昔、あるところにおじいさんとおばあさんが、仲良く、時々けんかもしながら暮らしておりました。
おじいさんは、東の山へしば刈りにおばさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが、川で洗濯をしていると、川の上のほうから大きな洗濯機がぷかぷかと流れてきました。
おばあさんは、洗濯が重労働なので、洗濯機を拾って帰ろうとしましたが、それをうまく使える術を知らなかったので諦めました。
すると、その洗濯機の後から大きな桃がどんぶらこと流れてきましたので、お腹もすいていたことだし、たらいに入れて持ち帰りました。
家へ帰って、おじいさんと食べようとしたら、中から男の子が飛び出しました。
桃から生まれたので、「桃だろう」と、名前をつけました。
おばあさんは、洗濯よりも育児のほうがもっと重労働だということに気づきましたが、男の子の可愛さに一生懸命育てました。
18歳まで、子供手当てがもらえて、18歳の誕生日にはいきなり選挙権がもらえるという、大人か子供か分からんような世の中ではなく、桃だろうは良い子に育ちました。
そして、金銀財宝をパーティ券というもので懐に入れた鬼を退治しに行くことになりました。
鬼が島へ行く時に、おばあさんはきびだんごを桃だろうに持たせようとしましたが、お金がなくて、きび団子の粉が買えず、粉飾という粉で作りましたら、雉もサルも犬も見向きもしません。
おじいさんはお金を稼ぐために、東の芝刈りに行ったのですが、不正がらみの大八車(ダイハツ)が壊れてしまい、帰えれなくなりました。
結局、桃だろうはひとりで鬼退治に行くことになりました。
誠実だった桃だろうは、ひとりで戦っても勝ち目はありません。
鬼が島の鬼に捕まって、誠実がひきはがされて政治通になりました。
袖の下がふっくらとなりましたから、それで、おじいさんとおばあさんに少しは楽をさせてあげられるはずです。
めでたし めでたし