映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

音楽劇 「探偵~哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」

2013年04月07日 | 舞台
昭和の神戸でコンゲーム

            * * * * * * * * *

沢田研二さん出演の音楽劇。
昨年「探偵~悲しきチェイサー」を見たので、張り切ってまた観覧。
しかし、時代設定がややずれていただけで、
登場人物たちとその関係はそっくり同じ。
思わず「え?全く同じなのに見に来ちゃったの?」と焦ってしまったのですが、
事件は別物なのでした。
いえ、全く同じものでも別に構わないのですけどね・・・。


前作は、1998年神戸が舞台でしたが、
今作は昭和34年の神戸。
人々が最も「昭和」の時代を懐かしむあたりですね。
事件は戦後のドサクサ時の日本の暗部に絡む犯罪が描かれています。
神戸元町の「フェアウェル」のマスター兼私立探偵、花山新太郎(沢田研二)。
常連たちで賑わう店に、ある美しい女性(南野陽子)が探偵の依頼にやってきます。
まもなく結婚予定の相手の女性関係を調べて欲しい、と。
花山の妻と子供は、前作では交通事故で亡くなったのでしたが、
今作では空襲で亡くなったことになっています。
やはり時代が違いますね。
少年探偵が登場するあたりも、“昭和”感たっぷり。
それから今作は、まるで「スティング」のような逆転ドラマがあるのですが、
まあ、なんとなく読めてしまいますね。
そして真犯人についても、前作を見ていれば想像がついてしまう・・・。


…と言ったところで、面白くはあるのですが、
前作を見た者にとっては、感動も半減・・・といったところでした。
前作を見た時はひたすら面白かったのですけれど・・・。
残念。
でも周りに座っていた方々は、たぶん初めてなのでしょう、
大満足の様子でした。
声は、素晴らしいあのジュリーのままですし。


しかし、皆様一様に「ジュリーは太り過ぎ」とおっしゃる。
そうなんですよね・・・、
ジュリーのイメージもさることながら、
そもそも「探偵」というのはスマートであるべきです。
メタボ検診に引っかかりそうな体型・・・、
健康のためにも、プロとして減量に努力していただきたい・・・。
オバサマたちは、自分を省みずに勝手なことを言うのです・・・。
いつまでも憧れのジュリーでいて欲しいから・・・。

(2013年3月31日 札幌市 教育文化会館にて)

→「探偵~哀しきチェイサー」

音楽劇「探偵~哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」
脚本・演出:マキノノゾミ
音楽:Coba
振付:南流石
出演:沢田研二・南野陽子・瀬川亮・若杉宏二
満足度★★★☆☆


最新の画像もっと見る

コメントを投稿