まあ、他愛のないラブコメディーです。
学生時代から10年来「親友」のトムとハンナ。
週末には必ずともに過ごし、お互いの好みも家族のことも知り尽くしているのに、これまで恋愛には発展しなかった。
ところが、ハンナがスコットランドに長期出張。
トムはハンナのいない寂しさで、ようやく愛情を自覚し、彼女が戻ったら愛を打ち明けようと決心する。
しかし、彼女は、スコットランドで出会った男性と婚約し、彼を引き連れて帰ってきた。
茫然自失。
なんとか彼女の気持ちをこちらに取り戻そうとトムは悪戦苦闘。
しかし、何しろ敵はスポーツマンで、おかしな女癖もなく、
スコットランドの公爵の家柄という非の打ち所のなさ。
さあ、どうする・・・!?
トムはハンナの花嫁付添い人を務めるのです。
Made of Honor、これが原題。
通常は、新婦と最も親しい未婚の女性が務めます。
というか、男性のMOHなんて、前代未聞。
これを頼む方も頼む方ですよね・・・。
まあ、そんなこんなで楽しめて、全くお定まりのハッピーエンド。
めでたし、めでたし・・・、と。
でもねえ、やっぱり考えてしまうのです。
友人同士だから10年付き合えたけれど、結婚したらどうなのかなあと・・・。
そもそも、もうお互いを知り尽くしていたら新鮮味も何もなくて、すぐ飽きてしまいそう。
それに何しろ、超プレイボーイのトムなんですよ。
絶対、そのうち浮気が始まる。
だいいち、そんな女にだらしのない彼をハンナはずっと見て知っていたからこそ、
これまで、恋愛に踏み込まなかったのではないかなあ・・・。
しかもラストで結婚式に花嫁を奪うため乗り込んでくるなんて、あまりにも図式的ですよねえ。
しかし、その勢いにほだされてしまったのでしょうか・・・。
ああ、でも、スコットランドの伝統に、ちょっと辟易していた彼女は、
本当はこの結婚を取りやめたかっただけなのかもしれない。
変にいろいろ感ぐりたくなってしまう映画だなあ・・・。
スコットランドの美しい自然だけは見た甲斐がありました!
2008年/アメリカ=イギリス/101分
監督:ポール・ウェイランド
出演:パトリック・デンプシー、ミシェル・モナハン、ケビン・マクキッド、シドニー・ポラック
「近距離恋愛」公式サイト