昨日は所用で虎の門へ
この駅ってホテルか姑の付添で病院に行った時くらいしか乗り降りしたことがない。その他はオフィス街。普段の私にとってあまりなじみのない所であった。
完成予想図の森ビル 大規模な工事中であった。
しかしその前を通り過ぎて見逃しそうな坂を上るとこんな風景が・・・
愛宕神社の参道である。
こんな街のど真ん中に緑あふれる場所が混在してるなんてね。ここだけ昭和を通り越してもっと前の時代を感じさせる場所だった。
用が済んだのが3時くらい。この日は昼食抜きだったのでかなりお腹がすいていた。
目についたのがこちら
これはサイトから借りた写真です。
これも周りの高層ビルの中に忽然と時代を超えて存在する建物である。
大坂屋 砂場
建物に惹かれてちょっと蕎麦を一枚食べて行くことに。昼間は行列が出来る店らしいが、この時間は空いていて、女性客二人連れと常連客っぽい一人の客がぽつりぽつりといるだけだった。
「どうぞ好きな所におかけになって」蕎麦屋の店員さんってだいたい愛想がいい人が多い。
どこか懐かしい日本建築。障子の下の部分には波と千鳥が彫ってある。大正12年に建てられたのですって。
再開発もいいけど、こういう古いけどほっとする建物も残っていて欲しいな~ 無くなったら最後なんだから。
(そう言えば長野で木造の小学校が焼失しましたね。ああいうのって悲しいね。不審火みたいだけどもしあれが放火だったら犯人は大ばか者である)
もりそばを一枚食べたけどくせのないお蕎麦とオーソドックスなつゆであった。ここもおいしいが、我が街のお気に入り蕎麦屋の方が美味しいと思った。(ホント家の近所に美味しい蕎麦屋がある幸せを再確認)
思いがけなく時間をとってしまったが、どうせここまで出てきたのだと銀座まで足を伸ばす。
ついでにこれを見たかったのである。
松屋デパートでやってるベルサイユのばら展
KNK年代のみなさま 多感な時期にこのマンガをお読みになったかたは多いのではないだろうか?
展示はというと池田利代子氏のマーガレット掲載時の原画、アニメになった時のセル画。朝日新聞連載のベルばらKidsの原画
そして宝塚のステージの再現 (衣装の展示やポスター 舞台の映像など)であった。
会場はその当時乙女だったKNK年代の元乙女率が高かったが、案外若い女性の姿も多く、親子で来ていて母が娘に解説している二人連れも見られた。
原画を眺めて改めて驚かされたこと。(えーと私はそんなにこの方の絵自体は当時から好きってわけじゃなかった。あまりにも少女マンガ少女マンガしてる気がして もうちょっとクールな絵柄の山岸涼子とか萩尾望都の方が好みだったのである)
しかし、この作者のせりふってのがいちいち良いのよね。深いのよね。
これを書いた時の作者が若干20代だったってことに気づいて改めてガ~~ンと感動したのである。すごいね。この感性。
思わずオリジナルグッズなんて買ってしまったではないか(こういう物って高いし、持ち帰ると仕舞う場所に困るんだけどついつい)
だって これって名場面中の名場面がファイルになっているんですもの みなさま!
オスカルとアンドレが初めて結ばれるところである。
オ「わたしの存在など巨大な歴史の歯車の前には無にもひとしい。 だれかにすがりたい ささえられたいと・・・
そんな心のあまえをいつも自分に許している人間だ。 それでも愛しているか!? 愛してくれているか!?」
ア「千のちかいがいるか 万のちかいがほしいか おれのことばはただひとつだ はてしないときを掌にほのぼのと息づいてきたもの 時に燃え ときに眼とじ あ・・あ 絶え入るばかりに胸ふるわせ」
あ~ もう一度一気読みしたくなってきた。
宝塚ステージの方も歴代のアントワネット、オスカル、アンドレ、フェルゼンなどがポスターで見られて興味深かった。昔のジェンヌファンの方からは怒られるかもしれないが、この40年でジェンヌの顔の大きさってのはなんと縮小傾向に変化したのであろうか?
それはともかくこの作品と宝塚っていうのは実に幸せなマリアージュだと思ったなあ。だって男装の麗人が主人公でフランス宮廷の華やかさとドラマチックなフランス革命がからむなんて条件は、この劇団以外ありえないんじゃないかってほどのマッチングじゃないか。
たとえ四季が歌はうまいにせよ、これをやってもヴィジュアル的に無理があるであろう(と つい余分なことを)
来年は100周年で二つの組で公演されるらしい。ってことはやっぱり今でもこの作品が宝塚の代表作として認められてるってことなのかもね?
来年もしばらくヅカ通いからは離れられないみたい。
♪あ~い それは甘く~
今から人目のない所で歌っているワタシである。