簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

SOS(四国遍路の旅)

2014-11-12 | Weblog
 異変は、何の前触れも無く突然やってきた。
何が引き金でその瞬間が起きたのか、今思い出そうとしても良く覚えていない。



 白峯寺を打って、1時間余り歩いたところで短い休憩を取った。
これから先は五色台スカイラインと書かれた県道を歩くことに成る。
道はヘアピンのような大きなカーブを重ねながら、かなりの勾配で登っている。



 歩きはじめた今朝がた、遥か右手前方の山頂に見えていた電波塔が、すぐそこ
に近づいている。登りは、丁度そのあたりまでで、そこから先はフラットからやや
下りに転じているようだ。異変はそのサミット辺りで突然襲ってきた。





 進めていた右足が突然何かに引っ張られるように縺れ、激痛が走った。
ふくらはぎの痙攣、「こむら返り」が起き、転び、腰から崩れ落ちてしまった。



 膝関節を伸ばし、相棒の手も借りて足関節を背屈位にして硬直したふくらはぎの
筋群(腓腹筋と言うらしい)を伸ばす。
暫くこの姿勢を続けるとやがて痛みは和らいでくるが、ゆるめると、再び激しい痙攣
が起きる。
 そんなことを繰り返している時どうかした拍子に、あろうことか今度は左足まで「こ
むら返り」を起こしてしまった。
 しかもこちらの方は、脛骨に沿う前脛骨筋までがカチカチに固まり、太ももから足
の付け根辺りまで走る劇痛で、やりきれない。



 こんな様子を見兼ねた相棒が電話を始めた。
「・・・・」「・・救急車・・・?」「・・・タクシー・・・?」
断片的に聞こえてくる会話が終わると「タクシーを呼んだ」と相棒が告げた。(続)




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