WJBLファイナル第3戦:シャンソン化粧品対日本航空(代々木第2体育館)
92対68の24点差でシャンソン化粧品が、日本航空に完勝した。内容には点差以上の開きがあり、ファイナルの行方が見えてきた試合だった。1日おいた次の火曜日(3/15)の第4戦で、シャンソン化粧品が5年ぶりに女王に返り咲くことだろう。
この試合のシャンソン、李玉慈(イ・オクジャ)ヘッドコーチの作戦は、接戦をものにした第2戦と同じ。ディフェンスでは、日本航空のエースガード薮内夏美を石川(または渡辺)が徹底マークし、攻撃は身長2mの河恩珠(ハ・ウンジュ)を中心に組み立てること。そして、この作戦が見事に当たった。逆に言えば、連戦のため、日本航空には対抗策を十分に講じる時間がなかった。しかし、時間以上に足りなかったのは、人材あるいは経験だったかもしれない。
ここまでの3試合で、シャンソンのハの成長(ちょっとおおげさかもしれないが)がすばらしい。この試合、開始直後に最初のファウルを犯してしまったが、その後は、無理をせず、ほぼフル出場し、得点とシュートブロックを重ねた。日本航空は、今のハのオフェンスを止めることも、ハのディフェンスを破ることもできないだろう。そして、ハが安定することで、本来のエース永田が自由に動き回り、三木がロングシュートを気持ちよく放り、ガードの相澤が鋭いペネトレイトを決める。手がつけられなくなっている。
一方、チームの中心である薮内(夏)が完全に抑えられている日本航空は重症だ。薮内(夏)を中心に、7年をかけて、名コーチ、林永甫(イム・ヨンボ)が作り上げたチームに、彼女の代わりになるプレーヤーはいない。薮内(夏)が機能しない日本航空は、シャンソンとは対照的に1戦ごとに内容が悪くなっている。
これまで15年続いた、シャンソンとJOMOの2強時代に、いったんの区切りをつけ、日本の女子バスケットボールの歴史に新風をおくるためにも、日本航空にがんばってもらいたいと思っている。身長の高さが絶対的有利になるバスケットボールにおいて、ハの高さに、なんとか対抗していって欲しい。
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