キックボクシングで42戦全勝(28KO)、
神童と呼ばれた男がボクシングに転向した。
注目されている。
ボクシングを愛する者として私も注目している。
世間は大騒ぎであるが、まぁ話題性はある。
まだプロテストに合格しただけなので、
モンスター井上尚哉選手との比較などのレベルではない。
まず、キックボクシングとボクシングは
似ているかもしれないが全く別のスポーツである。
例えればクリケットと野球くらい違う。
(余計にわかりづらいか。)
過去にキックボクシングからボクシングに転向して、
実績を残した選手がいるだろうか?
今のところ私が注目しているのは武居選手であるが。
蹴りがあるのとないのとではえらく違う。
まず重心のかけ方、蹴りを出すために後ろ足重心になる。
そして距離、蹴りがない分、ボクシングの方が近い。
あとはラウンド数もボクシングは4ラウンドから始まり、
世界戦は12ラウンドである。キックボクシングは3ラウンド。
スタミナ配分と戦略も違う。
で、那須川選手だが、試合を観た事がなかった(笑)ので、
キックボクシングでの最終戦、2022年6月の武尊戦を観た。
武尊選手は41勝(24KO)1敗だった。
3ラウンドを観た感想であるが、
サウスポー那須川選手は右のジャブが鋭い。
スピードも十分あるし、なかなかのジャブだった。
キックもあるのでパンチだけのコンビネーションは、
それほど出していなかったが持っているのかもしれない。
1ラウンド終了間際に武尊選手を倒した左フックは、
かなり良かった、右ジャブから左につなげるパターン。
あとはボクシングの試合も観ないとわからないけど。
ガードも高く固いと思うので、ボクシングの距離への、
適応能力がどのくらいか。
デビュー戦は6回戦なのでスタミナはどうか。
那須川選手は165Cm、キックボクシングでは58Kg、
身長からするとスーパーバンタム級55.34Kgか、
その下のバンタム級(約53Kg)だろう。
相手はバンタム級4位の与那覇勇気選手(真正ジム)。
12勝(8KO)4敗1分、アマチュアでも50勝(27KO)
13敗とまぎれもない本物の選手。
よく実績のある選手を選んだと思う。
無難に行きたい(勝たせたい)デビュー戦である。
わけのわからない外国人選手を連れて来て、
仕事をさせるのが定石であろう。
日本人のランカーからすると、名のある選手のデビュー戦、
勝てば名前も売れるし美味しいではないか。
那須川選手サイドからすれば勝負になる(勝てる)、
と言うリサーチから選んだのだろうが・・・
4月8日が楽しみである。