実家往復の電車中の時間+ちょいと遊ぶ気力がなくて引きこもり時間 で 読書の時間が増えた。
で、最近読んだ本

はぁ 久々にむかつき と言うか 胸におさめてられないのでブログアップしてみようと。
背景のモデルとなったのは1990年におこったルワンダの内戦時、政府軍による虐殺である。
その時その地に赴いていた修道女の話。
貧困と動乱の大地・アフリカ。日本人修道女・鳥飼春菜はアフリカのとある最貧国の修道院に赴任する。この国では多数派ながら貧困にあえぐフツ族と、かつて特権的地位を得ていたツチ族が微妙なバランスの中で共存していた。そして修道院内部もフツ、ツチ、その混血、外国人と多種多様な人種で構成されていた。
現職大統領の不自然死は、この国をフツによるツチと、ツチとの関係が疑われたフツへの部族虐殺の惨劇へと導く。巧妙にツチへの虐殺を教唆する国営放送。民兵とは名ばかりの、強奪を目的とする集団の横行。教会の存在はまったく無力であった。
逃れてきたツチの難民の受け入れを拒む修道院長。神学校に乱入した民兵は、生徒も難民も修道女さえも惨殺した。そして教会にも軍隊と暴徒が殺到した。その先頭には、アフリカの呪術師のいでたちをした現地人牧師の姿があった。春菜は混乱の渦中で、修道院の庭師に陵辱される……。
100日間で100万人が虐殺されたという大混乱の中、春菜は信仰も、人間への信頼もすべてを失う。隣国へ脱出した春菜は日本人画商・田中一誠に助けられ、帰国する。しかし、春菜はあの庭師の子を身ごもっていた。修道院を去った春菜は田中の援助で、一人で子供を産む決心をする。
田中へのほのかな愛。しかし、田中には自分が起した事故で失明させた妻がいた……。
飽食と見せかけの繁栄の中、日本人が見失った生きることの悲しみと喜びの原点を描く、曽野文学、不滅の金字塔。ファン待望の長編小説。アマゾン解説より
上巻はおもに内戦というかフツ族によるツチ族への虐殺の話。アフリカの貧国を背景に、もともと日本の道徳律がとてもじゃないけど基準にならない世界なんだけど、どんなひどいことが行われたかがこれでもかと描写される。その中に聖職者の身勝手とか裏切りとかも書かれる。
食欲が落ちそうな描写もあるけど、ここはまだガマンして読めた。
問題は下巻。日本人の修道女は、その混乱の中で、修道院の庭師にレイプされてしまう。その後白人のスールとともに隣国に逃れてそこで出会った日本人画商に助けられてからの話。
この画商の一誠ってオトコがほんっとにむかつくたってないんですね。
曽野文学に出てきがちな男性って 高身長 高学歴 高所得(おそらく)の教養人 で、ちょっと浮世離れしている。男性的魅力もあるけど決してガツガツしてない。でも自分の魅力は十分承知。ついでに心に傷持ってる ってパターンが多い気がする。
(こういう点、故 渡辺○一先生が好んで描くところの、オトコから見て都合のいいオンナの類型に似ている。
どっちも 「いねーよ、こんなの」って点で。
帰国した修道女 春菜は身体の異変に気付く。運悪くレイプされた時に妊娠してしまっていたわけですね。修道女が妊娠、それも相手は自分を暴力的に犯したオトコ、しかも黒人。修道院に暮らしている彼女にとってそれがどんな運命をもたらすかって言わずもがなですね。
いくらカトリックが堕胎を禁じていてもこればっかりは仕方ないと思える、彼女もいったんは堕胎を決意する。
しかし、その決心をくつがえさせたのは一誠。それも「あなたは運命を受け入れる人だ」とかなんとか。
一応ね、修道院を出てきた彼女に自分の会社の保養所を世話したり、翻訳の仕事を頼んだり、当面のお金を渡したりはするわけね、有能な秘書(♀)を通じて。
しかし春菜の自分への思慕を知っていながら敢えて会ったり電話に出ようとしない。
嫌な感じ。
春菜は自分の母親や姉に妊娠したことは話すが詳しい話はしない。母は「どんな子供でもあなたの子供ならうれしい」と言うけど、真実を知ったら、そんな過酷な運命を娘に選択させるように誘導した一誠を恨むと思うよ。自分は高みの見物してって感じで。
そう、彼はいつも高みの見物。自分のせいで失明した妻という絶対守らなければならない存在を盾に春菜を近づけることはしない。
なぜそうなったかイマイチよくわからないのだけど、突如赤坂の料亭で二人で食事することになる。
その時の一誠の上から説教もムカついたのでした。
憎むべきオトコの子供を愛せないかもしれないという春菜に 愛せなければ愛するふりをすればいい。とアドバイス。その方が普通に愛すべきものを愛するより人間として崇高なんだとか(意訳)
そして、最悪なパターンで妊娠しちゃった修道女であった彼女にも性の喜びみたいなモンを経験できるといいね、ボクは妻がいるからその資格ないんだなぁ みたいな(意訳)
実はボクね、君に逢うのこれで最後にするつもりだったけど、青年になった頃のお腹の子も見たいし、その頃の君にも興味あるから20年たったらまたこの料亭で逢おうね!(意訳)
ホントに許せん、この男は!
許せますか?特にムスメを持ってる女性のミナサマ!
あ~ 書いてちょっとすっきりした。
あっでもこの本のラストの情景は美しいよ。偶然街に出て秋葉原で山手線に乗って目黒に向っている春菜が並行して走っている京浜東北線の中に一誠とその盲目の妻を見つけるのね。電車は数駅、追いついたり追いつかれたりしながら殆ど一緒にホームに入る。見つめ合う二人。
そしてその電車がやがて違う方向へと行ってしまう事を承知している読者としては、ちょっと固唾を飲んでその行方を見守る。
そのまま涙を流しながら離れて行く電車の中何もできなかった春菜。情感あふれるラストシーンだと思った。
☆ ☆ ☆
また別のムカツキ話だが、関連あるのでもう一つ さきほどyahooニュースを読んでいたら、こんな記事を見つけた。
AFP=時事】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は11日、南スーダン軍が民兵への報酬として、女性へのレイプを許していると述べ、南スーダンを「世界で最も恐ろしい人権状況の一つ」と評した。
【AFP記者コラム】「レイプキャンプ」の衝撃、南スーダン内戦
OHCHRは、新たに発表した報告書で「評価チームが受け取った情報によると、(政府軍の)スーダン人民解放軍(SPLA)と合同で戦闘に参加している武装民兵たちは『できることは何をやってもよいし何を手に入れてもよい』という取り決めの下で、暴力行為を繰り返している」と述べた。
「それゆえ若者たちの多くが、報酬として畜牛を襲い、私有財産を盗み、女性や少女たちをレイプしたり拉致したりした」と報告書は付け加えた。
また、OHCHRは報告書の中で、反政府勢力を支持していると疑われた民間人らが、子どもたちを含めて、生きたまま火を付けられたり、コンテナの中で窒息死させられたり、木から吊るされたり、バラバラに切り刻まれたりしていると述べた。
ゼイド・ラアド・アル・フセイン(Zeid Ra'ad Al Hussein)国連人権高等弁務官は、残忍なレイプが「恐怖を与える道具、そして戦争の武器として」組織的に用いられていると指摘し、南スーダンは「世界で最も恐ろしい人権状況の一つ」だと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News
先ほど紹介した本の上巻で描かれている事が、今現在地球上で行われている。
痛ましすぎて言葉もないが、それもまた事実らしい。
それでムカついたのは 国連が先日日本に文句つけてきましたよね。夫婦別姓を認めろ、従軍慰安婦問題をとにかく認めて謝り続けろ、直前に削られたらしいが女性天皇認めないのは女性差別などとに皇室問題まで口を挟んできたこと。
こんな内政干渉してるより、もっと急いでやんなきゃいけない女性差別以上の要件ってあるのじゃないですかね?
言いやすい所にだけ文句つけるんじゃねーっての。ホント日本って人がいいよね。
で、最近読んだ本

はぁ 久々にむかつき と言うか 胸におさめてられないのでブログアップしてみようと。
背景のモデルとなったのは1990年におこったルワンダの内戦時、政府軍による虐殺である。
その時その地に赴いていた修道女の話。
貧困と動乱の大地・アフリカ。日本人修道女・鳥飼春菜はアフリカのとある最貧国の修道院に赴任する。この国では多数派ながら貧困にあえぐフツ族と、かつて特権的地位を得ていたツチ族が微妙なバランスの中で共存していた。そして修道院内部もフツ、ツチ、その混血、外国人と多種多様な人種で構成されていた。
現職大統領の不自然死は、この国をフツによるツチと、ツチとの関係が疑われたフツへの部族虐殺の惨劇へと導く。巧妙にツチへの虐殺を教唆する国営放送。民兵とは名ばかりの、強奪を目的とする集団の横行。教会の存在はまったく無力であった。
逃れてきたツチの難民の受け入れを拒む修道院長。神学校に乱入した民兵は、生徒も難民も修道女さえも惨殺した。そして教会にも軍隊と暴徒が殺到した。その先頭には、アフリカの呪術師のいでたちをした現地人牧師の姿があった。春菜は混乱の渦中で、修道院の庭師に陵辱される……。
100日間で100万人が虐殺されたという大混乱の中、春菜は信仰も、人間への信頼もすべてを失う。隣国へ脱出した春菜は日本人画商・田中一誠に助けられ、帰国する。しかし、春菜はあの庭師の子を身ごもっていた。修道院を去った春菜は田中の援助で、一人で子供を産む決心をする。
田中へのほのかな愛。しかし、田中には自分が起した事故で失明させた妻がいた……。
飽食と見せかけの繁栄の中、日本人が見失った生きることの悲しみと喜びの原点を描く、曽野文学、不滅の金字塔。ファン待望の長編小説。アマゾン解説より
上巻はおもに内戦というかフツ族によるツチ族への虐殺の話。アフリカの貧国を背景に、もともと日本の道徳律がとてもじゃないけど基準にならない世界なんだけど、どんなひどいことが行われたかがこれでもかと描写される。その中に聖職者の身勝手とか裏切りとかも書かれる。
食欲が落ちそうな描写もあるけど、ここはまだガマンして読めた。
問題は下巻。日本人の修道女は、その混乱の中で、修道院の庭師にレイプされてしまう。その後白人のスールとともに隣国に逃れてそこで出会った日本人画商に助けられてからの話。
この画商の一誠ってオトコがほんっとにむかつくたってないんですね。
曽野文学に出てきがちな男性って 高身長 高学歴 高所得(おそらく)の教養人 で、ちょっと浮世離れしている。男性的魅力もあるけど決してガツガツしてない。でも自分の魅力は十分承知。ついでに心に傷持ってる ってパターンが多い気がする。
(こういう点、故 渡辺○一先生が好んで描くところの、オトコから見て都合のいいオンナの類型に似ている。
どっちも 「いねーよ、こんなの」って点で。
帰国した修道女 春菜は身体の異変に気付く。運悪くレイプされた時に妊娠してしまっていたわけですね。修道女が妊娠、それも相手は自分を暴力的に犯したオトコ、しかも黒人。修道院に暮らしている彼女にとってそれがどんな運命をもたらすかって言わずもがなですね。
いくらカトリックが堕胎を禁じていてもこればっかりは仕方ないと思える、彼女もいったんは堕胎を決意する。
しかし、その決心をくつがえさせたのは一誠。それも「あなたは運命を受け入れる人だ」とかなんとか。
一応ね、修道院を出てきた彼女に自分の会社の保養所を世話したり、翻訳の仕事を頼んだり、当面のお金を渡したりはするわけね、有能な秘書(♀)を通じて。
しかし春菜の自分への思慕を知っていながら敢えて会ったり電話に出ようとしない。
嫌な感じ。
春菜は自分の母親や姉に妊娠したことは話すが詳しい話はしない。母は「どんな子供でもあなたの子供ならうれしい」と言うけど、真実を知ったら、そんな過酷な運命を娘に選択させるように誘導した一誠を恨むと思うよ。自分は高みの見物してって感じで。
そう、彼はいつも高みの見物。自分のせいで失明した妻という絶対守らなければならない存在を盾に春菜を近づけることはしない。
なぜそうなったかイマイチよくわからないのだけど、突如赤坂の料亭で二人で食事することになる。
その時の一誠の上から説教もムカついたのでした。
憎むべきオトコの子供を愛せないかもしれないという春菜に 愛せなければ愛するふりをすればいい。とアドバイス。その方が普通に愛すべきものを愛するより人間として崇高なんだとか(意訳)
そして、最悪なパターンで妊娠しちゃった修道女であった彼女にも性の喜びみたいなモンを経験できるといいね、ボクは妻がいるからその資格ないんだなぁ みたいな(意訳)
実はボクね、君に逢うのこれで最後にするつもりだったけど、青年になった頃のお腹の子も見たいし、その頃の君にも興味あるから20年たったらまたこの料亭で逢おうね!(意訳)
ホントに許せん、この男は!
許せますか?特にムスメを持ってる女性のミナサマ!
あ~ 書いてちょっとすっきりした。
あっでもこの本のラストの情景は美しいよ。偶然街に出て秋葉原で山手線に乗って目黒に向っている春菜が並行して走っている京浜東北線の中に一誠とその盲目の妻を見つけるのね。電車は数駅、追いついたり追いつかれたりしながら殆ど一緒にホームに入る。見つめ合う二人。
そしてその電車がやがて違う方向へと行ってしまう事を承知している読者としては、ちょっと固唾を飲んでその行方を見守る。
そのまま涙を流しながら離れて行く電車の中何もできなかった春菜。情感あふれるラストシーンだと思った。
☆ ☆ ☆
また別のムカツキ話だが、関連あるのでもう一つ さきほどyahooニュースを読んでいたら、こんな記事を見つけた。
AFP=時事】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は11日、南スーダン軍が民兵への報酬として、女性へのレイプを許していると述べ、南スーダンを「世界で最も恐ろしい人権状況の一つ」と評した。
【AFP記者コラム】「レイプキャンプ」の衝撃、南スーダン内戦
OHCHRは、新たに発表した報告書で「評価チームが受け取った情報によると、(政府軍の)スーダン人民解放軍(SPLA)と合同で戦闘に参加している武装民兵たちは『できることは何をやってもよいし何を手に入れてもよい』という取り決めの下で、暴力行為を繰り返している」と述べた。
「それゆえ若者たちの多くが、報酬として畜牛を襲い、私有財産を盗み、女性や少女たちをレイプしたり拉致したりした」と報告書は付け加えた。
また、OHCHRは報告書の中で、反政府勢力を支持していると疑われた民間人らが、子どもたちを含めて、生きたまま火を付けられたり、コンテナの中で窒息死させられたり、木から吊るされたり、バラバラに切り刻まれたりしていると述べた。
ゼイド・ラアド・アル・フセイン(Zeid Ra'ad Al Hussein)国連人権高等弁務官は、残忍なレイプが「恐怖を与える道具、そして戦争の武器として」組織的に用いられていると指摘し、南スーダンは「世界で最も恐ろしい人権状況の一つ」だと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News
先ほど紹介した本の上巻で描かれている事が、今現在地球上で行われている。
痛ましすぎて言葉もないが、それもまた事実らしい。
それでムカついたのは 国連が先日日本に文句つけてきましたよね。夫婦別姓を認めろ、従軍慰安婦問題をとにかく認めて謝り続けろ、直前に削られたらしいが女性天皇認めないのは女性差別などとに皇室問題まで口を挟んできたこと。
こんな内政干渉してるより、もっと急いでやんなきゃいけない女性差別以上の要件ってあるのじゃないですかね?
言いやすい所にだけ文句つけるんじゃねーっての。ホント日本って人がいいよね。