ここんところ、ずっと院生室で文章書きをしていたんだけど、夏休みっていうのはまったく愚生にはないから・・・だって毎日が夏休みではないか。退職したんだから。ただし、原稿の締め切りがかなりあって、しっちゃかめっちゃかなんであるケド。
今日は、師匠に報告という形で、3種類の駄文を印刷して、準備をしていたのである。ロンブンという形で、バンバン書くことがオレの老後の主たるお仕事であるから。もっとも、一文にもならんからワイフには評判が悪い(^0^)
それで、ずっと院生室の無料コンピュータとにらめっこしていたんである。
そしたら、非常に美形のうら若きにょしょ~が隣の隣のコンピュータにお座りになって、やおら打ち始めた。こういふときは、愚生は目を伏せることにしている。なぜか?美形に弱いからである。ハハハである。緊張してしまうからである。
で、ずっと知らんぷりをしていた。
そしたら、その美形さんが「ちょっと・・」とのたもう。
「えっ?」
まさかオレに声をかけてくださるって、そんなのありか?と思ったけど、一応聞いてみたのである。
「あっしですか?」
「このチューインガム食べない?」って言われたのだ。そこで初めてご尊顔をしみじみ拝見させていただいた。若い。そしてお美しい。あ、このヒト、最近院生室にいるわなぁと気がついたのだ。殆ど、愚生と一緒だった。オレも晩熟(オクテ)でありまするよん。
「新入生なの?」
確かにそう聞こえた。
あああああああああああああああああ、感激である。42年ぶりに大学で「新入生なの?」と聞かれたではないか。オレでも新入生っぽく見えるのだよん。こんな禿アタマがである。
「はい!そうでありまする」(敬礼までしちゃったわい)
「ふうん、そうなんだ」
そして、高そうなチューインガムをいただいた。ご自分の手から直接である。オレのしわくちゃの手が震えたような気がした。だから、感激しちゃったのだ。だって、高そうな箱に入っていたんであ~る。
「専門はなに?」
「比較文化であります」
「ふうううん」
ここでどうやらこの淑女、もしかしたらオレの先輩なんじゃないかと気がついたのである。
「何をご専攻で?」
「同じよ・・比較文化」
「どういう分野を」
「中国の舞踊をやったの」
「日本でも影響されている能楽がありますが」
てな会話をしていたのである。
「修士を修了したの」
「そうでありますか。すばらしいことで」
完全に先輩であった。これは失礼をしてはいかんぞな。ごますりモードになってしまっているがな。オレもだらしねぇなぁ。
それから、いろいろと事情をお聞きした。先輩が勝手に語ってくれるから、ふんふんと伺っていたのである。ま、彼女の個人情報なんでここには書けない。でも、嬉しかったですねぇ、先輩!こんな体験絶対にできまへんな。どっかから携帯に電話がかかてきて、あっという間に退室されたが。修士の学位記を見せていただいたが、中国からの留学生であられた。名前でわかったのである。それにしても見事なまでの日本語会話能力である。たいしたもんである。帰国されたら、エリートとして、日本語教育の分野で活躍なされるんであろう。頑張ってくだされませ!先輩!
しかしである。60のオレが、新入生?って聞かれるんだから。おかしいけど、そりゃそうだわい。まったくそのとおり。本学では。まったくそのとおりである。ちなみに、県立銚子から看護学部に一人入学した女子生徒がいるが、あの子はオレの同期生ちゅうことになるんかいのぉ。年の差、42歳だわなぁ。実に喜ばしいことである。ますます若くなっちまうじゃないか。これじゃぁ。来年は、オレ、18歳になっちまうぞ(^0^)
これでいいんである。
なにも、60になったからって、先輩ふるこたぁねぇんだよん。
むしろ、ため口をきいてくださる方があればこれは喜ばしいことではないか。ありがたいことである。あちらは修士、こちらは博士なんてなんも関係ねぇんだねぇ。まったく。よくわかりました。最近ようやくオレが、院生をやっていることを知っている方が増えたような気がするし。ちょっとは、このBLOGで宣伝にもなっているようだし。マジに。
今日も大学院事務室に行ったのだ。用事がちょっとあって。で、律儀なオレは、ちゃんと学生証を出して、「と~ま君と申しますが」と挨拶をして、事務長サマと話をしようとしたのである。そしたら、「今日は、はじめまして」とにこやかにおっしゃられたのである。親切な事務長サマである。わかっているよ~ということであったのである。ありがたいことである。こんな何の特徴も無いただのじじぃを覚えてくださっておられたのだ。ありがたや、ありがたやである。
こんなふうに毎日楽しく勉強させていただいているのである。
良い学校ですよ。
ホントに。
じゃぁ!