サンケイノベルズ 昭和49年
団地妻の性の冒険を描いた長編。
長編官能小説とある。芥川賞作家でもある宇能氏の官能小説は
はじめて拝読したと思うが、よかったですねえ。時代を感じさ
せるが、昔の、ダンナに養われている妻が、団地内で、デッサン
しあって、外人の裸見て、そこに、ほかの奥さんが入り込んで、
外人とセックス、なんて、ちょっと笑ってしまう展開。それに、
この主人公の奥さん、誰にでもひょこひょこついて行って、お
イタしちゃうとこがあって、なんかかわいい、というか、無防備
すぎる、というか。
ぼくはエロ小説はジョルジュ・バタイユ仕込みなので、相当、すご
いのでも平気な口なのだが、このエロ小説もなかなかエロかった。
これは今の時代には描けない世界だな、という感じ。ラストのスワッ
ピングのプロデューサーをTVプロデューサーだと思って、のこのこ
熱海までついていって、やっちゃって、あなたもスワップに参加しませ
んか、と言って、その参加者が老人ばかりというオチはなんともユカイ
だったなあ。
(読了日 2022年10・23 5:23)
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