年を取ってからなぜか体育会系方向に行きつつあるワタクシですが、幼少時から読書だけは生活に欠かせない趣味というより習慣だった。
就寝前には本がなくては寝付けず(2,3ページで寝ちゃうこともあるが)夜中に目覚めたらまたページをめくらないと再度寝られないので必ず枕元には本を置く。
朝になったらそれを持ってリヴィングに向かう。
TVを見るのも本を広げてながら見している。
別に御大層なものじゃなくて、ごく軽く読み飛ばせるものでいいんですけどね。
そのペースで読むと数がいるので供給源としてはここ数年は図書館なんですね。
読みたい本をどんどん買ってしまうと狭い家が本であふれる。
弟が住んでる無駄に広い実家ですら、どこの部屋にも本が山になってて「これどーすんのよ、あたしの泊まる部屋には本のタワー作るな」といつも争いの元になる。
10年ほど前に我が家のデカい本棚とともに、周辺の本を段ボール13箱ほど処分してからなるべく本は買わずにすませようと心に誓ったのであった。
この春、近所の図書館はコロナ禍で3か月ほど閉館になった。あの時は困ったね。
家からも出られないし、所在なさに思わずHuluを契約してしまったくらいであった。
最近の図書館はよくできてて、サイトに登録しておくと、借りてる本の期間延長が出来たり、所蔵本の検索ができたり、予約ができたりする。
予約したい本って、自分じゃ買わなくてもいいけど読んでみたいという話題の作家とか作品になるから予約しても回ってくるのは半年後とか一年後とか、忘れた頃になることも多いんだけど、気長に待ってりゃ「予約本が用意できましたよ」ってなメールが来るのである。
ありがとう、〇〇区図書館!
しかし、予約者数半端ないねの〇〇区
例えば
美しき愚かものたちのタブロー 原田マハ 予約日2019/12/07は 今日現在106人待ち
傲慢と善良 辻村深月 予約日2020/01/18 169人待ち
夏物語 川上未映子 予約日2020/02/15 250人待ち
そして最近の待ち人数の最高記録更新したのは
半沢直樹 アルルカンと道化師 池井戸潤 予約日2020/10/08 なんと345人待ち ひえ~
ドラマが終わったくらいのタイミングで出版されたからね、狙ってましたね講談社・・・
本は複数用意があるだろうが、345人目っていつくるんだ? 買えよって話ですがね。
それにしても〇〇区図書館予約でこれだけの人数がいるってことは全国どれだけのヒトが本を買わずに借りようとしているかってことを考えると作家さん、書店さんに気の毒ではありますね。
だから(と言い訳する)ワタシも借りた本の中から、これは手元に置きたい とか もう一度読んでも楽しそう とか オットにも読んで欲しい なんて本は買うんだよね。20冊に1冊くらいだけど。
最近買ったのが↓
内容紹介はamazonのサイトより↓
恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちに支えられ、地道な研究に情熱を燃やす日々…人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。
これ読んでから思わず犬散歩時に草むらにシロイヌナズナを探しちゃったわよ。
「舟を編む」 とか 「仏果を得ず」 とか三浦しをん氏がある種求道者を描いた作品はワタシの趣味ど真ん中であることが多い。
今回は植物学の研究者がヒロイン。
ワタシも大学は理系だったので普段の実習や卒論研究の時にはこの手の実験みたいなものははやった(させられた が正しい。ワタシは研究者のセンスはなかったな)ので、手技や研究室の雰囲気などで親しみもあった。ちょうど時期的に話題になっていたPCRの手法なども詳しくてその点でも興味深かった。
オットも読んだが、彼は1985年に抄読会でPCRのことが担当になってそれがさっぱりわからずに難儀したことを思い出したそうだ。
ヒロインの本村紗英ちゃんは 今時のオナゴとしては相当の変わり者で、恋よりも植物 研究のためだけに生きようって子である。
人生の中で、こんなにも自分の好きなもの、没頭できるものに出会えたのは幸せなのかもしれない。彼女の植物研究に没頭する姿は健気で崇高ささえ感じられる。
ただ一方で卑近なこと考えると こういうのがムスメだったら親としてどうなの? たとえ優秀で自慢のムスメとしても、ちっとは身の回りをかまって、男の子の一人や二人と恋愛でもして、できれば結婚して優秀なDNA残しなさいよ くらい(親じゃなくても)思うかもな・・・