなく、大人も、ずいぶんと楽天のユニフォームを着ていた。ぼくの目の前のお年寄りはグラブを持ってきていた。子どもとファールボールを取り合うつもりなのか。
フルスタは、子どもも大人も楽しめるボールパークだった。
あとは、楽天の勝利がついてくれば申し分ないのだが、そんなちっぽけなことは、きっと時間が解決してくれるはずだ。

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ベガルタ仙台対湘南ベルマーレ(仙台スタジアム)

都並監督率いるベガルタ仙台が、3対0で湘南を圧倒した。ホーム初勝利である。
仙台は、前半から積極的に攻めまくった。トップのシュウェンクが何度か決定的なチャンスを逃すものの、財前を中心に、めげずにゴールを目指す。それが前半39分に実を結んだ。財前がシュウェンクの頭を狙ったクロスが流れたところに大柴が走りこんでゴール!スタンドは総立ち。
後半も勢いはとまらず、20分、29分と大柴と梁のコンビで2点をあげて試合を決めた。守りでは、安定したセービングをみせるベテラン高桑を中心に、湘南の攻撃をしのぎきった。
黄色に染まったスタンドが揺れた。サポーターの笑顔とともに。
試合終了後、まるでシーズン最後の試合の後のように、選手がフィールドを一周して、サポーターに挨拶をしてまわっていた。待ちに待ったホーム初勝利の報告。ヒーローインタビューを終えた梁が、その後を追って、一人ぺこぺこと頭を下げていた。まるで、今まで勝てなかったことをわびるように。
サポーターの勝利の凱歌が一段と大きく鳴り響く。
幸福の黄色いスタジアムに、いつまでも、いつまでもサポーターの歌声が響く。
これが、Jがある街の幸せ。


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