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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



天皇杯サッカー
準決勝:ガンバ大阪 1対0 横浜F・マリノス
2008/12/29 東京・国立競技場


延長戦にもつれこんだ準決勝を、東京・国立競技場で観戦した観客の数は、19,843人と発表された。

天気もよかったし、すでに年末年始の休暇にはいっている会社も多いので、もっと多くのファンが集まるかと思っていたので、少し残念だった。数字以上に残念だったのが、両チームのサポーターしか集まっていないのではと思えたことだった。

当日の観客席の埋まり具合は、ホーム(横浜)ゴール裏自由席は、横浜のサポーターでほぼ満員。反対のアウエー(G大阪)ゴール裏自由席は、G大阪のサポーターと、中立のファンで8割程度。バックスタンドの下段指定席は3割程度で、聖火台のすぐ下の方にあたるバックスタンドの上段は使われていなかった。メインスタンドの状況はよく見えなかったが、5、6割埋まっていたのではないか。

要は、せっかく席が空いているのに、観戦しにくいゴール裏ばかりに観客が集まり、タッチライン沿いで見ている人が少ないことに、疑問を感じたのである。テレビに映ったときの見栄えも悪く、サッカーが人気がないと思われるかもしれない。

熱心なサポーターならゴール裏でもいいかもしれないが、両方のチームを応援し、サッカーを楽しみたいというファンのことをもっと考えてくれてもいいのではないか。チケットの値段を安くするとか、後半になったら、空いている指定席を自由席にしてしまうとか…。運営が大変かもしれないが、検討に値すると思う。

さらには、サポーターの席も、高校サッカーのように、バックスタンドにしてもいいのではないか。サポーターだって、試合をしっかりと見たいだろう。試合がよく見えないから、試合中、試合展開に関係なく歌うことしかできないのではと勘ぐりたくなる。

天皇杯は、その大会方式からみて、浮遊層、新規層であるファンを取り込むチャンスとなる大会だと思う。元日の決勝戦が対戦カードに関係なく満員になるのは素晴らしいことだが、それまでの試合でも何らかの工夫ができないものだろうか。

ところで、この試合では、選手紹介などの場内放送は女性アナウンサーが担当していた。はじめは、ちょっと違和感があったが、先日終わったトヨタカップや日本代表戦で、力のこもったアナウンスばかり聞いていたので、なかなか新鮮でもあった。



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天皇杯サッカー
準決勝:ガンバ大阪 1対0 横浜F・マリノス
2008/12/29 東京・国立競技場


ケガと疲労を乗り越えて、ガンバ大阪が天皇杯の決勝進出を決めた。

横浜の敗因は、清水の退場(イエローカード2枚)につきる。後半途中交代出場して、スピードあふれるドリブルでチャンスをつくり、チームに勢いをもたらしていた。延長前半の清水の退場は、横浜にとって、一人少なくなった以上のマイナスがあった。

G大阪の勝因は、チームの核となる選手を思い切って交代退場させたことだろう。播戸、遠藤、橋本が後半、そして延長後半にピッチから姿を消した。ただし、最後に橋本までを交代させることができたのは、横浜よりも1人多いという状況だったからかもしれない。そして、延長後半残り4分、後半から出場していた寺田のドリブル突進から、山崎へのスルーパスが決勝点につながった。

全般的には若い横浜が優勢だったが、ポストに当たるシュートを2度放つなど、決定的なチャンスはG大阪の方が多かった。この日の試合運びや選手起用をみて、ACLやクラブワールドカップでの経験を通じて、G大阪の選手と監督が自信を深めているように感じた。



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JOMOウインターカップ2008
男子決勝:洛南 73対71 福岡第一
2008/12/29 東京体育館

高校生の若さあふれるプレーを期待したが、若さがもろさ、弱さとなってあらわれた男子の決勝だった。

大会3連覇を狙う京都の洛南高校と2mの外人センター、イブラヒムを擁する福岡第一高校の対戦は、福岡の4連続ゴール、8点リードから始まった。この試合、この序盤の福岡のプレーぶりにだけ勢いがあった。その後も福岡第一は、センターのイブラヒムの高さを生かしたプレーでリードを続けたが、ややセンターに頼りすぎたようだ。

洛南は、落ち着いているように見えたが、攻撃では福岡第一の守備を崩せず、守備ではリバウンドからのセカンドボールを福岡第一に拾われ続け、なかなか差を詰められない。

洛南は第2Qで、一時、33対33の同点にするも、再び離され、前半は35対45と10点リードされて終わる。第3Q終了時で5点差にし、第4Qのはじめに2連続ゴールで1点差に迫り、残り8分となったところでようやく逆転した。その後は、最後まで一進一退の攻防が続いたが、残り30秒で、4点差にし勝負を決めた。

洛南の逆転のきっかけは、第4Qで敷いたゾーンディフェンスだった。1-2-2-のゾーンディフェンスで、高い位置からプレッシャーをかけながら、ゴール下もがっちりと守る。洛南の外側のシュートを抑えながら、ディフェンスリバウンドを確実に拾う。このゾーンディフェンスの起用が、この試合の勝負の分かれ目であり、唯一の見どころだった。

福岡第一は、洛南のゾーンにまんまとはまってしまった。まさに若さゆえのもろさだった。しかし、ゾーンで優勢にたった洛南も、リードを広げるチャンスだった何度かのフリースローをことごとく外した。若さゆえの弱さか。

互いのもろさと弱さが、決勝戦を接戦にした。しかし、もう少しレベルの高い熱戦を見たかったというのが、試合後の率直な感想だった。



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FIFA Club World Cup Japan 2008 番外編 
2008/12/21 横浜国際総合競技場


3位決定戦と決勝戦の間の時間に、公式プログラムを買いに南スタンド2Fにあるオフィシャルショップへ行った。しかし、残念ながら、完売しましたとのこと。珍しいなと思いながら、過去の反省から、印刷部数を相当減らしたのだろうと納得した。

来年、再来年と見ることができないし、その次の年に再び日本で開催されることにはなっているものの、昨今の不景気状態では先の保証はない。もしかしたら、最後のトヨタカップかもしれない。記念に買っておきたかった。納得しながらも、あきらめきれなかった公式プログラムだったが・・・。

決勝戦とその後の表彰セレモニーを見た後、東スタンド下まで歩いていくと、そこのショップでは、まだ公式プログラムを売っていた。しかも、2冊(5000円)以上、VISAカードを使って買うと、オリジナルのネックウォーマーがもらえるらしい。

そこで、交渉した。「1冊だけど、VISAカードで買うので、それ頂戴!」

というわけで、最後に公式プログラムとネックウォーマーを手に入れて、スタジアムを後にしたわけで、まぁ、いい大会だったのではないか。



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FIFA CLUB WORLD CUP JAPAN 2008
3位決定戦:ガンバ大阪 1対0 パチューカ
2008/12/21 横浜国際総合競技場


初戦のアルアハリ戦こそ4点を取って大逆転勝利したパチューカが、その後はゴールすることなく大会を終えた。準決勝のリガ・デ・キト戦でも、3位決定戦のガンバ大阪戦でも、パチューカのボール保持率は66%で、相手を圧倒した。しかし、得点には至らなかった。

長短織り交ぜたパスワークに、鋭いドリブルを加え、小気味よいサッカーを展開したが、それゆえか、ゴール前で寸詰まりになる場面が多かった。じわじわと相手ゴールに迫るうちに、見方も相手もゴール前に集まり、シュートコースが消えてしまう。いつのまにか難しい角度のシュートを放たなければならなくなる。

パチューカは3試合とも、ハーフタイムで選手を入れ替えた。しかし、アルアハリ戦こそ、選手交代が功を奏したが、キト戦、ガンバ戦では、一途な攻撃姿勢が高まったものの、結果につながらなかった。

少なくとも、キト戦、ガンバ戦での交代要員は、もっと攻撃のリズムに変化をつけられる選手であるべきだった。しかし、そんな選手がいれば先発で使っていたことだろう。

パチューカの敗因は、チームが一丸となって攻撃に集中しすぎることだった。一人でも異端なプレーヤーがいたなら、決勝に進出していたかもしれない。



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FIFA CLUB WORLD CUP JAPAN 2008
決勝:マンチェスター・ユナイテッド 1対0 リガ・デ・キト
2008/12/21 横浜国際総合競技場


トヨタカップの決勝戦で、選手として格の違いを見せつけたのはウェイン・ルーニーだったが、マンチェスターとキトの間のチームとしての格の違いも大きかった。

偏見ではあるが、南米代表と言っても、どうしてもアルゼンチンやブラジルのクラブでないと、欧州のビッグクラブに対抗できるような感じがしない。

実際に、1980年からのトヨタカップの歴史を見ても、南米代表として勝ったのは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイのクラブであり、コロンビア、パラグアイ、チリ、そして今回のエクアドルのクラブはいずれも敗退している。

南米代表の場合、南米選手権を制した後に、中心選手が欧州のクラブに買われるという事情もある。ただし、それが、選手の大きなモチベーションになっていることは確かなことだ。一方、欧州でNo1になったクラブは、莫大な賞金や放送権料を手にして、南米などの優秀な選手を買う側に回る。

そうなると、南米代表とは言え、国内の選手層の厚さがないと、つまり、買われた中心選手の穴を埋めるようなタレントが多くいないと、トヨタカップで勝つことは難しくなる。

結局、南米代表のクラブに求められるのは、サッカーの国力なのかもしれない。ワールドカップで優勝経験のある国のクラブしか勝てないのも納得できる。




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FIFA Club World Cup Japan 2008
決勝戦:マンチェスター・ユナイテッド 1対0 リガ・デ・キト
2008/12/21 横浜国際総合競技場


クラブワールドカップの決勝戦は、まるでマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニー・ショーだった。

両チームとも、様子見のようなおとなしい立ち上がりのなか、ルーニー・ショーは、ボールをもらってからの振り向きざまの強烈なシュートではじまった。

この試合、ルーニーにボールが渡ると、かならずゴールを予感させる動きが生まれた。ボールをもらうタイミング、ボールのもらい方、トラッピング、パス、シュート、ドリブル。さらに、ボールのないところでの動きまで、すべてに明確な意図、すなわちゴールへのイメージが感じられた。

後半4分にビディッチが退場して10人になると、ウィンガーとしてクロスをあげたり、最終ラインまで戻って守備をするなど、さらに幅広い精力的な活躍を見せた。

そして、後半28分、この試合唯一のゴールも、C・ロナウドからのパスをルーニーが丁寧に決めたものだった。

マンチェスタ・ユナイテッドの選手に求められる要素として、ひらめき、アグレッシブさ、ハードワークの3つがあるという。ルーニーこそが、この3要素を高い水準で兼ね備えた選手であることを証明した試合だった。

世界一を決めるために集まった22人のなかでも、ルーニーこそがサッカーの申し子とでも言うように、明らかに格のちがいがあった。



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FIFA Club World Cup Japan 2008 番外編 
2008/12/18 横浜国際総合競技場

それにしても、つくづく目障りなものが多いスタジアムだと思う。




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FIFA Club World Cup Japan 2008
準決勝:マンチェスター・ユナイテッド 5対3 ガンバ大阪
2008/12/18 横浜国際総合競技場

マンチェスター・ユナイテッドとガンバ大阪によるトヨタカップ準決勝第2試合は、後半29分にウェイン・ルーニーが交代出場してから、ロスタイムを含む19分間に6ゴールが生まれた。

この試合を評するならば、「ルーニー前は凡戦、ルーニー後は乱戦」。

後半29分までの凡戦の部は、相手をリスペクトしすぎていたG大阪対相手をなめきっていたマンチェスターという図式だった。

序盤には、らしいパス回しから何度かチャンスをつくったG大阪だったが、シュートをみなふかしてしまい、枠内へ運ぶことができなかった。唯一、枠内に飛んだ幡戸のシュートは、GKファン・デル・サールの正面だった。これがマンチェスターの見えないプレッシャーなのか。

対するマンチェスターは、トップのテベスだけが広範囲に動き回っていただけで、ボールは動かすが、選手は走らず。前半の2得点は、いずれもCKからのボールをヘディングで決めたもの。それも駆け引きのない、体格やジャンプ力の違いだけで決めたものだった。

乱戦になったのは、ルーニーのせいなのか。

ルーニーが登場して、場内がざわめいている間に、G大阪が1点を返す。そして、その直後、ルーニーが最初のタッチで追加点を決め、再び突き放す。そこから、両チームあわせて怒涛の4ゴール。ルーニーが入ったことで、マンチェスターは積極的に攻撃を仕掛けるようになり、それがすぐに得点に結びついた。後がないG大阪の開き直りが、ロスタイムの橋本の豪快なゴールを生んだ。

打ち合いといえば聞こえがいいが、両チームとも最後は組織もなにもあったものではなかった。派手なだけで、見るべきところはなかった。

それにしても、このクラブワールドカップは不思議な大会だ。一つの大会で、参加チームにこれだけ大きな力の差があるのも、また試合のレベルに大きな差があるのも、非常に珍しい。

そう考えると、30年前、南米代表と欧州代表が1発勝負で世界一を決めればいいと考えた、トヨタカップの生みの親の目は正しかったと言える。そして、それは今でも通じる考え方でもあるようだ。



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FIFA Club World Cup Japan 2008 番外編 
2008/12/14 西が丘サッカー場

今朝、仕事で東京の北区・西が丘にあるナショナルトレーニングセンター(NTC)に行った。すると、隣にある西が丘サッカー場に、ブルーに染められた派手なバスが横付けされていた。今、行われているトヨタカップの大会とスポンサーのロゴが入っていて、さらにボディの横には、“Liga de Quito”と記されていた。

今度の水曜日(12月17日)に、登場する南米代表リガ・デ・キトの選手を運ぶバスだった。すでに選手はサッカー場入って、練習を始めているようだった。冷たい雨が降りしきる中、選手の声だけがかすかにスタジアムの外に聞こえてきた。近くの歩道橋の上から覗いてみたが、ちょうど木の枝が視界を遮っていた。うまくできているものだ。

それにしても、約1週間の滞在のためだけに、ずいぶんとたいそうなバスラッピングを施すものだ。おそらく、1回戦で姿を消したワイタケレにも同じようなバスは用意されていたのだろう。大会の予算からすれば大したことはないのかもしれないが、ちょっと金をかけすぎではないのか。

観客の立場からすれば、大会運営費の効率化を図って、観戦チケットの値段を下げてほしいと思う。


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FIFA Club World Cup Japan 2008
ガンバ大阪 1対0 アデレード・ユナイテッド
2008/12/14 日本テレビ

ガンバ大阪の冷静さが、勝ち気に勝るアデレードを破った試合だった。

ACLの雪辱を果たしたいアデレードは、この大会の初戦を欠場したジエゴ、カッシオを先発起用し、FWのクリスチアーノと合わせて3人のブラジル人に勝負を託したが、結局、試合が終わった時には3人とも交代退場していた。ブラジル人の個性を生かすことができなかったアデレードでは、キャプテンのトッドの健闘が光っていた。

アデレードの圧力に押され気味のガンバを救ったのは、遠藤、橋本、明神、二川ら、ベテラン揃いの中盤だった。いつになく、イージーなパスミスが目立ったが、それでもあわてることなく、冷静に対応し、試合をコントロールした。

唯一の得点は、二川から幡戸へつなぎ、遠藤が決めたものだった。他にも、得点にはならなかったものの、ガンバの決定的シーンのほとんどは、二川と遠藤の演出によるものだった。とくに、この試合では、二川の視野の広さ、タイミングのはかり方が秀逸だった。

二川や遠藤のプレーが世界のトップに通用するのかを見極めるのは、次の試合、マンチェスター・ユナイテッド戦になる。怪我のために途中退場した、佐々木、二川の状態がひどくないことを願うばかりである。



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FIFA Club World Cup Japan 2008
パチューカ 4対2 アルアハリ
2008/12/13 東京・国立競技場

アデレードやワイタケレには申し訳ないが、「ワールドカップ」と言うからには、このぐらいの内容であってほしい。北中米代表のパチューカとアフリカ代表アルアハリの試合を見ていて、サッカーの楽しさが、ボールを介したコミュニケーションにあることを感じた。

この日のメキシコとエジプトの選手たちは、一昨日に見たオーストラリアやニュージーランドの選手たちとは比べものにならないほど、ボールを丁寧に、大事にあつかっていた。一度手にしたボールは、絶対に相手に渡さず、ゴールへと運びこむ。その気持ちが、互いのパスワークに表れていた。「ボールを媒介に互いの気もちを繋げ合う」サッカーの魅力の一面を楽しめた試合だった。

立ち上がりから、パチューカが攻守に積極的だった。前々回3位になったときのアルアハリの、そしてアブータリカの印象が強かったので、単純にアルアハリの勝利を予想していたが、昨年の雪辱に燃えるパチューカのほうが気力で上回っていたようだ。

それでも、前半は、攻め気にはやるパチューカのすきをついて、アルアハリがカウンターで2点を奪った。数少ないチャンスつくり、いかしたのはアブータリカだった。

後半になると、パチューカの攻めがいっそう激しくなった。早速、後半2分にFKから1点を返し、後半38分にも、やはりFKからゴールを奪い同点にした。そして、延長前半と後半に1点づつ追加し、4対2と勝負を決めた。

パチューカがアルアハリよりも「気力で上回っていた」と書いたが、試合を決定づけたのは、プレーの選択肢の幅にあったのではないか。ともにボールを大切につなぐサッカーを志向していたが、アルアハリがパスだけなのに対して、パチューカの方は、パスワークの間にドリブルというアクセントがあった。

アルアハリの攻めでは、アブータリカを経由したときにだけ、リズムが変わり、攻撃のベクトルが変わり、相手に脅威を与えていた。そのアブータリカは後半になると徐々に存在感が薄れていった。

一方のパチューカは、中南米らしい細かいパスワークに加え、粘り強いドリブルをもっていた。パチューカのパスとドリブルの巧みなブレンドが、アルアハリの守備網を混乱させ、崩壊においやった試合だった。



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12月12日金曜日の夕方17時30分から、東京・代々木第一体育館で「東京オリンピック・パラリンピック 招致サポーター大集合!」と銘打たれたイベントが行われた。もちろん、2016年の夏季オリンピックとパラリンピックを東京に招致するための盛り上げイベントである。

来年2009年10月2日、デンマーク・コペンハーゲンでのIOC総会の投票で、2016年のオリンピックの開催地が決まる。それに向けて、来年4月には、IOCの調査委員が候補4都市を巡る。東京の弱点は「世論の盛り上がりに欠けること」と言われている。だから、招致委員会は、いろいろな広報イベントを行い、都民の心をつかもうとしている。その一つが、この「大集合!」だ。

しかし、なぜ、都民を鼓舞するためのイベントを、平日の17時30分から始めるのだろうか。誰が集合してくるのか。集合できるのか。聞けば、出演する石原都知事(招致委員会会長)が、残業や休日出勤をよしとしないかららしい。このイベントでも、冒頭にあいさつをし、北島康介選手と対談をして、18時にはしっかり退席していた。

だから、集まっていたのは、ほとんどが、都や区の職員らしき人々。要は、石原都知事の顔をつぶさないために、仕事を切り上げて、というか、仕事として参加しているわけだ。典型的な自作自演。だから、イベントの中身も、ただ「がんばろう!」という軽い合言葉の繰り返しで、何の意味も感じられないし、ちっとも面白くない。主催者は、何のために、こんなイベントを企画したのか。

ぼく自身は、オリンピックの招致には賛成であるし、2016年は東京に決まるのではないかと思っている。しかし、こんなイベントが繰り返されるのであれば、招致はやめたほうがいいのではないかと思いたくなる。


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FIFA Club World Cup Japan 2008
アデレード・ユナイテッド 2対1 ワイタケレ・ユナイテッド
2008/12/11 東京・国立競技場

今年も、アジア対オセアニアの戦いから「トヨタカップ」が始まった。昨年から、大会の正式名称が“FIFA Club World Cuo Japan 2008 presented by TOYOTA”となっているが、あまりに長いので、30年近く慣れ親しんでいる「トヨタカップ」と呼ばせていただきたいと思う。

その1回戦は、オーストラリアのアデレード・ユナイテッドとニュージーランドのワイタケレ・ユナイテッドの対戦。アデレードが一方的に攻め続けた試合だった。

しかし、先制は、アデレードのGKのミスにつけこんだワイタケレ。この試合の最初のシュートがゴールとなった。そして、その5分後にアデレードがCKのボールをヘディングで押し込んで同点し、前半終了。見どころのない45分間だった。

後半になって、互いにやや攻撃的になったが、アデレードの支配は変わらず。ワイタケレは、12番クリシュナがスピードをいかしたドリブルでゴールを目指したが、1人、2人は抜けても、GKと相対するところまでは届かなかった。それに対して、アデレードは、後半38分、FKからの低いクロスに頭で合わせてようやく勝ち越した。延長戦にならなくてよかったと思った瞬間でもあった。ぼくの後のほうからも、同じ思いだったのだろう「サンキュー!アデレード」という声が聞こえた。

なお、この試合で一番健闘したのは、ワイタケレのGKギレスピーだった。19本のシュートを浴びながらも、素晴らしいセービングを見せ、場内を沸かせてくれた。ややもすれば、大量得点差になりかねないところだった。内容はともかく、スコア面では緊張感のある試合になったことへの功績は大きい。

これで、アデレードは2回戦でG大阪と対戦することになった。ACLの決勝と同じ顔合わせである。アデレードとしては、なんとしても雪辱したいところだろうが、ワイタケレ戦での精度の低いプレーを見ていると、G大阪の有利は明らかだろう。G大阪には、アデレードに勝ち、マンチェスター・ユナイテッドにひと泡ふかせることを期待したい。



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