バイオレンス・アクション・・・とでも言いましょうか、普段私の観るジャンルではないですね。
そこをあえてなぜ?かといえば、やはり、ヴィゴ・モーテンセンなんですねえ・・・。
でも、同じ監督と組んだ前作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は、まだ見ていないのですが・・・。
これはロンドンに暗躍するロシアン・マフィアの犯罪を描いたもの。
R18になっていたんですが・・・見て、そのわけはよく分かりました。
いきなり、床屋のいすに座っている男ののどをかき切るところから始まるんですよ・・・。
スウィニー・トッドじゃないってば・・・。
他にも、正視にたえられず、視線をはずしてしまったシーンもいくつか・・・。
病院の助産婦をしているアンナは、駆け込み出産で亡くなった少女の日記を手に入れます。
何か、身元がわかることが書かれていないかと、見るのですが、それはロシア語。
そこにはさんであった、ロシアンレストランのカードの店を訪ねてみるのですが・・・。実はそこが、ロシアン・マフィアのアジト。
ボスの息子キリルがヴァンサン・カッセルで、
こいつが、威厳のある父親に押さえつけられ、
軽薄、残忍、情緒不安定、というどうにもならない2世によくある設定。
そのチンピラ息子の運転手というか、用心棒というか、
とにかくなんにでも使われる役なのが、ニコライすなわちヴィゴ・モーテンセンなんですね。
徹底してダークなイメージ。
しかし彼は、亡くなった少女と、生まれた赤ん坊を気にして、店に何度か訪れるアンナには、どこか優しい気配も見せる・・・。
この人は、きっと何かのワケアリで、このマフィアファミリーに接近しているのでは・・・、と、まあ、それくらいは想像がついたんですけどね。
すごいのは、サウナの中でのヴィゴ・モーテンセンの全裸の死闘シーン。
敵は武装した二人。
彼は全裸、無論武器なし。
結構長いこのシーンは、目をそらさずに見てしまいましたが・・・。
はあ、強烈。
キリルとニコライの関係というのも、実に怪しい・・・。
う~む・・・。みだらな想像をしてしまう・・・。
アンナは正義感があって結構勇敢ですが、でも、踏み込んでいい部分とそうでない部分、良くわかっている。
結局、普通の市民なんですが、その辺のポジションがリアルでいい。
で、この映画は、実はこのあとが解決編?というあたりで終わっているんですね。
えっ、これでお終い?と思ったのですが、終わっちゃいました。
とりあえず、赤ちゃん事件だけがケリがついた形で・・・。
一応、ニコライの正体も明かされます。
いやはや・・・、やはり、あまりお近づきしたくない、ジャンルかなあ・・・。
かっこよかったですけどね。
やっぱり、アラゴルンのヴィゴ・モーテンセンがいいです・・・。
2007年/イギリス・カナダ・アメリカ
監督:デビッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール
「イースタン・プロミス」公式サイト