sports-freak.blog
観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



あまり仕事は持ち込まないようにしたいのですが、書き込むネタがないので…。
来週、新宿でイベントをやります。
興味のある方は、ぜひ!

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鹿児島実業対野洲(国立競技場)


ベンチの力が勝負を分けた試合だった。

高校サッカーの決勝戦は、延長の末、2対1で野洲が鹿児島実業を破り、初優勝を手にした。

決勝点は、野洲サッカーの集大成ともいえるような華麗なパスコンビネーションから生れた。大きなサイドチェンジ、意表をつくヒールパス、絶妙なタイミングのスルーパス、そして低く鋭いクロスに、最後は交代出場の滝川(12番)が軽くあわせた。準決勝の多々良学園戦でも、ゴール前にスルスルと現れ、ヘッドで決勝点を奪った滝川。ピッチで戦うイレブンには心強い、まさにスーパーサブである。

その決勝点は、鹿実にとっては、とりわけ松沢総監督にとっては、なんとも悔いが残る失点だった。延長後半の半ば、DF西岡(5番)が左足で強烈なシュートを放ったまま倒れこんでしまった。足がつったのか、肉離れか。その西岡がピッチの外で治療をしている間に失点したからだ。

延長戦も残り時間5分。疲れきった両チームが繰り返す一進一退の攻防のなかで、なぜ一人少ないリスクを負ったのか。交代選手の準備が間に合わなかったのか。それとも、点を取るために、もう一度西岡の左足に期待したのか。

野洲のゴールの脇で治療している西岡を見ながら、これはやばいなと思っていた矢先に、野洲の決勝点が生まれた。結果論ではあるが、やはりすぐにでも交代選手を入れ、わずかでも数的不利な時間ができるのを防ぐべきだった。

スーパーサブの存在と監督の判断。ベンチの力が勝負を分けた試合だった。


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シャンソン化粧品対富士通(代々木第2体育館)

51対49で富士通が全日本選手権の初優勝を手にした。スコアが示すとおり、接戦にはなったが、試合内容は低調だった。

注目すべきポイントは多い対戦だった。
両チームを率いるヘッドコーチ。シャンソンは、イ・オクチャ。2年前まで富士通を指導していた。一方の富士通は中川文一。いうまでもなくシャンソンの黄金時代を築き、イ・オクチャと入れ替わりで富士通に移った。ともに相手チームは自分が育てたようなものだ。
イ・オクチャとリードガードの相澤優子は、2年前に富士通で決勝に進出したもののジャパンエナジーに敗れている。今年は、奇しくも、前に所属していたチームを相手に日本一に挑むことになった。
そして、ジャパンエナジーから富士通に移籍した矢野良子。昨年は準決勝で敗れたが、新しいチームで女王の座を狙う。

様々な思いがコート上のプレーに表れるはずの決勝戦だった。
しかし、決勝戦は、見どころのないままに、富士通の初優勝という結果だけを残して終わった。

2年前に決勝戦を経験しているにもかかわらず、緊張からなのか、富士通には、イージーミス、特にシュートミスが目立った。ゴール下やフリーとなった速攻でのミスはいただけなかった。2点シュートの成功率27%でも勝てたのは、要所要所を矢野良子が締めていたからだ。
一方のシャンソン。出だしはよかったが、第2ピリオド残り8分以上残したところで、相澤が3つ目のファールを犯し、ベンチに。永田、石川、三木らベテランががんばったが、第3ピリオド以降、富士通のゾーンディフェンスを崩せず、得点がとまってしまった。最後に、富士通のミスに乗じて追い上げたが、届かなかった。

富士通の初優勝を貶めるつもりはないが、もう少しハイレベルの決勝戦であって欲しかった。この日は、観客の数も、決勝戦としては、ここ数年でもっとも少なかったように思う。昨日の準決勝で、人気のあるジャパンエナジーと日本航空が敗退してしまったためだろう。だからこそ、決勝戦には、少ない観客数を見返すぐらいの内容が欲しかった。

アテネ五輪後、ジャパンエナジーは浜口、大山が引退し、今シーズン、矢野良子が富士通に移籍した。日本航空も、今シーズン前に、堀部が引退、畑岸が移籍。シャンソン化粧品の2mセンター、ハ・ウンジュはケガからの回復が遅れている。そして、各チームとも、これらの戦力ダウンを補うことができずにもがいている。だから、リーグ戦も混戦状態になっている。今大会も、そういった日本の女子バスケットボール界の現状を表したものとなった。しかし、ファンとしては、どんぐりの背比べではなく、ひとつ上のステージでの混戦を見たいものだ。

全日本選手権は終わったが、3月のプレーオフに向けて、リーグ戦(WJBL)は続く。各チームの奮起を期待したい。

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第1試合:鹿児島実業対遠野
第2試合:野洲対多々良学園 (国立競技場)

準決勝の第2試合、野洲対多々良学園は、ぼくの今年の生観戦試合のなかでのお気に入りベスト3に入ることだろう。ワールドカップやトヨタカップや、もちろんJリーグの試合も見ることになるだろうが、たぶん、これほどニヤつきながらピッチを眺めることはないと思う。

次のプレーを予測し、いい意味で裏切られる。その繰り返しが、これほど楽しかった試合は、ここ最近あまり記憶にない。

野洲対多々良学園の試合は、どこか大人の雰囲気が漂っていた。第1試合の鹿児島実業の若さあふれる怒涛の攻撃を見た後だけに、余計にそんな感じがしたのかもしれない。

大人びた雰囲気をつくっていたのは、選手個々のひとつひとつのプレーにほかならない。ボールを保持しているときの相手との間合いの取り方、味方とのコンビネーション、ゴールへ迫るときの創造性。

また、この試合を見ていて、なにより感心したのはファールがとても少なかったことだ。ぼくの記憶では、キックオフから13分過ぎまで、ファールを告げるホイッスルは鳴らなかった。その後も、80分間でほんの数えるほどしかファールはなかった。頭脳を使い、体を使い(手は使わずに)、組織的に相手のボールを奪う。両チームともに、攻撃力以上の守備力も備えていた。

野洲の評判は新聞などで読んでいたが、組織的にも個人的にもこれほど巧いとは思わなかった。相手の多々良学園も野洲のトリッキーなサッカーにあわてることなく自分たちのペースで淡々と野洲のゴールを脅かす。両チームとも、もともと似たようなチームカラーなのだろう。だから、ともに自分たちの魅力を発揮できていたのだろう。

1点リードされた多々良学園は、後半終了間際の攻撃で、野洲のゴールに迫りながら、細かくパスをつなぎ過ぎてチャンスをつぶした。そのパスのつなぎは、まるで野洲のプレーに感化されたかのようだった。多々良学園を自分たちのゾーンに引きずり込んだという意味で、この試合の主導権は野洲にあったのかもしれない。

野洲対多々良学園の試合は、攻撃面でも、守備面でも、体だけでなく、頭脳が汗をかく試合だった。そして、何よりもフェアだったことが、おもしろさに花を添えた試合だった。やはり、今年の生観戦試合のベスト3に入るのは間違いないだろう。新年早々こんな楽しい試合をしてくれた両チームに感謝したい。

さて、決勝戦は鹿児島実業対野洲となった。ともに攻撃的なサッカーが持ち味だが、その中身はまったく違う。はたして、どんな試合になるのだろうか。国立競技場に足を運んだ観客が、両チームの魅力を存分に楽しめる試合展開になるよう期待したい。

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古畑任三郎ファイナル「フェアな殺人者」(フジTV)


新春特番の第2夜。メジャーリーガーとは思えない、イチローの名演技に拍手喝さい。超一流の人間はなんでもこなせると言う人もいるが、松井秀喜ではこうはいかないだろう。

古畑任三郎は、はっきり言って少々飽きがきているシリーズではあるが、今晩(1月4日)は、イチローのおかげで、ずいぶんと新鮮に見ることができた。

最初は、メジャーリーガーがどんな俳優ぶりを発揮するのだろうかという興味本位で見ていたが、いつの間にか、野球選手ということを忘れてドラマに見入っていた。まるで、本当の俳優がイチローの役をこなしているようだった。

台詞の多い三谷幸喜のシチュエーションドラマで、田村正和など癖の多い俳優たちと十二分に渡り合っていたのだから、たいしたものだ。それに、黒目が大きいイチローならではの目に力のある表情は、スポーツ選手よりも俳優向きかもしれない。

まったくもって、イチローを起用したプロデューサーの眼力とそれに見事に応えたイチローの凄さに感服である。

今回、古畑任三郎ファイナルと銘打っているが、そこはテレビ局のこと。そう簡単には、ファイナルとはならないはず。きっとスポーツ選手で2匹目のドジョウを狙ってくることだろう。

次の犯人役は、サッカーの中田英寿か。


※なんと視聴率は27.0%(ビデオリサーチ・関東地区)。スゴイぞ、イチロー!(1/6追加)

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新年おめでとうございます。
そして、浦和レッズのファン、サポーターのみなさま、天皇杯優勝おめでとうございます。清水に苦しめられながらも、わずかな隙を逃さず、念願の優勝を奪い取ったのは、見事でした。一方の、若手を中心に攻守に積極的だった清水の健闘も素晴らしかったと思います。今年2006年、この天皇杯の決勝戦のような、おもしろい試合に多く出会えることを期待したいと思います。

今年のぼくの注目は、トリノ五輪、ドイツワールドカップ、バスケットボール世界選手権の3つでしょうか。おそらく、この3つとも現地で観戦することになると思います。ただし、バスケットの開催地は日本ですが…。他にも、格闘技やプロ野球、Jリーグなど、国内競技も目が離せません。ブログのネタは十分過ぎるほどあります。

というわけで、今年も、昨年からのこのブログ(というか、以前のホームページでのコラム)同様、いろいろなスポーツシーンについて、自分の目で見たこと、見て思ったことを書きつづっていくつもりです。そのなかで、スポーツ界の発展に貢献できるような、また、読んでくれた方に新たな関心や発見を提供できるようなことを書ければと思います。

今年も、このsports-freak.blogをよろしくお願いします。また、ご意見、ご感想もいただけるとはげみになりますので、そちらもぜひお願いします。

日がかわり1月2日になってしまいましたが、新年のご挨拶といたします。

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