今年の京の夏の旅は吉田家住宅に行ってみました。
祇園祭の際は無名舎として有名で、新町通から町家飾りなどを見ることができます。
白生地の卸商「吉友」さんが1909年(明治42年)に建てたもので
大型商家の建物に多く用いられる表屋造りという形式です。
新町通六角町の北観音山町内に建つため祇園祭の際に山を先導する扇子が飾られていました。
普段主人が使う部屋には付け書院が設けられ奥庭(座敷庭)と縁側に面した格式高い座敷
家族が使う部屋は前栽(中庭)に面した部屋で水屋などが設けられいます。
葦戸や網代など涼しさを取り込む伝統的な夏の室礼(しつらい)
店の玄関から奥へと続く通り庭と呼ばれる土間
玄関を入った店庭から走り庭(台所)に入るとおくどさんが設けられ
吹き抜けの天井には高窓や天窓などがあり採光の役目も果たしています。
建物の2階は職人などが使う店舗棟の上と住居棟上に分けられ
階段もそれぞれ別の階段が付いています。
2階から見た前栽(中庭)、庭があることで風の通り道と採光の機能を兼ね備えています。
公開は9月30日まで行われています。