まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

ブラック・レイン

2021-12-07 | 映画
BSで映画「ブラック・レイン」を、やっていた。
出たばかりの時(1989年)殿と観たが、完全なやくざ映画の印象だった。
アメリカ映画に高倉健と松田優作が出るので、当時は殿がのめり込んでいて、
わたしはやくざ映画はちょっと・・と、思っていた。
改めて観ると、やはり健さんは警察官なのに、結局最後はやくざの兄さんに見えてきた。
アメリカが撮る日本の印象が、中国寄りなので、なんだかおかしいが、アメリカにしたら日本も中国も似たような印象なのだろう。
なんだかあか抜けない。日本のやくざと違う感じがするのだが、それはわたしの偏見なのかもしれない。

映画の中では、佐藤(松田優作)というやくざが、アメリカの警察官ニック(マイケル・ダグラス)の前で、人を殺すところから始まる。
その松田優作のカッコいいこと。

やくざの親分である菅井(若山富三郎)とのセリフがずしっと来るのだ。
菅井の下にいた佐藤が、親分に大口をたたくシーン。
低くドスのある声の菅井
「あんた、年なんぼや・・もうちっとは生きたいと思わんのか」
この時、松田優作は癌だったのをおして撮影に臨んでいた。
それを知っている今は、その映画の中のセリフなのに、現実と混ざって胸にきゅんと来る。
松田優作はめちゃくちゃカッコいい悪役だった。
健さんは悪役にはなれない。善良なやくざという感じ。
と、いうわけでしばし楽しんでしまった。

恐ろしいことに、あれから32年。
そして、恐ろしいことに今日、ン回目のわたしの誕生日だ。
毎年、誕生日の頃のNHKは、真珠湾攻撃の映像が繰り返される。
明るい映画を観なくては。