映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

アイガー・サンクション

2009年08月27日 | クリント・イーストウッド
アイガー・サンクション [DVD]

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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アリゾナ・アルプス・・・高所恐怖症の方ご注意

* * * * * * * *

クリント・イーストウッド、監督兼主演作品です。
絵の教師をしているヘムロックは実はもとプロの殺し屋。
この辺がすでに違和感のような気もしますね・・・
そしてまた、彼はかなり名の知れた登山家でもあったと・・・。
趣味の広いひとですねえ。
しかし、彼の腕を見込んでCIAからまた殺しの依頼が来る。
アイガー北壁登攀の国際チームに入って、
そのチームの一員である誰かを始末するように、と。
狙うべき人物はまだ特定できない。
追って連絡する、と。
う~む、どうもこの辺の設定も???のうちに、
どんどん話は進みます。

でも、ここからやっと、映画として見ごたえが出てくるんですよ。
始めはアリゾナで登山訓練のシーン。
大自然の中でせっせとジョギングで体を鍛えたり、
直立する岩山を登ったりします。
こういうシーンでもすべてスタントなしだったそうで、
すごいですね。
そしていよいよ、スイス。
アイガー北壁登攀となるんですが、ここはまた更にスケールアップして、
ドキドキの映像続出。
しかしそもそも、誰かが狙うべき敵で、
向こうもこちらを狙ってる。
・・・互いに命を預けあうチーム内なのに、
こんなことでは岩登りなんてできないでしょ、普通。
第一殺しあうなら、もっと安全な場所でやればいい。
そもそも、アイガー北壁って、ふもとのホテルから丸見えなんですよね。
むちゃくちゃだな・・・。
・・・・と、その映像もさることながら、突っ込みどころも満載で、意外にも楽しめてしまう一作なのでした。
まあ、申し訳程度に、ラストに意外な人物がその標的であることがわかるわけなのですけど。


クリント・イーストウッドのかっこよさを満喫できる作品ではありますが、内容にはやや難あり。
監督業も、まだまだですな・・・。


1975年/アメリカ/128分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ジョージ・ケネディ、ボネッタ・マッギー