映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ロビン・フッド

2011年03月14日 | 映画(ら行)
痛快英国時代劇

           * * * * * * * *

ロビン・フッドは、何度も映画化されているので、いろいろなものがありますね。
先日ラッセル・クロウのロビン・フッドを見たことがきっかけで、
ショーン・コネリーの「ロビンとマリアン」も見ました。
今回は、ケヴィン・コスナー版のロビン・フッドです。
1991年作品。


ここで特異なのはロビンのお供に異教徒であるムーア人のアジームが付き添っていること。
これがなんと、モーガン・フリーマンです。
・・・ほら、なんだか見てみたくなったでしょう。
まず、ロビンはやはり十字軍遠征に加わってイギリスを離れていたのです。
しかし、ムスリム軍に捕らえられ、ほとんど処刑寸前というところで、
行きがかりでアジームも連れて脱出に成功。
アジームはロビンに助けられたことに恩義を感じて、
いつかきっと助けになるから・・・といって、
いやがるロビンに強引に付き従ってイギリスまでやって来ます。

この作品ではロビンは貴族の息子なのです。
しかし、懐かしい故郷に戻ってみれば、
父は殺され、屋敷も燃え落ちて廃墟になっている。
これは魔女に育てられたノッテンガムの代官の仕業。
彼はこれらの領地一帯を私有化し、住民を圧政の元に支配している。
このノッテンガム卿が
「ハリー・ポッター」のスネイプ先生ですっかりお馴染みのアラン・リックマンです。
この悪役ぶりもなかなか楽しいのです。

そこで、ロビンはシャーウッドの森にこもり、
農民たちを従えて、反乱軍を指揮することになる・・・と、
このあたりがロビン・フッドのロビン・フッドたるところ。
マリアンはロビンの親友の妹、
そして、獅子王リチャードの従妹でもあります。
そこで、ノッテンガム卿は王の血縁にあるマリアンと結婚し、
さらなる権力を手に入れようとマリアンを拉致。

こういう恋の横恋慕劇もありまして、
いろいろなシーンで楽しめてしまう作品です。
決して深刻な歴史物語ではなく、ファンタジー色もある痛快劇。
ロビンは結構大変な目に遭うシーンが多いのですが、
助けてくれるはずのアジームがちっとも助けてくれない。
さてさて、この結末もお楽しみ。
それから、この作品では、獅子王リチャードがフランスで命を落としたりせず、
ちゃんとイギリスに生還するのです。
その王がショーン・コネリーだったりする。
本当に、いろいろ見比べると楽しいですね!

ロビン・フッド 特別編集版 [DVD]
ケビン・コスナー,モーガン・フリーマン,クリスチャン・スレーター,メアリー・エリザベス・マストラントニオ,アラン・リックマン
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「ロビン・フッド」
1991年/イギリス/144分
監督:ケビン・レイノルズ
出演:ケビン・コスナー、モーガン・フリーマン、アラン・リックマン、クリスチャン・スレイター、ショーン・コネリー