日本のイスラエル化<本澤二郎の「日本の風景」(4115)

<地殻変動は地球規模で起きている、日本列島でも起きる!>より、転載させて頂きました。

ごく一部の国を除くと、どこの国々でも政治的な地殻変動が起きていることに気付かされる。米国がそうだったし、ワシントンが核を含めとことんテコ入れしてきたイスラエルでさえも、ネタニヤフ長期政権が崩壊した。金融資本を握るユダヤ社会の変革は、西欧諸国に衝撃をもたらしている。

 

 イスラエル化は、従来の政府の腐敗した政治基盤を揺さぶっている証といえるだろう。日本でも起きる!野党4党の菅・自公内閣に対して、本日、内閣不信任案を提出するが、自民党幹事長の「即解散」論は不発か。日本のイスラエル化に驚愕する菅義偉に、その覚悟はない。むろん、雪の下駄の公明党創価学会は解散断固反対なのだから。

 

<自公3分の2議席の圧倒的多数体制は消える!>

 間違いなく、この数か月の間に3分の2議席という、恐ろしい圧倒的多数の政府与党は消える。公明党創価学会のご利益は、100%消滅する。

 小選挙区比例代表という、世にも恐ろしい民意が反映しない選挙制度による恩恵からも、菅内閣は見捨てられる。安倍や菅の暴政は否定される。たとえいい加減すぎる現在の野党であっても、自公の3分の2議席とはオサラバするしかない。

 

 中国や韓国と敵対、改憲軍拡に突っ走る財閥向けの戦争する神道・創価学会の宗教的カルト体制は、数か月後に止まる。反対に市民運動が活性化して、安倍犯罪や菅犯罪に対して、国民の大攻勢が開始するだろう。

 

<野党の内閣不信任案に「即解散」とコメントしなかった菅義偉>

 解散を恐れ続けてきた野党4党は、正義の主張である会期延長論が、自公によって拒否されると、いやいやながら内閣不信任案提出を決めた。昨日のことである。英国G7サミットを閉幕したばかりの菅・無能首相に、同行記者団が解散の決意を聞き出そうとしたが、彼は二階幹事長のように「即解散」と口にしなかった。

 

 解散する力がないためである。第一、菅と一緒に政治活動のためのポスターを撮影する自民党候補が一人もいない。人気失墜の菅では解散できない、という正直な反応に、自民党総裁の無気力を見て取れるからだ。

 

 「解散は首相の専権事項」という憲法違反解釈は、独り歩きして久しいが、現実問題として存在しない。筆者の思い出の一つだが、1972年にジャーナリストとして永田町に飛び込んだ時は、安倍の叔父にあたる佐藤栄作が沖縄返還を花道に退陣する時だった。

 7月7日に田中角栄内閣が発足する前後に、首相番記者が佐藤の慰労会を、赤坂の中華料理店で開いた。彼が記者らに「世話になった」という意味も込めて、酒をついで回ってきた。すかさず素朴な質問した。「総理は自由に解散権を行使できるのか」と。彼は正直に答えた。「当然だよ」とは言わなかった。「党内の様々な動きとかを考える。勝手に出来ないよ」と正直に駆け出し記者に応じてくれた。

 

 菅が、思い付きで自由に、解散権を行使することは出来ないのである。佐藤が退陣したあと、真っ先に単独会見をしたのは筆者である。日中国交回復を断行した田中・大平連合に対する評価を、当時福田派に影響力を行使できる前首相に確認したかった、そのためである。日中友好は、アジアの平和と安定の基礎である。右翼がなんと叫ぼうが抵抗しようが、この信念は普遍的なもので、壊れることはない。我はジャーナリスト、戦闘的ジャーナリストを生涯貫く所以である。

 

<コロナ実績も腐敗政権維持に役立たなかった反民意のネタニヤフ>

 政権擁護に徹している公共放送放棄のNHKでさえも、世論調査で国民の菅内閣不支持率が、支持率を大幅に上回っている。解散どころではない。日本人の命よりも、五輪強行にすべてをかけている、菅の悪魔性を見て取れるだろう。

 

 ちなみに、イスラエルのネタニヤフは、コロナ感染ゼロの実績を上げて、国際社会に向かって胸を張っていた。それでも、安倍並みに腐敗していた独裁者を、議会の国民の代表は容赦しなかった。

 

 日本国民も、もはや安倍と菅と山口や太田ショウコウの腐敗を許すことはないだろう。日本の無党派層も、地殻変動の渦に呑み込まれて、3分の2の自公体制に抵抗を始めていることを知るべきである。

 

 安倍と菅と、彼らを支持している自民党と公明党に対して、主権者が天罰を加える時が訪れている。日本のイスラエル化も必至なのである。正義と法治と民意に従う政治に近づくしかないのだ。世界に冠たる日本国憲法を尊重し、擁護する国民政党の出番なのである。二本足で立つ国際協調内閣の実現である。

 

 困っている人たちに光を当てる、当たり前の大衆のための政治だ。フクシマで放射能汚染下で、人間を人体実験するような原子力ムラ政府はいらない。正義の主張をしたジャーナリストを、刑事罰にしようとするような学者やNGOを容認する政府は、有害無益である。原発を排除して、地球の温暖化を食い止める国際社会にすることが、人の道である。

 

<自民二階幹事長は「即解散」、公明山口代表は「否決」>

 野党の不信任案に対して、繰り返して「即解散」だと公言してきた自民党幹事長は、昨日、その主張を取り下げた。彼の言い分は、単なる「ハッタリ」でしかなかった。解散を恐れているのは、二階本人なのだ。菅なのだ。

 

 正直に「解散は怖い。止めて。強行するのであれば、公明党創価学会は自民党を応援できない」と叫んだような山口那津男だった。公明党代表の本心からの叫びに対して、自民党も納得している。二階も菅も、である。

 野党の内閣不信任案は、自公維による否決で幕を閉じる約束が、双方の打ち合わせで決まっている。単なるお芝居に過ぎない。

 

<逃げないで会期延長してコロナ五輪に備えるしか打つ手なし>

 安倍もそうだったが、菅も逃げ足が速い。議会の審議に恐怖を覚えている。読売産経と右翼ネットが支えてくれていても、恐怖を感じている。

 菅の東芝事件が発覚したためでもある。「次男・正文の怨念」と今朝ほどの事情通が叫んだ。本日の朝日新聞朝刊のトップ記事という。日本の警察・検察も厳しく問われている。菅がまともな政治家であれば、会期を延長してコロナ五輪に備えることだが、それを期待するほうが間違いという永田町なのだ。

 

 時代は変わる!

2021年6月15日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

エルサレム(CNN) イスラエル国会(定数120)は13日、右派政党「ヤミナ」のベネット党首が率いる連立政権を賛成60、反対59の小差で信任した。建国以来最長の通算15年間にわたり首相を務めたネタニヤフ氏に代わって、ベネット氏が首相に就任した。

ベネット氏はネタニヤフ政権下で国防相、経済相、教育相などを歴任した人物。信任投票に先立つ演説では連立政権の多様性を強調し、「意見の大きく異なる人々と協力できる自分の能力を誇りに思う」と述べた。ヤミナは国会で保有するのがわずか7議席と、首相の政党としては前例のない小政党だ。新政権には「反ネタニヤフ」で結束した右派と左派、さらに史上初のアラブ系政党も参加する。中道政党「イエシュ・アティド」のラピド党首が連立成立を発表していた。