まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

我谷盆ルネッサンス

2020-11-20 | 暮らし
我谷盆を知ったのは、昨年9月に「ポツンと一軒家」で、山中温泉の風谷町で森口氏が我谷盆復興にかける姿が紹介されたからだ。
実は、その番組を観るようにと山中の弓道場でふたりの先輩がやたら勧めたからだった。S先輩とG先輩は5年前から森口先生から我谷盆を習っていたのだ。先輩たちはTVには出なかったが、金沢から通ってきている女性の方が出ていた。

我谷盆(わがたぼん)とは、栗の一枚板の木目に直角に走る平行線のノミ跡が力強く刻まれている盆である。加賀市山中温泉の我谷村が発祥の地。

先日、うちの爺さんの木彫り展にふたりが来てくれたときに、招待状を頂いた。動橋町の丸八というお茶屋さんの展示へ場出向き、S先輩の説明を聴きくとその魅力がじわじわ伝わってきた。

Gさんのコーナー。
漆器の卸商をしているGさんは、漆塗りのものもあり、売約済の物もあった。
一刀一刀の彫り跡が美しい。


S先輩のコーナー。
左端にある小さな盆がうねっているので、すごい斬新な手法だ!!と、言うと、空調の吹き出し口の風をもろに受けて曲がったのだという。
木はデリケートなのだ。

虫食いの木を生かした盆。


先生の作品で、丸木をパカっと開くと、可愛い盆がある。
一体化していて、取れないのである。細かい隙間に同じノミ跡をきれいに彫るには相当の修行がいるに違いない。



こちらも下の木と盆は一体化している。



まだまだ他にも驚きの作品がある。
また、弟子の女性の方の作品もある。どれも力強く丁寧な仕上がりに、物を作る人の気持ちや、想いが一刀一刀に籠められている気がする。
作品を生み出す人のパワーはすごい。

ちょうど、殿の友達夫婦がみえて、弓道仲間が揃ったので、会場の丸八の喫茶で、抹茶と加賀棒茶とおいしいお菓子をごちそうになった。
こちらも香ばしく、満足な一日となった。