自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

遺伝子を解読した科学者村上氏のスピリチュアリティ (1)

2019年06月27日 | 健康のための心の波動

 

村上和雄が語る“生命とは何か?”     2019 ・6/26


前置き)

私の手元に2冊の文庫本がある。タイトルは“生命(いのち)の暗号”、

①巻と②巻(*1)。


それぞれのカバーに書かれた紹介文が印象的だ。

①巻の表紙の裏表紙書。

“バイオテクノロジーの世界的権威が提言す‘遺伝子オンの生き方’、

だれもが無限の可能性を開花できる。


遺伝子工学の世界的権威によるロング・ベストセラー。

著者が遺伝子暗号を読みごく中で気づいた、微細な空間に膨大な

化学の文字を書き込んだ何ものかの存在。


著者は畏敬をこめて、それを‘サムシング・グレート’と呼んだ。

生命科学の現場から、人がもつ無限の可能性と眠れる遺伝子

オンにする生き方を説いた”。(以上引用)

 

②巻の裏表紙にある紹介書きは次のとおり(以下引用)。

環境の変化や心の持ち方で遺伝子がONになる~ヘビースモーカーが

肺がんにもならずに、すんでいるのは、癌を退治する遺伝子が

ずっとON状態になっているからだと考えられるのです。


そういう遺伝子のON/OFF機能は、病気や健康に限ったこと

ではなく、走るのが遅いとかカラオケが下手だとか、記憶力

集中力に乏しいとか仕事ができないといった、

いろいろな心と体の能力に関しても同様にいえます。


したがって、眠っていた遺伝子をONにすることで潜在能力を

目覚めさせ、それまでできなかったこともできるようになるし、

とても自分には無理と思えたことも可能になる・・


そういう可能性の発言に遺伝子は大いに関与しているのです。”(以上引用)

この本の著者が村上和雄、筑波大学名誉教授(*2)だ。

 

*************************************** 

遺伝子研究第一人者の村上和雄博士は、生命についてどう考えて

いるのだろうか? 


自然治癒力は生命力の発露だ。

村上博士は自然治癒力は遺伝子の働きからくるという。


それなら、その遺伝子そのものが“生命”か?といえばそうではない。

村上博士も認めるように、遺伝子レベルの解析をしてみても、

生命そのものがこれだという結論は出ないという。


ところで、人体組織の最も大切な器官は何か? 

言葉を変えて言えば、何が、司令塔になって、体の秩序正しい

生理機能つかさどっているのだろうか?


単純に、頭の中の脳の機能が、その役目をしていると思っていた。

ところが、村上博士は、”人体は頭で統治されているのではなく、

遺伝子そのものが司令塔”になっているという。


遺伝子が人体を維持している司令塔とは? 

その答えは、村上氏の著書“生命の暗号”の最後の章に記されていた。


今日はそれをご紹介しながら、生命と遺伝子の役割などについて、

そして、村上氏のいう、遺伝子の背後にある”偉大なるある力

について考えてみたい。

 

遺伝子と生命の関係を村上氏は第5章37頁にこう書いている:

遺伝子は生命の設計図ですが、設計図はあくまで設計図

‘そのもの’ではありません。

したがって遺伝子も生命そのものではありえないということ

になってきます。”

 

そうだろうか? 


神経を神の経路(みち)と漢字で表している。神経は神の意識の

路であり、縦横に体の通っていて、無意識の中で私たちの

体の機能を支えている。


その神の意識とは、森羅万象生きとし生けるものに存在して、

言葉を変えれば、”生かそうとする力”に他ならない。


私は、それがつまり、生命力ということだと思う。

この点で、私の意見は僭越ながら、スピリチュアルの観点を

少し斜めに構えてみると、少し村上氏と異なり、正常な働きを

している良い遺伝子は、人の体を生かそうとして

いるわけだから、それこそが、”生命力”の発露といえそうだ。

 

生命というのは抽象的なもので、それは空気のようなもの。

空気は確かに私たちの周りを取り囲んでいるが、空気の一片を

取り出すことは難しい。


それと同様に、体から‘生命’の一片を取り出して、これが”生命”

ですというわけにもいかない。

体の外に出したらすでにれは生命ではなくなっているからだ。

村上氏はそのあたりを、こう書いている。(以下引用)

 

“では、生命はどこにあるのか?

今のところそれはよくわかりません。

ヒトの遺伝子情報が全部解読できれば、今以上のことはわかる

でしょうが、それでも、生命の本質を明かすのは、たぶん無理

ではないかと思います。”(以上)

 

 村上氏は世界的に高名な科学者である。

その研究を極めた方である。どんな研究にせよ、極めた方に

共通するある認識持っていらっしゃる。


つまり、物理学的に解明できない”不可思議な力”を垣間見て、

精妙で大きなパワーが物理方程式裏に潜んでいる”ことを

認識している方である。

アインシュタインもその一人だった。

 

科学の領域では次々の新事実が発見されていき、現在の21世紀

の科学は古典的科学となる時代が来るだろう。

それでも、どんな時代になっても決して古びることがない真理

は残るだろう。


つまり、その研究の奥義(何か)に達した科学者たちは

みな等しく、大いなる力を見出して、その前に、頭を垂れる体で、

謙虚にならざる得ない事実。

 

それは、”科学の裏には、人間の理解の限界を超えた存在があること

を偉大な研究家であればあるほど、その研究プロセスで目の当たり

に知るからだろう。

村上氏はそれを、“something Great” と呼んだ。


そのサムシング・グレートを認め、そこに想いを馳せながら

研究を続けるその姿は、ある意味、とてもスピリチュアルな態度

に見える。

 

次に(村上博士の考える死後の世界)をとりあげてみたい~


その村上氏が死後の世界(このブログでもたびたび取り上げている

項目だが)をどう考えているか、引き続いて述べているので

ご紹介したい。(以下引用)

 

“‘’死んだら生まれ変わる‘という人たちがいます。

何に生まれ変わるのか?

一般に考えられている生まれ変わりというのは、自分の

魂みたいなものがあって、それが体に宿ってこの世に現れる。

この魂の連続性を生まれ変わりと称しているのです。”(以上引用)

 

さらに話題は、‘魂’についてと移っていく。村上氏は言う。


死んで肉体が滅びても、魂はなくならない。

死ねば肉体から離れるがまた別の肉体を借りてこの世に現れる”(以上)

 

このあたりの話題になると、“そのことを証明できるか?”という人

が必ず出てくる。

”魂はなくならない”とは、どういうことか、キチンと例を挙げて

科学的に説明せよ~と言う。


残念ながら、それは無理なのだ。無理だということを村上氏も認め、

次のように村上氏は言う(以下引用)

 

“これらのことは遺伝子レベルでは説明できません。


遺伝子は物質であり、魂を物質レベルで説明することは

今のところ無理なのです。

とはいえ、説明できないことが‘無いこと’にはならない。

私も魂は‘あるのではないか’と思っています。”(引用以上)

 

魂を物質レベルで説明することは無理~目に見えない世界が

目に見える世界の科学で少しずつ解明されているが、

目に見えない科学は、魂で理解することが一番手っ取り早いのだ。

 

 

**********

*1)~サンマーク文庫“生命(いのち)の暗号”、①巻と②巻  

サンマーク出版 2009年、

(*2)村上和雄1936年生まれ 筑波大学名誉教授。78年筑波大学応用生物学

化学系教授になり、遺伝子の研究に取り組む。

83年高血圧の黒幕である酵素“レニン”の遺伝子解読に成功。

先端学際領域研究長を94年より務めた。96年日本学士院賞受賞。

 

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