職業は・・・
けふのゼミで自己紹介があった。
皆様立派な経歴である。外国の大学の副教授とか、いろいろおられた。凄いなぁと聞いていた。そして、いよいよ愚生の番だ。そしたら、なんと司会の方に忘れられた。アハハハである。
それよりなにより、オレはなんと答えればいいのだと思った。オレの職業はなんにもないではないか。ムムムである。年金生活者だというと、なんだかこの場にそぐわないしねぇ。まるっきり、道楽で学校に来ているようなもんだし。(かなり当たっているけど)
仕方がない。
「職業は、おじぃ~さんです」とやった。
しーんとなった。あれ、とんでもないことを言ったのだと思った。ま、あれこれ説明してもつまらない。や~めた。それより、けっこうこの答えが気にいった。名刺をこれでつくろうと思った。これから作ろうっと。夜にでも。「職業はおじぃ~さん」ってやつを。
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ゼミは、良かった。ずっとノートをとらしていただいた。まじめだなぁ。けっこう。オレは。
ほんとうに、久しぶりに近代文学の講義をしていただいたのである。血が沸き、肉躍った。18歳のころを思い出したのである。大学紛争華やかなりしころの、議論好きな学生仲間に囲まれて、ただひたすら貧乏な苦学生をやっていたのだった。話になりまへんな。だから、嬉しかったのである。バリケードのある大学しか知らなかった世代でもあるから。
今は、本当に仕合わせである。まじめに勉強できるのだから。ノートをとって、教授の言われることを一言も逃さず、メモをしているのだ。こんな後半生になるとは夢にも思わなかったです。
キャンパス内を歩いていたら、事務室の方とお会いしたので、「あちこちの大学で発表させていただいて、こんな一生になるとは夢にも思いませんでしたよん。ありがとうございます」と申しあげた。そしたら、「あと600回くらい、やってくださいよ」との反応であった。凄い!センスのいい反応である。お互いに大笑いをして別れた。
そういうことである。そういうこと。これが貴重な大学生活なのである。ありがたいではないか。実にありがたい。しかも、学費も安い。学食も旨い!あははははである。院生になれば院生室もある。大図書館もある。
残念なのは、愚生がじじいだということである。これだけは、まことに残念である。世代間ギャップがあるし、なんと言っても愚生は異相である。髪の毛が無いのだ。僧兵のようなものである。若い女子大生に話しかけたら、ゼッタイ不審者と間違われる。クワバラ、クワバラ。しかも、黒のブレザーに、黒のシャツを着ているからなぁ、最近は。グラサンかけたら、守衛の方につかまっちまうですな。
さ、職業はじ~さまである。
孫と、遊ぼうっと。
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