sports-freak.blog
観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



卓球アジアカップ2008・第1日
2008/3/29 北海道立総合体育センター「きたえーる」

しつこいようだが、またLED看板(電光掲示板型看板)の話である。どうも、今年はいろんなスポーツイベントの会場で、派手派手しいLED看板にお目にかかりそうである。

テニスや卓球では、ボールが見にくくなりかねないことから、導入は遅くなるのではと思っていたが、早くも、札幌で開催されている「アジアカップ2008」の会場に設置されていた。

テレビ中継用のコートに看板2枚分の大きさのLED看板があった。協賛スポンサー2社分の社名ロゴを並べ、得点が入って、プレーが中断したときに、社名ロゴが入れ替わるようになっていた。さすがに、ロゴが動いたり、点滅したりということはなかったが、テレビで見ていたら、その動きに目がいくことは間違いないだろう。
しかし、その一方で、選手関係者からは、ボールが見えずらいという意見も出ているそうである。

先日の世界卓球での日本代表の活躍もあり、協会としては、卓球へのフォローの風を逃さず、いろいろなことにチャレンジしていきたいようだ。選手のパフォーマンスを高めると同時に、財政基盤となるスポンサーメリットもいろいろと開発していかなければならない。そのひとつが、今回のLED看板の導入といえよう。
大会運営側も、今回の検証を十分におこなって、いろいろ改善していきたいとのことなので、素直に期待したいと思う。

なお、このLED看板は4月に行われる日本選手権水泳競技大会(北京オリンピック選考会)でも、ど派手に登場するようである。そして、その様子はNHKが、ばっちり生中継する予定である。





コメント ( 0 ) | Trackback (  )




J2第3節 サガン鳥栖 1対0 セレッソ大阪
2008/3/20 ベストアメニティスタジアム

鳥栖市文化会館で、デットマール・クラマーさんと岡野俊一郎さんの対談を聞いた翌日の3月20日、J2のサガン鳥栖とセレッソ大阪の対戦を見た。

試合会場の「ベストアメニティスタジアム(略称、ベアスタ)」とは、旧名「鳥栖スタジアム」のことであり、鳥栖駅のすぐ横にある無骨ながらもサッカー観戦には日本で屈指のスタジアムである。最近のネーミングライツの広がりには驚くばかりだが、地域に根差すJリーグのホームスタジアムに地域名がないのはちょっとさびしい気がするとともに、アウェー者には不便でもある。せめて、例えば「鳥栖・ベアスタ」としたらどうだろうか。

試合は、アウェーのセレッソのほうがチャンスが多かったが、鳥栖も豊富な運動量で対抗。後半になると、鳥栖の守備の勢いが増してきて、その流れの中で、後半19分、セレッソの守備とせりあった谷口が、思い切りのいいボレーシュートをゴール右サイドネットに決めた。試合は、GK赤星の活躍やキャプテン高橋の攻守に渡るリーダーシップが光った鳥栖が、1点を守りきり、第1節に続いて2連勝となった。(第2節、鳥栖は試合がなかった)

この日は鳥栖市民デーとなっていて、スタジアム前の広場では各地の名産品が売られていた。(失礼な言い方だが)地方のJ2らしくほのぼのとしていた。観客は、市民デーにしては、ややさびしい7500人ほどだった。ただし、スタジアムの雰囲気は悪くはない。

ゴール裏に陣取った鳥栖のサポーターの応援は、試合の流れに応じた、めりはりのあるもので、試合の間中、歌い続け、騒ぎ続けるといった愚はない。メインスタンドやバックスタンドの観客も、自分の感覚で応援に参加する。そのかたわらでは、レプリカユニフォームを着た子供たちが走り回っている。急勾配の2階席の観客の試合を見るまなざしは、みな鋭く見えた。

試合終了後も、勝ち名乗りをあげる選手たちのパフォーマンスを楽しんでいるサポーターがいると思えば、さっさと帰路についてしまう人もいる。

要は、自分のチームの試合を、自分たちで好きなように楽しんで、応援しているのだ。日本でもっともサッカーの見やすいスタジアムで、自分の好きなスタイルでサッカーを楽しむことのできる幸せを感じた。

前日の対談イベントであいさつをされた方の一人が、「いつか2万人の観客でスタンドを埋めたい」とおっしゃっていた。2万人の観客を目標にすることに異論はないが、そのときに、この日スタンドで感じた、サッカーを自由に楽しむという「サッカー的な雰囲気」がなくならなければいいなと思った。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )




今年のJリーグが開幕した3月8日、ぼくは香港に出張に行っていた。初めての香港だったが、残念ながら、ホテルと仕事場の往復だけで、香港らしさを楽しむにはほど遠いものだった。仕事だからしようがないが。

その時間がないなかで、ホテルの周辺を散歩してるときに、妙な店を発見した。馬券売り場のようなのだが、J-Leagueという文字が書いてあるポスターが貼ってあるのだ。中に入ってみると、日本の馬券売り場に似た光景があった。大勢の客が予想が載っている競馬新聞をにらみながら、投票カードにマークする。

壁にしつらえてあるディスプレイを見ていくと、競馬だけでなく、サッカーの予想も受け付けているようだった。そして、ヨーロッパ各国のリーグに混じって、Jリーグの予想もあった。その横には、ご丁寧に、写真のようなJリーグのガイドブックも置いてあった。香港では、ヨーロッパのサッカーの人気が高いと聞いていたが、Jリーグ人気も上昇中のようだ。

ガイドブックの予想では、優勝は浦和で3.5倍(掛け金の3.5倍が戻ってくる)、G大阪、鹿島が次いで4倍、川崎が4.75倍だった。下位では、千葉、大分、大宮、札幌、東京Vが500倍となっている。波乱気味のJリーグのスタートに、一喜一憂している香港人も多いかもしれない。

今回は忙しくて買うことはできなかったが、もし香港に行く機会があれば、香港版TOTOにも挑戦してみたいと思う。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )




浦和 0対2 名古屋
2008/3/15 埼玉スタジアム2002

埼玉スタジアムのメインスタンドの席に着いたら、正面のタッチライン沿いに、ぼくの嫌いなLED看板(電光掲示板型看板)が備え付けられていた。

Jリーグでは、今シーズンから、各節、一会場に、このLED看板を設置するそうだ。要は、一組の機械を持ちまわるのだ。そして、第2節では浦和対名古屋の試合会場が対象になったわけである。テレビ放送(NHK総合)があったからだろうか。

先日のゼロックススーパーカップでも目障りだと思ったが、Jリーグのスポンサー各社のLED広告は、もっとひどかった。動きが細かく、色も多彩。その特性を生かそうとするのは、よくわかるが、はっきり言って試合観戦の邪魔である。

ぼくとしては、今後、観戦する試合にLED看板があるとしたら、その看板が見えないバックスタンドに席を取りたと思う。というか、できればLED看板のない試合を見に行きたい。Jリーグ事務局には、どの試合にLED看板が設置されるのか、事前に公表してもらいたいと思う。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )




浦和 0対2 名古屋
2008/3/15 埼玉スタジアム2002

浦和が名古屋に完敗した。浦和にないものが、この日の名古屋には揃っていた。

ポンテをけがで欠く浦和には攻撃における司令塔がいなかった。一方の名古屋には、今季、川崎から移籍したマギヌンがいた。マギヌンは、主に左サイドでボールを保持したり、ドリブルで揺さぶりながらパスを展開し、名古屋の攻撃にほどよい落着きとテンポをもたらした。名古屋の先制点は、マギヌンのクロスをヨンセンが頭で決めた。

闘莉王をけがで欠く浦和には、個々のプレーに気迫や積極性がまったく感じられなかった。名古屋は攻守において、ボールに向かう動き出しで浦和を上回っていた。マギヌン、玉田、中村直志、小川佳純らがドリブルで果敢にチャンレンジする姿は、浦和の選手にはないものだった。

阿部、坪井らのベテランの最終ラインとGK都築は、自信なさげで安定感がなかった。都築と守備陣の連携ミスが名古屋の2点目を生んだ。名古屋の守備陣は若い選手が多かったが、GK楢崎がときに叱咤しながらうまくまとめていた。

浦和のオジェック監督には、今季の浦和をどういうチームにするかという設計図が描けていないようだった。テレビで見た山田主将の「チームがうまく機能していない。チームの方向性をみんなで考えていきたい」というコメントを聞くと、監督の指導力に問題があるように思えてならない。

名古屋のストイコビッチ監督は、マギヌン、玉田を軸に、活動量の多い、積極的なプレーを目指しているようだった。試合中、何度もコーチングエリアに出て、「もっと上がれ」という指示をだしていた。2点リードしている後半44分に3人目の選手交代をおこなうなど、勝負にこだわった采配も納得できる。今日の勝利をきっかけに、かつて選手としてサポーターを魅了した以上に、監督として、選手からも、サポーターからも厚い信頼を得ていくことだろう。

浦和は、昨季、ACLのチャンピオンになり、クラブワールドカップで3位になったものの、天皇杯でJ2のチームに敗れ、ほぼ優勝を手中にしていたJリーグでは、歴史的な大逆転負けを喫した。要するに、昨年の終盤から、浦和というチームは王者とはほど遠いサッカーを展開しつづけているのだ。金に物を言わせた大型補強だけではどうにもならないとすると、残る対策は限られているような気がするが、浦和のフロントは何を思うのか。

コメント ( 0 ) | Trackback (  )




戦極-SENGOKU-
2008/3/5 代々木第一体育館の周り

PRIDEの最後の興行から約1年。その流れを受け継ぐ総合格闘技イベント「戦極」が代々木第一体育館でおこなわれた。メインは、吉田秀彦とジョシュ・バーネット。他にも、滝本誠、藤田和之、三崎和雄、五味隆典など、特に日本人サイドが魅力的な顔ぶれになった。

夕刻、仕事で原宿の岸記念体育館を訪れた後、「戦極」の会場である代々木第一体育館に寄ってみた。原宿駅方面から、続々と人が押し寄せる。その中には、ちょっと前に岸体育館で見かけた、女子レスリングの吉田沙保里と栄監督の姿もあった。

PRIDEの火が消えていないことを確信した。開演30分前には、最も安いA席(7000円)が完売していた。その上のS席は17000円で、まさにPRIDEの価格設定。ダフ屋からチケットを買おうとしたが、そのダフ屋も余ったチケットを探すばかりで、売り物がない状態。しばらく、ダフ屋につきあっていたが、結局、A席分の現金しか持っていなかったのと、翌日に出張を控えていたために、生観戦を見送ることにした。

この様子なら、「戦極」の第2回の開催も、そう遠くないと思ったからである。はたして、試合内容はどうだったのだろうか。PRIDEの流れを汲みながらも、PRIDEを超えるものになっていることを願う。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )




2008ゼロックススーパーカップ
鹿島 2対2 広島 (PK 3対4)
2008/3/1 東京・国立競技場

Jリーグ2008シーズンの幕開けを告げるスーパーカップは、J1対J2という異例の対戦となった。J1だけだなく、J2も一緒に開幕するのだから、これもありなのだろうが、J1のチームが負けてしまったのは、ちょっといただけない。でも、これがサッカー的なところでもある。

鹿島は昨年の2冠を経験している、ほぼベストメンバーなのに対して、広島はFWのウェズレイが移籍し、MFの柏木も出場しなかった。鹿島が、その実力をしっかりと見せつけるかと思っていたが、そうはいかなかった。

一人づつ退場者を出した前半は、0対0で終わった。先に退場者を出し、守備的になった鹿島に対して、一人多いにもかかわらずシュートにいたらない広島。ファウルばかりが印象に残った。

後半は、数的不利が無くなった鹿島が早々に2点をゲット、本山、野沢が鮮やかなシュートを決めた。その後、右から崩しての3点目がオフサイドとなったあたりから、鹿島の攻めに覇気がなくなった。

一方、広島は、後半途中からトップに久保竜彦を、中盤にユキッチを入れ反撃にうつった。結果的に、この選手交代が当たった。鹿島の最終ラインの裏を狙う動きが生まれ、混乱を生じさせた。そして、PKを奪い、佐藤寿人の同点ゴールを生んだ。

結局、同点で90分間を終え、PK戦で広島が勝利をおさめた。最後は、勝利への執念の差が出たのではないか。

昨シーズン2冠を達成した鹿島にとっては、開幕までの調整試合というような感じだった。一方の広島にとっては、なんとしても勝って勢いをつけたかったはずだ。それが、激しいコンタクトになって表れていた。

J2のチームがJ1王者に勝って迎える2008年シーズン。昨シーズン以上の波乱に満ちたドラマが生まれるかもしれない。

なお、この試合、両チームに多くのカードが出され、PK戦も含めると、3度のPKのやり直しがあった。レフェリーの試合コントロールに難があったことを記しておきたい。



コメント ( 0 ) | Trackback (  )




2008ゼロックススーパーカップ
鹿島 2対2 広島 (PK3対4)
2008/3/1 東京・国立競技場

この試合では、タッチライン沿いの広告看板がLED方式(電光掲示方式)のものになっていた。昨年は回転式のドルナ看板だったように記憶しているが、どうだっただろうか。約100メートルにわたって、広告が光ったり、動いたりと、かなり目立っていた。

海外の試合では、ずい分前から導入されているが、日本ではまだ少ない。Jリーグのオフィシャルスポンサー看板は固定式で、浦和レッズのように、各クラブが扱うゴール裏スペースで採用しているところがあるだけだ。

ぼくは、このLED方式の広告看板が嫌いだ。なにしろ目障りである。ピッチで動いている選手やボールを見ていると、その背景がチラチラと動くのだから当然である。実際に見ると、テレビで海外の試合を見ているとき以上にそう感じた。それだけ看板に注目が集まるということなのだろうが、それでいいのか。サッカーを見たいと思っている観客に、無理やり広告を見させる。それが、どれだけいい効果をもたらすのだろうか。

観客席から試合を見ながら、スタジアムの大型映像を見、さらに、ワンセグでテレビ中継も見てしまうような、五感がデジタル化されている若者にとっては、特に気にならないのかもしれない。しかしながら、じっくりとピッチの中の動きを見ていたいぼくにとっては、流行りのLED看板広告は、スタジアムへ行く気を萎えさせるものでしかない。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )